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8.城塞侵入

司達と別れ城塞に向かう途中、大蛇の様な巨大ゴーレムに遭遇する。


「これは、骨がおれそうだな」


「明大丈夫なのか?」


「あぁ、だが、少し本気でやるので離れてくれ」


「わ、分かった無理するなよ」


ダイアが離れて物陰に隠れるのを確認し前に進み出る、ゴーレムのテリトリーに入ったのか、ゴーレムも戦闘体制に入る。


「悪いがお前に時間を食ってる暇はない、最初から本気でいかせてもらう」


デュアルホーンに光を纏わせ、一気に駆け出す、尻尾による凪ぎ払いをスライディングでかわし、頭の真下に来る。


「貫け、デュアルホーン!」


跳躍しデュアルホーンで頭を貫く、核が砕け散り、ゴーレムはその役目を終える。


「凄いな、一撃とは」


「あぁ、だが、少し固かったな」


「……これでか?」


言いたい事は分かる、気付いていないかもしれないが、実は今回すんなりはいっていない、通常のゴーレムならデュアルホーンに光を纏わせるだけで容易く貫けるが、大蛇のゴーレムや巨大ゴーレムはそうはいかない、弾き返されてしまうだろう、そのゴーレムを作れる魔王はどれ程の物か……


「貫けなくはないが、難しいか……」


「ん?何か言ったか?」


「いや、何でもない、今は城塞に急ごう」



何度かゴーレム達に道を阻まれながら、城塞に到着した、やはり門は閉められており中には入れない。


「で?抜け道ってどこ?」


「あそこにある古井戸が城に繋がってる、だがずいぶん前に使われなくなり、瓦礫に埋まってしまってる」


「そうか、分かったここからは俺一人で行こう」


「しかし……」


「悪いなダイア、さすがに魔王相手に誰かを守りながら戦えない」


「わかった、武運を祈っている、帝国を取り戻してくれ頼む」


「任せろ!」


ダイアに別れを告げ、古井戸に飛び込む。


井戸の中には通路があり、少し進むと道は塞がっていた。


ナビさん、ここって爆破したら崩れたりする?


〈かなりの衝撃に耐えられる構造をしているので平気でしょう〉


よし、なら、派手にやりますか。


「来い、聖剣・アイギス!」


盾型の聖剣・アイギスを召喚する、アイギスには強力な防御力と結界術がある、結界は爆風や熱を通さない事ができる、なので。


ドォォーン!


「こうやって、魔法で瓦礫を爆破しても、こっちには何の影響もなく進めると」


〈城までは、約十数発の魔法が必要です〉


そんなにか、以外に時間が掛かるな。


文句を言っていてもしょうがないので、どんどん魔法を撃っていく。


ドォォーン!ドォォーン!



しばらく魔法を打ち続けると、ようやく広い部屋に出た、どうやら城の倉庫に繋がっていたらしい、そこに待っていたのは……


「まぁ、こんだけ派手にやれば、待ち伏せしてくださいって言ってる様なもんだよな」


大小合わせて無数のゴーレム、色とりどりである。


「仕方ない相手をしてやるか」


ただ相手をするだけじゃ意味がないので、盾を構えゴーレム達に近付く、攻撃を防ぎつつ、盾の使い方、盾を使っての立ち回りなどを確認していく。



「こんなもんか、次は攻撃方法だな」


盾で攻撃なんてできるわけないと思うかもしれないが、アイギスは立派な聖剣である、通常の盾と違う攻撃方法が二つある、その内の一つが、結界術による攻撃だ。


「任意の場所に結界を出し攻撃するんだが、これは生物には禁止だな」


内側から結界で引き裂く攻撃、無機物であるゴーレムならまだしも、生物に使ったらスプラッター間違い無しである、槍で突いたり、剣で切ったりとは違う、内側から引き裂かれる様は想像しただけでゾッとする。


「まぁ、何とか片付いたからいいか」


モンスターハウスと化していた倉庫を出ると、どうやら地下室らしく暗い通路が続くばかりだった。


「ゴーレムに灯りは必要ないからな」


ゴーレムが松明なんか使ってたら笑いものだ、光魔法で灯りを作りだし通路を進む、事前にダイアに聞いていた玉座の間を目指す。



しばらく城の中をゴーレムを倒しながら進むと、玉座の間を発見した。


ナビさん中には魔王はいるか?


〈ハイ、どうやら魔王はマスターを待ち構えているようです〉


ずいぶん余裕なんだな?


なら、さっそく中に入ってやろうじゃないか?


扉を蹴破り玉座の間に入る、玉座に座っていたのは、ゴツゴツとした岩の身体を持つ魔王・ダンガロン。


「お前が、魔王で間違いないよな?」


「いかにも、ワシが魔王・ダンガロンである、光栄に思え!このワシの手で死ねることをな!」


一つつっこむとしたら、何でゴーレムの方がキレイな岩の身体なんだ?魔王の方がゴツゴツしてるぞ?


「ふん、恐怖で声も出ないか?聖・魔剣使い!」


あと、声でか!お互いに玉座の間の端から端に居るんだぞ?にもかかわらず十分うるさいってどういう事だよ!?


「ん?何で俺の事知ってんだ?」


「教えて欲しくば、俺を倒してみることだ!」


次の瞬間、目の前にダンガロンが迫っていた、岩なのに動き速いって反則じゃね?いや、そもそも岩が動いてる時点で変か。


トゴォーン!


予想に違わぬ重い一撃が床を叩き陥没させる。


「ちっ、面倒な」


「ふん、すばしっこいな」


振り上げる拳に合わせて、盾を構えて迎え撃つが……


ガン!ズザザザ!


受け止められても、衝撃を完全に殺すことはできず、吹き飛ばされ地面を転がる。


うーむ、上手くいかん。

まぁ、何とかするしかないんだがな。


何度か攻撃を盾で受けるが、ことごとく吹き飛ばされ何度も地面を転がる、そう、俺は防御が苦手だ、理由は簡単今まで必要なかったから。


「うーん、何度やっても上手くいかないな?何でだろう?」


今度アリシアや敦にコツを聞こう、なので、今回はこのくらいにして終わりにしよう、決して出来ないことから逃げる訳ではない!


と、自分に言い訳をしつつ、改めて魔王・ダンガロンに相対する。

み「ど、どうしよう鈴、明くんがピンチだよ!」


す「いや、そうでもないんじゃない?顔視れないから分からないけど、たぶん笑ってるよね」


み「そ、そうかな?どうなの?ナビさん!」


ナ〈次回、魔王・ダンガロン敗れる!〉


す「ネタバレ!?で、では、また次回!」


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