6話
ガーゴイル討伐を終えた俺は街では一躍有名人になり
歩くだけで声をかけられるようにもなった。
街の人「お! 熟女好きの兄ちゃん! お前のおかげで俺の田んぼも助かったぜー!」」
「うるせー!熟女好きは余計だー!」
有名になったこともあり、間違った性癖が広まることにもなった。
「ただいまー」
カンナ「おかえり〜 今日はカレーがいいな〜 ユーリ作って〜。」
この世界にも日本から来た人が多いためか日本料理はかなり普及している、そのため俺たちはたまに日本料理を食べる時がある。
まぁ、作るのは俺なんだが。
「俺ここから引っ越そうと思うんだ、いつまでもリアに迷惑もかけれないしな。」
カンナ「へぇ〜 じゃあ明日一緒に観に行きましょうね。」
「いや、一人暮らしだけど。」
カンナ「へ?」
「ご飯作るのも俺だし、掃除するのも、雑費とかも全部俺だし、
カンナと暮らすメリットがない。」
カンナ「嘘よね? 嘘、嘘って言って! お願い! ユーリがガーゴイル討伐してから何もしてないからお金もないの〜!!」
「引っ越すまで一ヶ月はあると思うから仕事探せよ。」
カンナ「うわ! もとニートの癖にいきなり働いてない子供に対する親目線? これだから成り上がりは嫌いよ!」
「負け犬の遠吠えか。」
俺は鼻で笑った。
カンナには言ってないがポーションの副作用は早漏になることだった。
生殖機能を失うよりはかなりマシだが、早漏の度がすぎる。
初めて気づいたのはガーゴイル討伐の後の自慰行為をしていた時、
10秒もかからなかった、 それだけではない、今度こそはと思い夜の
街へ行っても前戯だけで乱射してしまい、本番が出来なかった。
それでも頻繁に入り浸ってるいるが。
引っ越そうと決めたのもカンナに勘づかれたら、一生言われ続けるだろうと思ったからだ。
引っ越すことを伝えにギルドへリアに会いに行った。
「リア、俺引っ越すことに決めたよ、 もう自立していけるしな。」
リア「あら、そうなの? じゃあカンナのこともお願いね。」
「いや、カンナとは一緒には暮らさないよ。」
リア「お願い! カンナを貰ってあげて!」
「いやいやいや、 結婚しろみたいに言われましてもね。」
リア「何が不満なの? あんなに可愛い子なかなかいないわよ?
さては、副作用でコンプレックスを抱いちゃったとか?」
うぐぅ! 図星だ。
「ち、違うよ、 そろそろあいつも自立してかなきゃいけないだろ?」
リア「でも、ユーリが来る前はあたりで生活していたのよ?」
よく考えたらなんで俺が家事全部やってたんだ?
リア「それにユーリが結婚してくれたら自立する必要もないわ。」
「いやいや、俺だってクエストとか行くんでカンナのことなんて構ってられませんよ?」
リア「ユーリ、貴方が今回使った装備ってね、全て合わせたら4億ぐらいかかるの、でもね、場合によってはチャラにしないこともないわ。」
『カンナのことは任せておいてください!!」
リア「ええ! 頼んだわよ。」
ほとんど脅迫と同じだ。
リア「でも、本当に驚いたわ、そんな隠しスキルがあったなんて。」
そう、俺には隠しスキルがあったんだ。
コオズキ ユーリ
潜在スキル
経験ポイント効率特大UP
『もうレベル87になっちゃったから、ここらのモンスターじゃ敵はいないですよ。」
リア「今は魔王の力も戻ってきてモンスターも増えてきてるわ、
ユーリ、街付きの冒険者にならない?」
「街付き? なんですか?それ。」
リア「この街専用の冒険者ってことよ、 だいたいその街で1番腕のいい冒険者が任されるものよ。」
「それだと、ゼルさんは街付きじゃないんですか? 」
リア「ゼルさんは、自由人だからね、街付きなんか任せれないの。」
自由が減るのか、 旅行とか行ってみたかったんだけどな。
「それって街の外にはもう出れないってこと?」
リア「いえ、そんなことはないわ、 街のクエスト以外のこともやってもらうわ、王都への派遣とかね。」
「旅行とかって行っていいの?」
リア「月1ぐらいなら大丈夫よ!」
「あ! 俺は縛られるのが大嫌いなんで無理です。」
リア「最近夜の街に頻繁に入り浸ってることカンナにバラすわよ?」
「街の為に戦う冒険者ってカッコいいな!」
リア「じゃあここにサインお願いね!」
ほぼ無理やり二つも厄介ごとを押し付けられた。
リア「そうだわ! 引っ越すならあてがあるの。」
「そこって広いか?」
リア「かなりの豪邸ね、 でも前のオーナーがガーゴイルを倒したユーリに譲ってくれるっていうの。」
まじか、ていうか俺宛の手紙をリアがなんで勝手に読んでんだよ。
「じゃあそこにすぐに引っ越すよ。」
リア「じゃあ伝えとくわね。」
俺はカンナに事情を伝えるべく一旦家に戻った。
カンナ「お願い! 家事でも、少しなら、いかがわしいことでもするから一緒にに連れてって!!」
「わかったよ」
カンナ「え? いいの?」
「ただしさっき言ったことは守れよ。」
カンナ「やっぱりただの変態だったのね。」
今すぐ殴りたい気分だった。
こうして、俺は家は広くなるがカンナと離れることはなかった。