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追憶の俺たち  作者: 春天アスタルテ
第十三話 銭湯とラーメン
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銭湯とラーメン⑤


 帰り道、二人はゆっくり川沿いの道を並んで歩く。


「仙人、たくさんごちそうになっちゃって、すみません……」


 後ろ頭を手でかきながら、ノブオは申し訳ない気持ちになっていた。


「んっ、いいんだよ。俺も久々に楽しかった。いつも一人だからな。ラーメンの玉子もサービスしてもらったし」


 仙人はニコニコ答えた。


「そういえば、あそこのラーメン……妙においしかったなぁ。なんていうか、何かはわからないけど、すごい隠し味が潜んでいそうな? あんなにシンプルだったのに、ただの醤油ラーメンではない気がする……」


 思い出しながらノブオは首をかしげた。


「……んっ!! おぉ、ノブオ!! わかるのか!?」


 銭湯の時と同様に、仙人は小さな目を見開いた。再びノブオはその表情に驚く。


「えっ!?」


「んっ、実はな……内緒なんだが……あそこのラーメンにはすごい秘密があるんだよ」


 声をひそめ、意味深に仙人は言った。


「すごい秘密? えっ、何? それは?」


 デジャヴを感じながら、ノブオも小声になる。


「んっ、それはな……」


「それは……?」


「……んっ、んっ……秘密だよ! なぁんてな」


 はっはと仙人は楽しそうに笑った。


「えぇ!? なんだぁ……あはは……」


 銭湯に引き続き、仙人は重要な何かを隠しているようだ、とノブオは思う。でも、やっぱり聞けない。聞いてはいけない気がする。


「……んっ、秘密だからなぁ……んっ、んっ……」


 仙人は相変わらずニコニコしている。ノブオも愛想笑いする。




 そうしていると、気づけばコーポ仙田に着いた。階段裏の部屋の鍵を開け、仙人は中に入る。小さくただいまと言って、ノブオも仙人について入った。



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