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追憶の俺たち  作者: 春天アスタルテ
第二十ニ話 倫子とノブオ、人面犬との遭遇
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倫子とノブオ、人面犬との遭遇①


 つった左足がよくなると、ノブオと倫子はあてもなく体育館を後にする。


 そうはいっても無理はできないので、ゆっくりゆっくりと歩き、鉄扉の外に出ると一度立ち止まった。


「ふぅ……本当にごめんね、倫子みちこちゃん。ところで敏也としや……あっ、敏也君とは幼なじみって言ってたよね?」


 再び左足をさすりつつ、ノブオは尋ねてみる。


 この過去に来る前、大人の敏也の家で卒アルを見せられていたときに、敏也は一言も倫子が幼なじみだとは言わなかった。


 ただ五年二組でクラスが同じはずだ、くらいにしか聞いた覚えはない。


「はい……家が隣で年も同じだから、兄弟みたいな感じで……でも最近は全然、会っていなかったんで……」


 伏し目がちに小さな声で、倫子の言葉は歯切れが悪い。


「あぁ、そっか! 倫子ちゃん、入院してたから……でも、もう元気になって明日から学校に通うんだもんね。そっか、そっか……」


 まぁ、入院してて学校に来られない時期があったなら卒アルの写真も少ないかもしれないし、クラス写真もたまたま倫子のものが探せなかっただけなのかもしれない。


 ノブオは無理やり自らを納得させる。


「あっ、あの……でも、実は……あの……」


 倫子は悩みながら言おうとした。


「……あれっ? なんか、声がしないか?」


 そのとき、ノブオの耳に何者かの声が届いた。ふらふらと呼び寄せられるように歩き出す。


「えっ? 声ですか? ……本当だ」


 それは倫子の耳にも聞こえた。


 のろのろ歩きのノブオに寄り添うようにして倫子も一緒に歩いて行った。



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