36/41
36
――この乙女の敵。むこうへついたら覚悟しておきなさいよ。
――ほら行くぞ。
――みんなで取り囲むんだ。
――嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
――暴れても無駄だ。大人しくしろ。
――こういうやからは、ほんと往生際が悪いよな。
――このキモいストーカー。さっさと行くわよ。
――よし五人で取り囲んだら、さすがに抵抗できなくなったな。このまま連れて帰るぞ。
――ミキ、そしておにいさん。お騒がせしました。こいつは連れて帰って五人でしっかりと見張っておきますから。
――そうしてくれると助かるわ。ありがとう。
――俺からもお願いする。こいつを二度とここに来させないでくれ。
――嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だいーーやーーだーーーーーーーーーーっ!
そいつは何度となく叫んでいたが、やがてそれは聞こえなくなった。
そしてストーカーと五人の言葉は頭に入ってこなくなった。
――行ったわ。
――そうみたいだな。
――よかったわ。廃病院にいたときからあいつには悩まされていたの。これでようやくすっきりしたわ。
――もう邪魔ははいらないね。
――うん。わたしたちの邪魔なんて、たとえ誰だろうとさせるもんですか。
――うん。ミキ、君を離さないよ。




