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プロローグ
誰しも順風満帆とはいかないのが人生だ。
「18点、無理」
高校時代の青春真っただ中。桜満開の卒業式。
憧れの先輩からいただいた評価が上記のセリフである。私はこの日、「初恋は叶わない」が事実であることを知った。
私への低い評価に対して、傷つかなかったわけではない。
でもその後。冷静になり鏡を見れば、サエないメガネ、ニキビだらけで、リップはつけていたが荒れて割れている。華やかな女の子とは言い難い。どうにか頑張ってはいるが、まだ努力不足を感じる、その姿に確かにそうかもと納得した。
自分を鏡越しに直視して、涙を呑む。
恋は終わった、永遠に終わった。
もう今後は絶対に恋せずにいよう。
再びこんな地獄をみるくらいなら。