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追憶の俺たち  作者: 春天アスタルテ
第七話 始まりと儀式
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始まりと儀式②


 そして敏也はテレビの前に立つ。あらかじめつけておいた砂嵐音源DVDがザーザー流れている。


 敏也は目をつむった。


「いーちぃ、にーぃ、さーん……」


 声を出して数を数えている。ノブオも思い出して目をつむった。


「はーち、きゅーう、じゅっ!!!」


 二人は目を開けると再び風呂場へ戻る。


 敏也が明かりをつけ浴槽をのぞくと、メリーさんはそのままの姿でそこにいた。


「メリーさん、見っけ」


 持っていた包丁を、敏也はメリーさんに突き立てた。


 あまりの光景にノブオは声を上げそうになったが、ぐっとこらえる。


「次はメリーさんが鬼だから。次はメリーさんが鬼だから。次はメリーさんが鬼だから」


 唱えると敏也は照明を消し、今度は二階へ移動する。


 壁伝いに一段ずつ階段をのぼって行くが、両手を大きなコップでふさがれているノブオにとって一番の難所になった。


 自ら二階はどうだろうと提案したことをノブオはひどく後悔した。


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