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4章

*登場人物

・山本しょうた(主人公)

20歳、大学生。奥手でありながらプライドも高い。親と子、3人家族。父親は公務員、母は専業主婦。単発バイトでお金が無くなった時だけ働く。


・宮内ダイチ(大学の友達)

しょうたの大学生の友達。同い年。大学デビューで自身の本来の明るさを出し始めた。性格は少し天然であほ、しかし素直、行動的である。連絡できる友達も多い。


・岡田遥(大学の可愛い女の子)

しょうたが可愛いと思っている女の子。適度にノリも良く男女関係なく仲良く話すことが出来る。居酒屋でバイトをしており、同僚のたくみを気にかけている。


・小島洋子(遥の友達)

遥の友達。まじめで大人しく将来のこともしっかりと考えている女の子。恋愛したい気持ちもあるが今は勉強が大事だと思っている。


・ユウタ

しょうたの高校生の同級生。ミディアムヘアの同族男子。


・未来

ラブメイトランド相談員。しょうたの相談相手。


ユウタからのメールの後、何だかイライラしていた。帰り道はいつもはダラダラと歩き、ダイチが来るのを待っていた。今日は後ろから来る前に早く電車に乗り、振りきった。家に着くと母親が「おかえり、今日ハンバーグで良い?」と聞いてきた。母親に声をかけられたせいか余計に苛立ち、ぶっきらぼうに「・・・何でも良いよ」と返し部屋に入った。少しでもこのイライラを発散しようとしていた。

部屋に入りいつものルーティンをこなしながらも変な感情が止まらない。部屋着に着替え、とにかく落ち着かせようとベッドに寝ころんだ。天井を見つめる。ようやく少し落ち着けた。ボーっとしているが頭には色々な考えが回っていた。

敗北感。先を越された。俺の方が先に作りたかった。

・・・いや敗北感を感じるのはおかしい、人それぞれのペースで良い。

まさかあいつがこんな早く、いやでも良い奴だったし女友達もそこそこいた。

湧き上がる感情、それを抑え込むために理想的な人間の言葉みたいなものを当てがい必死に抵抗していた。

何かしようにも身が入らなかった。何となくスマホをいじっているが心ここにあらずであった。そんなこんなで時間が過ぎていった。

父親が帰ってくる音が聞こえた。少し意識が変わるもやはり悔しさが小さくなったり大きくなったりする。顔に出すほどでない気持ち悪さがずっと心に残っていた。

ピロン、連絡が入った。ダイチからだ。「先帰んなや!サークルの日程表回ってきたー」。

いつも通り全くほとんど関心を寄せないメッセージだった。なのに、それをもらった時何だか気持ちが凄い弱くなった。この胸の内を離さずにはいられない気持ちになった。悩みながらも自然と手は動きメッセージを打っていた。

「高校時代の友達に彼女が出来てさ。若干へこんでいる。何だろうね、この感覚」。送信をした。何打ってんだか。打った後少し後悔した。それでも返事を待っていた。

ピロン!何て返事が来ているのだろう。茶化してくるだろうか。

「あー、分かるわ。俺もある。こいつが彼女作るとは・・・みたいなね。環境変わると色々あるよなー」。ダイチは優しかった。

自分も女性と遊んだり、その様な環境に身を置くべきだったと強く後悔した。その考えを「別に恋愛は競争じゃないだろ。」という理想的な人の言葉で搔き消した。

「俺らもそろそろ動くべきなのかねー。と言いつつ動かないだろうが。笑」。

ダイチから返信をもらった時、・・・もしこいつに彼女出来たらどんな気分になるんだろうと想像した。ちょっと、何かしなくてはと思った。

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