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追憶の俺たち  作者: 春天アスタルテ
第二十五話 ジュンジ〜キャテリーヌちゃんの家へ行く〜
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ジュンジ~キャテリーヌちゃんの家へ行く~②


「ええ、まぁね……あのお家はおじいちゃんが一人暮らしでね。そのお家のすぐ近くのマンションに、息子さんとお嫁さんと、孫の男の子が住んでいたのよ。とっても幸せそうだったけど……ある日突然、孫の男の子が行方不明になって。それきりで……その後、息子さん夫婦は引っ越されて、おじいちゃんはあのお家でひとり、亡くなってねぇ。それからはずっと長いこと、空き家になっているわ」


 はぁっと息を吐いたフジ江さんは足元を見つめた。


「……そうでしたか」


 話を聞いていたジュンジも切ない気持ちになり、同じく自分のスニーカーを見つめる。


「そうそう。あんまり、もうこの辺じゃ誰も言わないけど……実はね、四十年くらい前ね。神隠しというか誘拐なのか、子供がいなくなる事件がよくあったのよ。意山さん家の男の子だけじゃなくて女の子も……そうだ、いなくなる子に共通点があって、見た目がよくて賢い子っていうのがあったわ」


 思い出したように、フジ江さんは小声だがハキハキと説明した。


「えぇ!? 神隠し……ノブオさんはすでにおっさんだし、見た目も賢さも……うん、きっと違うな。それにしても、そんな怖い事件がこの辺にあったなんて信じられないです」


 ノブオとジュンジが今住んでいる地域からこの地域はそれほど離れていない。


 こんなに平和な街で誘拐事件があったとは、ジュンジは聞いたことがなかった。


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