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発端
明末清初の中国
広東
街の中を黒の拳法着を着た男がキセルを吹かしながら、歩いている。
人だかりがあり男は近ずいて見た。
「お訪ね者 李英風」の貼り紙。
「李は少林武術の達人だ。勝てる相手はいないだろう」と見物人の声。
見物人が去った後も男は暫く、貼り紙を見ていた。
「もし」と声をかける男。
「何です?」と男は答えた。
「私と組みませんか」
「組む?」
「この街の方では無いですね。お住まいは」
「まだ、宿は決めてません」
「それなら、ウチにいらして下さい。食事も提供しますよ」
「しかし、なぜ見ず知らずの私に」
「私は武術家のファンですから。一目見れば貴方が武術の実力者と分かります」
「フウム?」男は考え込んだが「分かりました。協力しましょう」と言い、二人は歩き出した。




