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追憶の俺たち  作者: 春天アスタルテ
第十七話 忘れ物と電話
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忘れ物と電話③


 忘れ物の大切な本を手に入れた二人は五年二組の教室を後にした。


 来た道を戻り階段を降りて、一階の廊下を歩いていた。


 ジリリリーン!! ジリリリーン!! ジリリリーン……!!



 どこかで電話が鳴り出し、それは途切れない。


「……きっと職員室だよ。でも、行かないよね? 危ないし……」


 ノブオ少年は本を持つ手と反対の手でノブオのズボンをつかんだ。


「危ない? なんで?」


 ノブオ少年の暗い表情にノブオもだんだん怖くなる。


「メリーさんの電話かもしれない……河ノ沼小学校七不思議のひとつ、メリーさんから電話がかかってくると七不思議が始まる……七不思議を解決すれば願いが叶う、でも解決しなければ不幸になるんだ」


 メリーさんからの電話で七不思議が始まっちゃうだって……


 それなら今朝、すでに仙人の家の黒電話に出ちまったよ、とノブオの鼓動は激しくなる。


「か、解決する? 七不思議を? ところで七不思議って、さっきのウサギ小屋の人面犬とメリーさんの電話と……他には何があるか、知ってるのか?」


「うん。七不思議はたいてい最後の一つを知ると呪われるとかだけど、河ノ沼小の七不思議は全部明らかになってるよ。ただ、始まったら解決しないといけないんだ」


 ジリリリーン!! ジリリリーン!! ジリリリーン……!!



 二人が話している間も、電話は鳴り続けている。


 この電話には出ない方がいいのかもしれない。


 だが、ノブオは何だが出なければいけないような気がしていた。


 それはノブオ少年も同じだった。


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