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8話:セカンドオピニオンの話

 それよりも、首都圏、大都市圏では、セカンドオピニオンのニーズの方が、

現在、話題になっていると言った。誠一が誠二に、もっと詳しく教えてくれと

言うと、富裕層の年寄り連中が、自分の病気とその治療法が間違っていない

だろうか、不安に思う連中が少なからずいる。


 彼らが、自分が今迄にしてきた治療が本当に正しいのか、または、もっと

良い治療の方法があるのかを第三者的なと言うか中立的立場になった、名医に

診てもらいたいと言う願望が多い様だ。その要望を満たしてもらいたいと言う

のがセカンド・オピニオン制度。しかし、知ってると思うが、医者の世界は、

超封建的で、他の医者の悪口は御法度、他の医者のミスなんて、口が裂けても

言えないと言うのが、現状であり、簡単には行かない。


 しかし、それではダメだと、元、大学教授や良識のある医者からの訴えも

多く、実際に放射線科の医師がガンがあると伝えたはずが内科医に伝わって

おらず、放置されて死亡した例も、たまにニュースになっている。確かに、

日本では、医者の数が絶対的に、不足していることは間違いないが、誤診を

しちゃーいけないし、それを隠しておくのは、絶対に間違いだ。


 その点、セカンドオピニオン精度は重要なのかも知れないと言い、そう言う

事ができる施設ができればニーズはあるだろうと語った。実際に、教えた

高度臨床検査センターで、そのセカンドオピニンを有料で紹介するサービス

も昨年から、密かに始めてるらしいと聞いたと教えてくれた。へー、大都会

は進んでるねと、誠一がおどけて言った。


 また、その情報が入ったら、また教えるよと誠二が兄の誠一に言った。

 やがて、2011年が終わり、2012年を迎えた。2012年に以前、

面会した新宿の高度臨床検査センター長の丹沢康仁さんに、静岡でCTとMRI

のリースしてもらい、医療ビルで。来年から高度臨床検査センターを始める

予定ですと連絡すると、丹沢さんが、え、静岡市でと言い、100万人以下

の人口で、浜松よりも人口少ないですねと聞かれ、えー、そーですと答えると

、それは、無謀だと言った。


 まず、黒字にならないと思いますよと言い、約10年前に試算したときに

、福岡と札幌でも、損益分岐点ギリギリだったと言い、それを静岡では、難しい

と言い、良かったら、東京のグループに資本参加して、次に、オープンする

予定の所ででも、そちらのスタッフで、やってみてからにした方が良いと

言われ、佐藤さんが、以前試算した資料を見せてもらえませんかと聞くと、

えー、わかりました、メールで送りますと言ってくれ、その後、直ぐに

送ってくれた。


 その書類を見ると、その地域の人口密度から、年齢層、性別比率、平均年齢

、年収など、事細かに調べ上げて、札幌と福岡での問題点は、収入が少なくて

、1万円以上もかけて、高度臨床検査を受ける人が少なくて、最初の3年は

赤字で、4年目に黒字にしても、収入が上がらないと書いてあった。その資料を

見て、佐藤は、愕然とした。そして、その資料を基に、静岡市での人口密度から

、年齢層、性別比率、平均年齢、年収などを調べ始めた。

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