1人の過ちから始まる。
処女作ですよろしくお願いします!
とある神界。
今日もたくさんの天使が忙しそうに働いている。
「あー忙しい忙しい。せっかく神になっても転生業務ばっかで前のブラック企業変わんねえよ」
「おい、異世界転生の件、地球からの魂の転生に滞りが出ていますよ!早急に済ませなさい」
「は、はい!ただいま!」
―――ったく。いそがしいのにそんなんやってられっか!・・・
だいたい現世で徳を積んで天使になってまで働きたくないよ。
あーもう、適当に突っ込んどけば後はわかんねえよな...
「これとこれとこれとこれと・・・・」
運命のいたずらか、ただの偶然か怠惰な天使により狂わされた歯車により4人の魂が同じ世界へと流れ生をもたらした。
その世界の名も「~ときめき~アーノルド王国」を原作とするアーノルド王国シリーズの世界。作品の作りこみやフルボイスであること、ストーリーの秀逸さ、男キャラ2名と女キャラ2名のあわせて4名のメインシナリオがあり男性女性問わずに楽しめることなどなどにより一世を風靡し、恋愛シュミレーションから始まり、「~〇〇~アーノルド王国」として、アクション・アニメ・小説・ラノベ・ストラテジー・劇団などあらゆる媒体に展開したゲームの世界である。
大筋のストーリーは、15歳からアーノルド王立学園に貴族がたくさん入学してくる。そこでは王族貴族の勉強と貴族が持つ(まれに平民も)魔力の制御やモンスターの倒し方を学ぶ。その中でダンジョンを攻略したり、イベントを消化して恋仲になったりして最終的に18歳で卒業をする際に婚約するというものである。
転生した四つの魂はそれぞれ、
王太子候補のアレル・アーノルド、
公爵令嬢のイリス・コンフォート、
辺境伯令息ヴァン・ドートリア
平民の聖女エール(・ラプト)
に転生した。
しかし、4人とも作品に少しずつ認識のズレがある。
なぜかというと、原作としての~ときめき~では攻略対象によってストーリーが変化するし、~しょうせつ~は正史(製作者側の真エンド)となっているが、細かいところまで書いてあるし、キャラが全員完璧すぎたり波乱万丈すぎたり、~たたかう~では戦闘がメインなのであり得ない組み合わせのキャラを仲間に出来たり割とストーリーの自由度が高い。
そのせいでアニメだけ見たとか、原作と小説は知ってるけど他は知らないとか、~たたかう~の戦闘システム好きとかとか、、、
多様化しすぎてしまったがゆえに同じ作品であっても住み分けがされている始末。
この影響が吉と出るのか凶と出るのか。4人の物語の開幕である。
全員キャラ濃いけどどう混ざっていくのか。。。