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鄭の申し出
李英風は白い砂浜を馬に乗り、疾走していた。
雲は白く、空は青い。エメラルド色の海は日に光り輝いていた。
やがて、遠方に小屋が見えてきた。
李は馬から降り、小屋に近ずいて行った。
小屋の戸を叩くと初老の男が出てきた。
「李。暫くだな」初老の男が言った。
「鄭。元気だったか?」李は鄭に聞いた。
「ああ、お陰様でな。弟子の陳だ」鄭が言うと陳は「始めまして、陳と申します」と挨拶した。
「李。中に入ってくれ。食事を始めた所だ。一緒に食おう」
「かたじけない」と鄭の申し出に李は答え、小屋の中に入った。
三人がテーブルに着くと鄭が口を開いた。
「大変な事になったな。暫くここにいろ」
「有り難い」と李は答えた。
「その間、陳に少林武術を指導してくれ」鄭の申し出に李は「わかった。私に出来る事はしよう」と答えた。




