機関車
僕は、機関車が好きだ。
あの煙を吐き出す躍動感、機関車が生きているという実感も覚える。
だから、手野鉄道の北陸線で使われていると聞いた時には、すぐに見に行った。
手野鉄道北陸線は、敦賀から新潟までをつないでいる一部複々線、通常は複線の鉄道路線だ。
電化されているものの、週に1回だけではあるが、定期運転をしている。
ただし、乗れるのは予約しないとだめだ。
その予約も、1分とかからず、もしかしたら数秒単位で埋まってしまう。
だが、僕の目的は乗ることではない。
写真に収めることだ。
ベストポイントはすでにチェック済みで、運転美の12時間前に陣取った。
10時間経っても、さほど人はこないが、それはこのポイントがあまり人に知られていないためだろう。
しかし1時間前となると、ちょっとずつ人がやってきた。
運行時刻となったころには、十数人が脚立を持ちつつ、機関車が来るのを待っていた。
汽笛の音が、遠くから響いてくる。
いよいよやってくるのだ。
期待に胸を膨らませ、カメラを構える。
比較的スピードが遅い機関車は、撮るのには最適だと思う。
何十枚と撮り、満足して撤収の準備に入る。
中を確認するのは、デジカメだから容易だが、家に帰ってゆっくりとしたい。
僕はゴミを残さないようにして、確認をしてからポイントから離れた。




