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それからしばらくは、特に大きな変化はなかった。


俺が今までよりも早く起きて、ミキとのおしゃべりを楽しんでから大学に行くようになったことが、変わったと言えば変わったのだが。


講義のある日は朝にミキと会話してから大学に行き、帰ってからは寝るまでミキと話す。


休みの日なんてそれこそ朝から寝るまでだ。


そんな幸せな日々が続いたある日、ミキが突然言った。


――ねえ、まさとが大学に行っている間、わたし寂しいわ。


――俺も寂しいよ。でもそれはしょうがないな。


――だから提案なんだけど、わたしもまさとといっしょに大学に行っていい?


――えっ、そんなことできるの?


――できるわよ。このアパートの地縛霊じゃないもの。もともとはあの廃病院にいて、こっちにきたんだから。あのストーカー騒ぎのときは、いったん廃病院に行ってまた戻って来ているし。日本中、いや世界中どこでも行こうと思えば行けるわよ。近くの大学なんて、それこそなんの苦もなく行けるわ。


――そうか。大学の講義なんて、ひたすら退屈だからなあ。ミキがいっしょにいてくれたら、退屈な講義も楽しくなるな。


――でしょ。だからわたしもいっしょに大学に行っていいでしょう。


――いいよ。


――わーい、ありがとう。嬉しいわ。


ミキはそのまま俺について大学に来た。


姿は見えないが、ずっと語りかけてくるのでわかる。


講義を受けている間も二人でおしゃべりしていたが、頭の中でしゃべっているので誰にも気付かれることはない。


ただミキと楽しく話をしているときでも、俺には気になることがあった。


なにか忘れているような。


なにか大事なことを見落としているような。

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