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追憶の俺たち  作者: 春天アスタルテ
第二十五話 ジュンジ〜キャテリーヌちゃんの家へ行く〜
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ジュンジ~キャテリーヌちゃんの家へ行く~⑤


「ほらぁ、もう! ノブオさんが散歩に行ってあげないから、余計に機嫌が悪いのよ。でも散歩はノブさんじゃないと、それはそれで機嫌が悪くなっちゃうから……はぁ、やっかい」


 もう! と言いつつ、フジ江さんは手をフウフウする。


 それを横で見ていたジュンジの顔は青くなった。


「はぁ、本当にノブオさんはどこへ行っちゃったんだろう……? キャテリーヌちゃんもノブオさんがいないと寂しいよね? 次はノブオさんと一緒にお米を持ってくるから……あの、10キロを二袋でいいですかね?」


 そっと米袋の外側をペチペチしながらジュンジは尋ねた。


 キャテリーヌちゃんは米袋の中に住んでいる。そして、その姿を見たものは誰一人いないらしい。


 この立派な木造平屋建てに伝わる神さまで、フジ江さんの両親、祖父母……先祖代々の皆がお世話してきたという。


 米袋から米袋へ移り続けているが、意外にもお米の銘柄にこだわりはないそうだ。


 ただし、気に入らないお米のときはずっと機嫌が悪い。キャテリーヌちゃんに対する扱いも丁寧にすればそれでいいというわけではなく、その距離感は難しい。


 とにかく接し方は難しいのだが、なぜだがキャテリーヌちゃんはノブオのことをいたくお気に召しているのだった。


「そうね、10キロを二袋……それと、ノブオさんもちゃんと連れてきてね」


 ガラスの湯飲みでフジ江さんは手を冷やしている。


「……はい、それじゃぁ、とりあえずコーポ仙田へ行ってきます。キャテリーヌちゃん、またね」


 キャテリーヌちゃんに手を振って別れを告げ、ジュンジはコーポ仙田の101号室、仙田サブ郎を訪ねに行った。


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