7話:首都圏での情報収集2
次に、東京へ入り、新宿では、3交代制で、予約制だが、人数が集まれば、
夜遅くでも検査ができる体制を作ったと話し、もう既に、新宿、渋谷、池袋、
上野では3交代制でやっている施設があると教えてくれた。翌日、新宿へ
行くと、丹沢康仁さんが、夜の仕事や公務員でも仕事が遅くなる人向けに、
予約を受け、人数をまとめるために、月、水、金、夜21以降、土、日、祭日
に検査をしているが、一番重要なのは、採算性だといい、例えば、夜22時に
検査して欲しいけれど、何曜日が空いてますかとか、土、日、祝祭日で、
やってる日と時間を教えて下さいと言う電話が多いと話してくれた。
しかし、いくら大都会と行っても、検査費用が1万円以上すると、患者で
あふれるという訳にはいきませんと言いった。最後に訪問した、橫浜市北部
の大型ニュータウンでは、東京都心から離れた地域では、病院数が限られて
、高度臨床検査センターを持つ大病院にかかっても、待ち時間が数時間
かかり、非常に効率が悪く、また、高齢者、子供には、きびしい状態であり、
とりあえずCT、MRI検査をしてデーターを開業医さんが見てから、
大病院で見るべきか、開業医でも良いのか判断すると言う点で、かなり
ニーズがあると教えてくれた。
そう言う点から見て、首都圏郊外のニュータウン、人口の多い地域、それ以外
の政令指定都市周辺部で、人口密集地域では、まだニーズがあると思いますよ
と言った。そうして、2日間かけた調査の旅を終えて、10月5日、高度臨床
検査センター準備委員会を開くと知らせが入った。
10月5日、会場の公共の会議場にメンバー43人が集まり、預託金として
出せる金額を合計すると1億0150万円となったと佐藤さんが公表して、
これで、行けると言い、具体的には、来春の2012年4月迄に、医療機械屋
と製薬メーカー、卸、医師会に働きかけ、以前、話したSZ銀行と打ち合わせる
ことになった。
その話を聞いて、泉田誠一が、興味あるので、交渉の席にも付き合います
から、言って下さいと佐藤さんに伝えると、君みたいな、若い医療関係者に
手伝ってもらえれば、ありがたいと言ってくれた。医師会とは、OBの人と、
話はついてると言い、最後の問題は、高度臨床検査センター、実際に機械を
動かす臨床放射線技師と放射線科の医師だと言った。
その晩、泉田誠一は、弟の誠二に電話して、放射線科の医師が必要だという
話をすると、笑いながら、それは、無茶だと言った。今、現在、一番不足して
いるのが放射線科医師で米国の数分の一だと教えてくれた。だた、CT、
MRIなどの画像を撮るだけなら、放射線技師と、簡単に説明できる、
暇な研修医や、メスをもてない外科医、使えない内科医、訳があって臨床医
になれない医者でも十分だろうと言い、検査結果を見て、患者さんに簡単に
説明し、どこの科すべきか教えるくらいで十分だろうと言った。