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追憶の俺たち  作者: 春天アスタルテ
第十三話 銭湯とラーメン
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銭湯とラーメン④


 のんびり川沿いの道をしばらく歩いて行くと屋台のラーメン屋はそこにあった。


 屋台の外にはいくつかテーブルが並べられ、幸せそうな家族が一組とサラリーマン風な二人連れがおいしそうにラーメンを食べている。


 仙人は屋台のノレンをくぐり店主にこんばんは、とあいさつした。


「いらっしゃい! 仙人じゃないですか。久しぶりだね」


「んっ、久しぶりだね。ラーメン二つ頼むよ」


 笑顔の優しい店主に仙人もにっこり応える。


「あっ、あの……玉子も入れてください!!」


 仙人の様子を見つつ、これはいけると踏んだノブオは思い切って叫んだ。


「はっはっは……!! んっ、しょうがないなぁ、ノブオは! んっ、玉子も追加してなぁ」


「はいよっ! 玉子入りね! よかったらそこ、座ってください」


 屋台には席が三つあった。ちょうど誰も座っていないので仙人とノブオはそのまま席に着いた。


「はぁ、本当に懐かしいなぁ……過去に戻って住みたいって言っていた敏也の気持ち、今ならちょっとわかるな」


 店主が出してくれたグラスの水を飲んでノブオはそっとつぶやいた。


「んっ、いいことも悪いことも過去にはあるし、現在にもある。きっと未来にもな。どこにいついても、それは変わらないから……んっ……」


 さすが仙人、深いこと言うぜ。でも全然意味はわからないよ……とノブオがそっと微笑んだ時、店主の明るい声と共にラーメンは置かれた。


 トッピングの玉子とメンマ、ネギがのったシンプルな醤油ラーメンだった。そのスープには黄金に輝く油の輪っかが、ふよふよと優雅に漂っている。


 湯気がすでにおいしい。


「んっ!! いただきます!」


「いただきまーす!!!」


 お腹を空かせていた二人はズルズル豪快に麺をすすり、どんぶりを持ち上げあっという間にスープを飲み干した。


「はぁー!! おいしかった!! ごちそうさまっ!」


「んっ!! ごちそうさま」


 ここでもまた、仙人はノブオにごちそうしてくれた。


「玉子、今日はサービスしますよ。まいどー」


 店主は愛想よく送り出してくれた。



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