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3話:里見敬之が野沢屋の丁稚になる

「大丈夫です、御覧の通り、体も大きいし、重い物も持てますと言った」。

「お前さん、ちょっと私に反物を売る真似をしてみなさいと言った」。

「すると里見が、とびっきりの笑顔になった」。

「始めまして、私、織物商の多い八王子は鑓水で生まれ育った」。

「そのため小さい頃から反物の良しあしは、勉強してまいりました」。

「今日、お持ちした反物は秩父で作られた反物で強くて丈夫見た目も美しい」

・・・と続けた。


「数分問答を聞いて茂木が笑顔になり使用人として雇ってやろうと言った」。

「お前は、笑顔が良く愛想が良い商人の最低条件は満たしていると言った」。

 そして、うちで、何を勉強したいと聞くと、

「外人さんの使ってる英語を覚え生糸を高い値段で大商いをしたい」。

「生糸を外人に売ってみたいというと、そりゃ豪気だと大笑いした」。

「そして、気に入った野沢屋で、雇ってやろうと言ってくれた」。


「これを聞いたサトウは、茂木に握手し宜しく頼みますと言い帰っていった」。

この結果、里見敬之は、1870年に茂木惣兵衛の野沢屋に丁稚として就職した。皮肉なことに、里見は、その後、サトウと2度と会うことはなかった。そして茂木は、英語を勉強しに、週に3度、英一番館にあるジャーディン・マセソン商会横浜支店に出かけた。


 そこで、ジャーディン・マセソン商会横浜支店で吉田健三と出会い、初対面の時、吉田が里見に君は、何歳かと聞くと12歳と答えた。何しに来たと言われ、

「英語の勉強をして、外人さんと交渉できるようになりたいのですと言うと、それはすごいと、笑った」。

「じゃー、俺が暇な時は、勉強相手をするから部屋をノックしろ言われた」。


 その後、吉田が仕事で外出しているとき以外は、部屋に招いてくれ、昼食、珈琲、紅茶、ビスケット、サンドイッチ、ステーキ、フランスパンなど珍しい食べ物を出してくれた。英語で、商売、価格交渉の方法などを懇切丁寧に教えてくれた。そして記憶力の良い里見は、1年もすると英会話をマスターし、野沢屋の生糸を持ってきては価格交渉ができるようになった。


 たまに、吉田が暇なときは、交渉を終えた後、部屋に呼んでくれた。

「今日の交渉で、もっと、こういう風に持っていったら、もっと高く売れたと具体的に教えてくれた」。

「その後、実践練習としてケーススタディをしてくれた」。

「その後1871年、野沢屋の里見敬之は、リトル・セールスマンとして外人の中でも有名になった」。


そんな1871年12月、ジャーディン・マセソン商会横浜支店に行くと、吉田が、里見を見つけると、部屋に呼んだ。里見に向かって、話し始めた。

「俺は、もっとでかい商売を東京で始めるから、この会社を辞めると言った」。

「お前は、ここで、ベストセールスマンになれと、言ってくれた」。

「里見が、吉田さんは何をするのと聞くと、やりたい事が一杯あると言った」。

「具体的には、英語塾、新聞社、醤油工場、酒・ビール工場、電灯の会社」。


「欧州の良い物をを輸入する会社もやりたいと言った」。

 そして、吉田さんが、自分の身の上話を始めた。

「1866年イギリスの軍艦に密航して2年間イギリスで過ごした」。

「その時、欧州の新しい知識をたくさん習得してきたと説明した」。

「その知識を東京で、全部やってみたいのだと明かした」。

 そりゃーすごいと里見は驚いた。その後、1874年についに里見は、野沢屋で外国商社との取引額でトップセールスになり、更に業績を上げていった。

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