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第23.4話 決着4

お世辞にもきれいな結末であるとは言えないものの、二人のあるべき関係を伝えたことで、戸松は長きにわたる緊張から解き放たれた心持になる。

一方で、先ほどまで部屋にいた彼女の残り香は、先ほどまで戸松に見せていた泣き顔を思い起こさせ、手放しに喜ぶ気にもなれない。


「もう今日は仕事をする気力が湧かないな……」

メインルームにも留まる気にもなれず、冷蔵庫から取り出した日本酒の瓶を片手に、寝室へと足を運ぶ。

寝室内のソファへたどり着くや否やそのまま身を投げ出し、抱えていた瓶に眠る透明な液体をグラスへと移し、半合程を一気に呷る。

千葉県の地酒にしては、すっきりとした口当たりでありながら華やかな香りを纏っており、その美味しさに戸松はホーッと息をつく。

人心地ついたこともあり、現在抱いているモヤモヤを吐き出したい気持ちに駆られ、結果報告がてら不遇をかこつべく、紗枝へと架電する。


「はいはーい。どうしたどうした?」

数コールののち、電話の向こうからは紗枝の気の抜けた声が聞こえる。


「しずくに言ったよ」

目的語すら省いてしまったが、それでも紗枝には通じたようで、電話の向こうからは、ため息ともとれる乾いた笑いが聞こえる。


「そう……、お疲れ様」

紗枝もどんな声をかけるべきか考えあぐねているのか、両者の間にわずかばかりの沈黙が生まれる。


「……ねぇ、今からそっちに行くから。お酒とツマミ用意しておいて」

「え、こっちはもう飲み始めちゃっているんだけど」

「いいからいいから」

口で不満を垂れたものの、このまま一人で酒を煽ると気がめいりそうであったため、戸松にとって彼女の申し出はありがたいものであった。

少し仕事がバタバタしていて更新が遅れました……。

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