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日輪

作者: 無月

ぶつけようのない怒りだけが増殖し、わりと他愛のないことに対し炸裂する。そんなくだらない人生という名の一つの星。何億光年も生きることのないことだけが唯一の救いだ。今や自然の対義語は人だ。この感情は自然なのに、人は自然じゃない。矛盾なのか。それとも、これが自然という意味なのか。結論の出ないつまらない人生の、またその中にある、つまらない時間。つまらない。これは、それに対し興味がないわけではない。ただ、満たされないだけのこと。だから、これは普遍的なのだ。多くに当てはまる人類単位の共通項。私は、心を許せるバイクの前に自転車を止めた近所の老婆に対し殺意を持った。でも、殺すわけではない。願うだけ。早く死んでください、とね。今日のネガティブは、すぐに消そう。「もののけ姫」だ。生と死の両極面を持つ神を殺そうとする。全然、意味なんてありはしない。死しても神なのだから。キリストが生きてれば信者は増えるかい。いいや、死んでいるからこその信仰。生きるというのはそれ程までに魅力を失う行為なのだ。私は思う。美しいとは、時間を止めなければならない。止まっている物に対してのみ感動を覚える。できれば、このけがらわしい私は生を持ったまま、美しいと感じるものはすべてまってほしい。死んだように表情を変えない月を、生を湧き起こす太陽は、日輪によって復活させる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 死んでいるからこその信仰、という言葉には納得させられました。抽象的な言葉が多いながら、共感できる描写が多いのはいいですね。 [気になる点] 「光年」は時間ではなく距離の単位です。少し気にな…
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