闘技場3
「改めて、昨日あんたに殺された『何でも屋』だ」
そう目の前の少女が言ったが男は何も言わず黙ったまま睨むだけである。
「あれ?まだわからない?ひどいなー」
と頬を膨らます。
「じゃあいいや」
そういい少女はスマホを出し画面を操作して男に見せる。
「この画像を知ってますよね」
画面には剣と天使の翼の絵が写っている。
「······知らない」
男は目を反らしそう言った。
「そうですか、じゃあもういいや」
そうあっさりと諦め倒れている弐堂の近くに座りその背中に両手を置いた。
男はその隙にロープを切断にかかる。
「1つ言っておくぞ」
男に隙だらけで座る少女の言葉を聞かずロープを切断に力を入れる、見た目以上に固く苦戦する。
「死にたいならロープを切ればいい」
「?」
少女の言った言葉に一瞬手を止めたが気にする必要はないと再び手を動かし切断する。
そして剣を拾おうと手を伸ばしたが剣は逃げるように男の手から下がる。
男はもう一度剣に手を伸ばすが剣はまた逃げるように下がる、今度は少しではなくおもいっきり下がった。
男は自分の剣が誰かに引っ張られていると気づきとっさに少女に視線を向けるが少女は弐堂を揺さぶっているだけでまったく反応がない。
もしかしたら気づいているが無視しているのか。
(どっちにしろすぐに始末してやる)
視線を少女から剣に視線を戻すとその場に剣がなかった。
(どこにいった!)
男はを見渡すが見あたらない。
仕方がないと剣で殺すのを諦め自分の腕で絞め殺せばいいと思い体制を低くし足に力を入れて地面を蹴る。
そして落ちていく視界と目の前にうつる首のない自分の身体が倒れる瞬間。
「······は?」
男は何が起こったわからず死んだ。
サバイバルチャレンジバトル。
簡単に言えば格闘ゲームのサバイバルモードと同じだ、自分の体力なくならない限りステージクリアにならないもちろん体力が減っていても回復もしない。
ただそれに人数が増えるっていうだけで途中で格闘ゲームから無双ゲームにかわっていくだけである。
1対1、1対2、1対3、1対4、1対5······え?今どのくらいだって?まって今電子掲示板を見るから。
「1対63······」
これおかしいんじゃない?
槍で突いてきた男の槍をかわして槍を掴んで引き寄せる。
「なっ!ちょっ!」
そしておもいっきり股間を蹴る。
「ぎゃぁぁぁああああぁぁ!!!」
何回めだろうこの悲鳴を聞くのは。
てか、次第に選手達·····男達は股間を手で盾で隠し片手で武器を振る。
「てめぇ!真面目に戦え!」
「嫌ですよっと」
そう言って避ける、まあ人数が多いから避けるところはないんですけど。
「じゃあ電話していいですか?」
「駄目だと言ったら?」
「ずっと股間を蹴り飛ばし続けるだけです」
そう言うと俺の言葉が聴こえていた男達は両手で股間を隠す。
「······わかった。電話してくれ、頼む」
頼まれた、そんなに嫌か·····嫌だな。
「じゃあちょっと待って下さい」
そう言って電話をかける。
「もしもし、斉藤君楽しんでいるね」
「お疲れ様です、社長。楽しんでいませんから」
「それでどうしたんだい?残業代は出すから気にしなくていいよ」
「えっと、ありがとうございます。それと近くにいるんですか?」
「ん?ああ、会社だよ今テレビに斉藤君が映ってる」
マジかテレビに映ってるって······。
「·······わかりました。早めに終わらせて会社に戻ります」
そう言って電話を切る。
「もういいのか?」
と選手の人が聞いてきた。
電話中にかかってくればいいのに。
「はい、それじゃあ全力で蹴り飛ばせる、ストレス発散。発散するストレスはないけど」
「よし試合さいか·····今何て言った?」
「ストレス発散?」
「その前」
「全力で股間を蹴り飛ばせる?」
「「「「「········」」」」」
「·······?」
何?この間?
「やられる前にやっちまえ!!」
「こいつは男の敵だ!遠慮する必要はねぇ!」
「殺らなきゃ殺られる!!」
と思い思いに叫び全力で、それはもう死にもの狂いで·········って!
「必死過ぎだろう!!!」
そう言って目の前の人の腹を全力で蹴り飛ばした、盾を構えて防御していたのに盾を貫通して直撃した。
蹴られた男は他の人達を巻き込んで壁に激突してそのまま姿が見えなくなった。
「·······」
(昨日もあんな風に吹っ飛んだ気がするぞ?俺そんなに力はないはずだよね?)
「えっと·····」
振り向くと
「「「「「「すいませんでした!!!!」」」」」」
と武器と盾を捨て土下座をする男達。
「これ、早く終わらせるにはどうすればいいんですか?」
「·······」
目の前で土下座する男に聞いてみるが目を反らし答えない。
「······」
(何も答えてくれないんだが?)
「こういう時って一人ずつ地面に頭を埋め込めば必ず誰か一人が答えてくれるんだっけ?」
俺の声が聴こえたのか近くにいた男達はビクッと反応する。
「最終確認です、早く終わらせるには?」
「······」
(やっぱり答えてくれないんだが?)
じゃあやりますかと軽く腕を伸ばしていると
「その試合、勝者名もなき挑戦者」
とスピーカーから弐堂さんの声が聴こえた。
名もなき挑戦者って······。
読んでいただきありがとうございます。間違っているところもあるかもしれませんが宜しくお願いします。




