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首ちゃん③
「いや、あの……首、大丈夫ですか?」
それを見ないようにしながら目をぎょろつかせるノブオは、冷や汗をかいている。
「首? あぁ、ちょっと痛めてるけど……そんなに?」
ピエロは左手で首をさわり確かめた。
「ちょっとだけ!? 本当かよ……」
ノブオ少年も驚きのあまり目玉が落っこちそうになる。
そして、ピエロの首ちゃんの名前の由来を初めて知ったのだった。
首ちゃんの首はあり得ないぐらい、根元から右側に折れている。頭は右側の肩に乗っかっているようで、視界はまっすぐに見ていないのではないか。
「うわさには聞いていましたが、ここまで痛々しい姿だったとは……」
グラスグリーンはお気の毒に、と言いかけてやめた。
「失礼な! 全身カラータイツの奴に言われとうないわ! はっ!!」
首の曲がったピエロはそこにいた唯一の女子、倫子と目が合った。
白塗りの顔ではあったが頬を赤らめる。
「首、痛そうですね……」
がっちり目の合ってしまった倫子は目をそらせつつ、仕方なく言った。
首ちゃんは社交辞令ともわからずに、その言葉を真正面から受け止める。
「いや、たいしたことはないよ。そうだ、優しい君にはプレゼントをあげよう」
思い出した首ちゃんはポッケから手鏡を取り出すと、倫子に差し出した。
ところが、すっと横からノブオが手を出した。




