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神父の呻き
王は街を出て馬に乗り、黒いマントをなびかせ、荒野を疾走していた。
やがて、丘の上に教会が見えてきた。
王は馬から降り、キセルを吸いながら、丘の上に登って行った。
教会の扉を開けると礼拝をしていた神父が振り向いた。
「李英風と言う男を知らんか」王が問うと神父は「知りません」と答えた。
王は神父の襟を両手で握り絞め、「本当に知らんか」と問いただした。
「知りません。苦しいです。手を放して下さい」と神父は言った。
王は手を放すと神父の腹を一発殴った。
「ウグッ」神父は呻くと「乱暴は止めて下さい」と言った。
「貴様が本当の事を言わないからだよ」王は言うと更に一発、神父の鳩尾を殴った。
「分かりました。知っています。でも、何処に行ったか、分かりません」と神父は言った。
「フウム」と言いながら王はきびすを返し、神父の腹に後ろ蹴りを入れた。
神父は呻きながら、ダウンした。
王は教会を出て馬に乗り、走り去った。




