表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/28

まずは自己紹介から

状況を整理しよう。


僕の名前は月城創人。ツキシロソウト、と読む。ありふれた16歳の高校生だ。ちなみに誕生日が来てないだけで2年生。趣味は読書とベランダにやってくる小鳥を愛でること。




そして平日の今朝、いつも通りにベランダへ続く窓を開けたら、そこにはいつもの白い鳥ではなく真っ白のノースリーブワンピースを纏った美少女がいた。何を言っているかわからないと思うが僕にもさっぱりな状況だ。




長い睫毛に縁取られた、よく磨いた黒曜石のような瞳。さらさらと風に揺れる長い金糸のような髪。抜けるように白い肌。の、美少女。




驚いて情け無い悲鳴めいた声をあげて、僕は後ろに倒れ込んだ。すると彼女も驚いた顔をして、僕に覆い被さり怪我はないですかと


連呼し始めた。


大丈夫だからと押しやったところ、先程の台詞が出たわけだ。




「わ、わたしのこと、好きなんですよね!?その胸にあるのは愛ですか?愛ですよね!せ、責任取ってわたしのつがいになってくださいっ」




「待って待って待って!話がさっぱりわからない!君は誰なんだよ!?どうして人のワンルームマンションに侵入してるんだ!?っていうか裸足だけど大丈夫!?そっちこそ怪我してない!?」




「ああ……あなた様はやはりお優しい……わたしの心配までしてくださるだなんて……このレティシア、どこまでもついて参りますわ」




恍惚と頬を赤らめて、レティシアと名乗った彼女は鈴を鳴らしたような心地好い声で告げる。




「改めまして、自己紹介をいたします。わたしはレティシア・コーディリア・ブランシェ。天界より参りました、天使にございます。そしてあなた様をつがいに望んでおります。どうか、わたしを娶ってはくださいませんか?」 




優雅な口調に、柔らかな笑みを浮かべた口許にどきっとする。




それにしても、天使?つがい?……どういうことなんだ?まるで飲み込めないぞ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ