商売敵と世界平和③
「人をさらってその油で……!? さらうって、もしかして……四十年くらい前にこの地域であったっていう神隠しと、何か関係があるとか!?」
ひらめいて興奮するジュンジは、しびれた足を伸ばしてそのふくらはぎをモミモミした。
そして、ネクターピンクはフンフンと鼻息荒く叫ぶ。
「その話を知っているのね! そうよ、そうやって集めた子供の油を過去の商店に行って、卸しているの! 私たちの過去のお得意様たちにも売りつけて、お客様を奪っていくのよ!!」
はっ? 何を言ってるんだ……とジュンジは固まった。
このタイツ五人兄弟はガマさんたちの汁で作った油を販売していて、彼らの叔父である仙田サブ郎も誰かと手を組んで人間の子供の油を販売している……
しかも、彼らが油を売る客層は被っていて……
「過去の人々に販売している……!?」
「そうそう。現代って健康や美容のための食品ってあふれちゃって、なかなか難しいじゃない? それにアレルギーとか品質に関しても厳しいし。昔の時代に戻って販売する方が楽なのよ、緩いし」
ねぇ、とスカッシュイエローとコーラブルーは目配せする。
「そ、そんな過去って簡単に行けるものなんですか? それに、ノブオさんが巻き込まれたっていうのはどういうことなんですか? グラスグリーンさんと四十年前の過去で一緒に行動してるっていうのは!?」
突拍子もない話にジュンジの不安は一気に噴出した。




