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銭湯とラーメン③
「なんだか肌がすごく……しっとりしてる? それでいて、つるつるしていて……こんなにいいお湯は初めてかもしれない。不思議だ……」
「……んっ!! おぉ、ノブオ!! わかるのか!?」
仙人は小さな目を見開いた。その表情にかえってノブオは驚いた。
「えっ?」
「んっ、実はな……内緒なんだが……ここの湯にはすごい秘密があるんだよ」
声をひそめ、意味深に仙人は言った。
「すごい秘密? えっ、何? それは?」
ノブオも小声になる。
「んっ、それはな……」
「それは……?」
「……んっ、んっ……秘密だよ! なぁんてな」
はっはと仙人は楽しそうに笑った。
「えぇ!? なんだぁ……あはは……」
笑ったふりをしつつ、ノブオは仙人が何か大変なことを隠しているのではないか、となんとなく感じた。だが穿鑿をしてはいけない気もして、それ以上は聞けなかった。
「ありがとうございましたー」
番台さんに見送られ、二人は銭湯を後にする。




