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第22.4.5話 父娘4.5 -the Past of Ayana-

「とりあえず、目下の課題は曲をどうやって作るかだったよね。それに関して、しずくにアイデアがあるみたい」

新垣が香坂へ頷きかける。


「えぇ。実は、私の友達に音大の作曲家コースに通っている子がいてね。カラオケのMIDIの打ち込みもバイトでやっていて、曲作りは手慣れたものかなって。で、その子に制作を打診してみないかっていうのが私の提案。プロに頼むよりも安く上がるし、インディーズ仲間としてお互いいい刺激を与えられると思うんだけどどうかしら」

香坂の提案に3人で顔を見合わせる。


「んー、面白そうな提案だね。とりあえず、まずはその人と話してみたいよね。優美と彩奈はどう?」

新垣の言葉に種田と二人頷く。

種田は目をキラキラさせながら手をパタパタと振り、期待に胸を躍らせている。


「うん、それじゃあしずく、その子に会わせてもらっていい?」

「相分かったわ」

そう返事をするや否や、香坂が手際よく予定のすり合わせを行い、すぐに顔合わせの段取りが整う。


「いやぁ、あんなに容姿も整っていて、フットワークもめっちゃ軽くて、完璧超人っていうのはああいう人のことを指すのかなー。ちーちゃんもリーダーシップあふれるカリスマの塊だし、あんな子が友達な辺り、類は友を呼ぶって言葉って真理だね」

種田が小声で話しかけてくる。


「そうね。香坂さん……さっきはしずくにばっかり圧倒されっぱなしだったけど、こうして千里ちゃんと二人で並んでいるのを改めて見てみると、なんであの二人じゃなくて私がアイドル活動なんてしているんだろうって思っちゃうわね」

「うわぁ、あやちゃんがそれ言うと嫌味にしか聞こえないよー。しずくとの最初のやりとり、バチバチに気合入ってて、全然引けを取ってなかったよ」

「あら、急に梯子を外してきたわね。あの時はああでもしないと完全に雰囲気に飲まれそうだったし。ホントに必死だったのよ」

二人してあっけからんと笑い合う。

あの隙が全く見えない香坂とも、こんな風に他愛のない話をすることがあり得るのだろうか……と、頭の片隅ではくだらない思考が渦巻いていた。

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