いや、帰らせてください
「ひきこもりの社会人です」
と目の前の男は俺の問に即答でそう答えた。
(ひきこもりの社会人?ふざけているのか)
「お前ふざけているのか?」
「ふざけていません、社会人です」
そう言って男は左手に掴んでいる俺の仲間を地面に投げ捨てそして刀を仲間の横に投げ捨てた。
本当にこいつは何者だ?
「閃光手榴弾さえあれば······」
何を言っているんだこいつ、こいつは生かしては危険だここで仕留める一人だとしても。
「お前をここから出すわけにはいかない」
「いや、帰らせてください」
「いや、帰らせてください」
ため息を吐いてヴァイキング男を見る、その後ろに鉄格子で広場の周りは死体、わけわからん。
両手斧を持ってジリジリと距離を積めてくる。
脱出するには目の前の男をなんとかしろってか、空を見上げればオレンジ色の空にいつの間にか変わっていた。
(あー·····空が暗くなっていく······そして目の前で斧を振りかぶって振り下ろす男の姿が·····あれ??)
「ってっちょっと!」
「ふん!」
気合いの入った振り下ろしで地面を砕く。
斧は避けたけど衝撃で軽く吹っ飛んだ。
「あぶねー、さっきまであそこにいませんでした?」
そう言って男が立っていた方に指を指して男を見るとまた目の前で斧を振りかぶって振り下ろす。
(うわぁ~自分の仲間を粉砕したよこの人、まあ死んでるからいいのか?)
「ちょっと聞いてますか!」
そう言って避ける。
暗くなり街灯のない広場では息を切らした俺と斧を地面に立てて同じく息を切らしたヴァイキング男。
「て、てめぇ·····逃げてんじゃねぇ」
「逃げるでしょ」
(よし、今のうちに鉄格子を飛び越えるか)
俺は軽く息を整えて全力で鉄格子に向かって全力で走る。
「逃がすか!」
そう叫んで男も走ってくるっていうかもう俺の後ろにいるし!
あの体格でもう俺の後ろにって速すぎだろ!
「終わりだぁ!」
「っ!!」
俺はとっさにジャケットで斧を防ぐ、もう完璧に片膝をついて動けない状態。
(ヤバいヤバいヤバい!ジャケットが鳴っちゃいけない音がする!)
「我が身にミノタウロスの力を!!」
(何言ってんだこの人!)
「ちょっ!」
(力が強くなってない!おかしい、おかしいって)
「·····あ」
ジャケットが切断され斧は力の限り振り下ろされ俺を真っ二つに切断した······はずだった。
片膝をついて両手に持っている切断されたジャケットを何かを防ぐように掲げている俺とおもいっきり力の限りに振り下ろした体勢の男。
本当は俺の方に向いて刺さっているはずの刃は振りかぶっている男の足の間の地面に刺さっている。
「あり·····え、ない」
そう言った男は縦半分に別れて左右に倒れた。
「········」
(た·····助かった?)
立ち上がろうとしたが力が入らず逆に後ろに倒れた。
(どっかから足音が聴こえてきた師匠かな?あー、頭がぼーっとしてきた瞼が重たい······寝るか)
「おい!·····しろ!·····ろ!」
目を閉じる前に誰かが俺を呼んでいた気がしたが俺はそのまま目を閉じた。
「········」
目が覚めたら暗い見知らぬ部屋。
ベットから降りて近くに畳んで置いてある自分の服を着る。
「師匠め、結局来なかった」
自分のスマホで時間を見る。
「深夜0時·······ん、誰か来る?」
スマホをポケットに入れて扉の横で息を潜める。
しばらくして俺のいる部屋の扉が開いて大柄の男が入ってきて部屋の中心まで行くのを見て開いている扉から部屋を出て足音を立てずにろうかを走るそして非常口の扉を開け階段をジャンプで降りて行く足が痛い。
「おい!非常口の出口を塞げ!俺はギルマスに伝えてくる!」
そんな声がそんなの気にする暇はない、ジャンプして階段を降りるって結構辛い特に足が。
(何階あるんだ?)
非常階段には上から降りてくる足音と俺の着地音が響くそれと下からも上がってくる足音が聞こえてきた。
(囲まれる!まずい!)
非常階段の近くの扉を開けて廊下を走る。
(なんかここ見覚えがあるぞ?パソコンに積み重なったファイル?もしかして?)
「斉藤君!目が覚めーーーーぐぼぉ!」
突然現れたから走っている流れで腹を蹴ってしまった。
「すいません!人違いです!」
腹を押さえてうずくまる人にそう言って走り抜ける。
「「「ギルマスーーーー!!」」」
「「「社長ーーーー!!」」」
と後ろから叫び声が聞こえたが俺は振り向きもせず階段を飛び降りて一階に降りる。
一階で騒がしくしていた人達が突然響いた音に静かになった。
全員の視線の先は突然階段から飛び降りてきた俺。
(ヤバい、早く出よう)
そう思い足早に出口に向かう。
途中、わざとらしくぶつかってきた人達はいたがその人達には構わず外に出て俺は今出てきたビルを見上げる。
「あ、ここ俺の会社じゃん」
(なぜ俺は会社に?まあいいのか?)
そう思っていると近くでエンジンの音が聴こえて振り向くと無人のバイクが後ろから俺の後をついて来ていた。
俺はそのバイクに乗って自分の家に戻った。
読んでいただきありがとうございます。間違っているところもあるかもしれませんが宜しくお願いします。




