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11章

*登場人物

・山本しょうた(主人公)

20歳、大学生。奥手でありながらプライドも高い。親と子、3人家族。父親は公務員、母は専業主婦。単発バイトでお金が無くなった時だけ働く。


・宮内ダイチ(大学の友達)

しょうたの大学生の友達。同い年。大学デビューで自身の本来の明るさを出し始めた。性格は少し天然であほ、しかし素直、行動的である。連絡できる友達も多い。


・岡田遥(大学の可愛い女の子)

しょうたが可愛いと思っている女の子。適度にノリも良く男女関係なく仲良く話すことが出来る。居酒屋でバイトをしており、同僚のたくみを気にかけている。


・小島洋子(遥の友達)

遥の友達。まじめで大人しく将来のこともしっかりと考えている女の子。恋愛したい気持ちもあるが今は勉強が大事だと思っている。


・ユウタ

しょうたの高校生の同級生。ミディアムヘアの同族男子。


・未来

ラブメイトランド相談員。しょうたの相談相手。

教室でノートをペラペラとめくり準備していた。「おはようございます」。振り返ると岡田さんがいた。「あっ、おはようございます。」。岡田さんは軽く微笑み、席に着いた。

あれから彼女とは授業でも軽く挨拶できるようになりプリントを貰う時も目くばせ出来るようになった。自然と仲良くなっていて理想的な展開になっていると感じていた。前の、ただ後ろから眺めていただけの状況からしたらとても幸せなことだ。

とはいえ欲求も出てきていた。しかしそこから次にどう出れば良いか、学食から未だに動けていなかった。本来自分の力で頑張って動くべきだと思うのだが、これまでの流れから自然とダイチに相談していた。

「思い切って二人で飯行くか誘ってみたら?」「流石にいきなり二人は無理かな。いや、まあ自然と言えば自然だけどハードルが高い。」「まあそうか。まだ早いか。確かに二人とも普通に可愛いもんな。あの雰囲気的に他に男なんていくらでも居るだろうからな。俺も無理っぽいというか」。確かに二人は普通に可愛い。このまま自然に生活していれば誰かしら男が寄ってきて蓮ライするだろう。勢いのあるダイチも少し折れかかっていた。そんなダイチを見かねて「そんな事もないんじゃないか?お前卑下しすぎだよ」と励ました。あくまでほとんど自分の為だが、このまま終わってしまっては困る。「そうか!なら学校終わった後焼肉でも誘ってみる?皆んなで行こうよって誘ってみるか。こっちが少しお金多めに出してあげてさ」。良い提案だ。4人いれば話も弾むだろうし、アルコールの力を借りればもう少し砕けた話が出来るのではないか。大して飲めない体質だがこれはとても良いと思った。「良いね、皆んなで言ったら学食よりも盛り上がるだろうし。」「じゃあそんな感じで誘ってみるか。てか又俺が誘うの?」「そこは頼むよ。ダイチの勢いは凄いからさ」「そうか?まあ確かにね。じゃあとりあえず今日の夜あたり二人に送ってみるよ」。少し申し訳ないけどダイチはコントロールしやすいなと思った。その後初めだけ二人でメッセージを送り、後は話の流れで予定を組んでいこうという話になった。

19時になりお互いメッセージでやりとりしていた。「それじゃあ送るよ!」「うん、頼む。」。ダイチから一斉に「いきなりですいません!今度良かったら僕ら二人、4人で焼きに行く行きませんか!?」というメッセージを送った。グループのメッセージ欄を見つつ様子を伺っていた。すると10分ほどしてメッセージ返ってきた。岡田さんだ。「焼肉ですか?・・どうだろう、洋子と日程合えば良いですが。」薄い反応、どちらか分からない感じだ。連絡を取りだすと自然と主導権はダイチになった。岡田さんは日程を組んでくれるとの事。まだノーを言われる可能性があるためここは熱意が大事だと思った。俺が頑張れとエールを送るとダイチはよりバカっぽく「絶対行きたいです!」と自分勝手な猛アピールをした。岡田さんは(笑)や絵文字が多くなり、受けているという事が分かった。アホだけど勢いがある感じは場合によっては強いと勉強した。その後小島さんからも連絡が来た。二人は「焼肉好きですよ。最近行ってないし良いかも。」「あそこのお店は好きです。今フェアをもやっているみたいだし行きたいと思っていた。」という返信をくれた。好意的な反応に対してチャンスだと思い更に誘いに勢いが増した。「絶対行きましょう!最近行ってないなら尚更、フェアを皆んなで楽しんじゃいましょう!」「分かりました。笑 じゃあ日程こちらも合わすので少し待っていてもらいませんか?」「分かりました!連絡待っています!」やり取りした結果行けることになった。俺はほとんどグループ内のメッセージを眺めているだけだった。出来たのは「強く誘ってごめんなさい」というフォローのメッセージだけだった。「大丈夫ですよ」と二人が声を合わせたかのように返信が来て連絡を終えた。自分のポジションはおいしいような、それでいて頼りないような気がしていた。


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