20/41
20
――ミキ。
――まさと。
――ミキ。
――まさと。
また始まった。
お互いの名前を呼び合うだけなのだが、彼女いない歴イコール年齢の俺にとっては、この時間は至福のときなのだ。
しばらく呼び合っているとやがてミキが言った。
――また疲れちゃった。もう休むね。おやすみなさい。
――おやすみ。
ミキはいなくなった。
おやすみなさいとは言ったものの、いつもならまだ寝る時間ではない。
が、ゆうべほとんど寝ていない俺は、すぐにあっさりと寝てしまった。
朝起きてミキに語りかけてみる。
返事はない。
俺はゆうべの残り物を口にすると大学へと向かった。
お昼に食堂へ行くと、河本と熊田がなにか話し合っていた。
――なにを話しているんだろう?
気になった俺が二人に近づくと熊田が俺に気付いた。
「よお」
「よお」




