最終章 設定 + おまけ
最終章 設定 + おまけ
●キャラクター
『クロノ・フォン・ストラトス』
所属:帝国 身分:伯爵(エピローグ中段階) 年齢:15歳
武勇:140
魔法:120
統率:70
知略:65
政治:60
忠誠:74(帝国)・78(ストラトス家)
備考
今作主人公。知識チート戦記もののはずなのに結局腕力で解決する系転生者。
最終的に子爵家長男から公爵家当主にまで上り詰めた。公的な子供の数は騎士の娘達との間で作ったのを含めて3桁を軽く超える。後世では人竜の名は『出世』『勝利』『安産』の象徴として使われるようになった。
享年は199歳。屋敷の自室で、側室のグリンダと共にベッドの上で安らかな眠りを迎えた。最初に発見した使用人の感想は『え、この人達死ぬんだ……』であった。
本編終了後も様々な事件に関わることとなり、それを解決する度に『もう、僕も長くない』と語っていたことは子孫達の中で有名である。
ホーロス王国の遺産や『転生』の研究をする魔法使い達を相手に戦った裏側での武名とは別に、表側の歴史においても偉人として語られている。
死んでから100年後。テレビゲームで女体化されその姿が大ヒット。以降ゲーム化する度に女体化され続け、偶に歴史の授業でクロノの性別を間違える生徒もしばしば。
その生涯は波瀾に満ち溢れていたが、しかし彼はこの一生に満足していた。
なお、『真実の愛』における伝説的人物としても後世で語られている。
『グリンダ』
所属:帝国 身分:伯爵の愛人兼メイド兼騎士(エピローグ中段階) 年齢:15歳
武勇:120
魔法:140~70(妊娠により日によって変動)
統率:30
知略:70
政治:50
忠誠:60(帝国)・73(ストラトス家)
備考
クロノ同じ日本からの転生者。前世は中年のおっさんだったが、今生では爆乳美少女に。
何だかんだ言って、クロノとの間に20人の子供を作ったスーパーマザー。
元は捨て子であり、騎士の養子となった後も側室を名乗れる身分ではなかったのだが、色々な事件に彼と共に巻き込まれた結果、クロノが公爵になる頃には彼女も女男爵となっていた。
一代限りの爵位ながら、貴族である為側室に昇格。本人としては仕事が増えたので喜びより面倒くささの方が勝っている。
妊娠していない時はストラトス家の二大戦力の片方であり、『もう1人の人竜』としてその名を歴史に刻むこととなった。
なお。彼女の執筆した『夜の指南書』も後世まで残った結果、ストラトス家の異様な子沢山っぷりはグリンダの影響ではないかと議論されている。
享年はクロノと同じく199歳。余裕で人類の限界を超えている。
その最期は、彼の隣で穏やかな笑みを浮かべていた。
『クリス・フォン・クロステルマン』
所属:帝国 身分:皇帝(エピローグ中段階) 年齢:15歳
武勇:45
魔法:65
統率:67
知略:80
政治:75
忠誠:85(帝国)
備考
金髪碧眼の男装の麗人。この世界じゃなかったら、たぶん早い段階で周囲に女性だとばれていた。
アダムとの戦いで銃によりクロノを助けたことで、武勇の面でも語られるようになった。後世では、銃の名手として有名。
あれ以降戦場で敵に銃を向けることはなかったが、クロノからプレゼントされたソードオフショットガンは生涯大事にしていた。
実は敵に使う頻度が非常に少ないだけで、職務の合間に親衛隊から銃の扱いを習っており、現実基準なら十分プロを名乗れる腕前だったりする。
性別について生涯露見することはなく、クロノ達も秘密を守り通した為『クリスティナ』の名が後世に伝わることはなかった。せいぜい、ゲームで女性として登場し女体化クロノと百合カップルにされる程度である。
クロノ共々『真実の愛』で有名であり、この2人を題材にした劇や本。そしてウス=異ホンは10や20では足りない。
公的には皇妃シャルロットとの間に24人の子供がいるとされている。しかし、その半数は……。
享年は115歳。貴族基準でも十分過ぎる大往生である。
彼女は『彼』として生き、良き国を作る為に走り続け、次の世代に無事バトンを渡した。
『シャルロット・フォン・クロステルマン』
所属:帝国 身分:皇妃(エピローグ中段階) 年齢:15歳
武勇:65
魔法:75
統率:70
知略:55
政治:65
忠誠:85(帝国)・94(クリス)
備考
レッドドリル令嬢改め、レッドドリル皇妃。女性としては長身で、ボンキュッボンのダイナマイトボディの持ち主。
腕力もダイナマイト級であり、その剛腕から繰り出される鉄槌は岩をも容易く砕く。
義理の祖父ギルバートがアダムの反乱に加担したことで実家の侯爵家が傾きかけるも、彼女の功績で持ち直すどころかむしろ国内での影響力を強めるにいたった。
環境が人格を決めるの、ある意味体現者。本当の祖父とは似ても似つかず、その手腕はギルバートにどんどん近づいている。
ストラトス家と並ぶ名門貴族としてグランドフリート家を遺し、当主には自分の子供をすえた。なお、公的にはクリスとの間に出来た子供である。
しかし『まるで人竜のようだ』と言われる程の武勇を子供も持っており、皇室と侯爵家の権威を強める一助となった。
皇子達の教育はクリスと執事達が行ったが、皇女の教育にはシャルロット嬢が大いに関わっている。その結果、彼女の死後もこの教育方針は受け継がれ、数代先の子孫もドリル令嬢となって高笑いしながら爆走している。
享年は105歳。最期まで、シャルロット嬢は猪な性格であり、周囲に困惑と笑顔を届けていた。
『アナスタシア・フォン・ストラトス』
所属:帝国 身分:伯爵夫人(エピローグ中段階) 年齢:17歳
武勇:80
魔法:85
統率:70
知略:70
政治:80
忠誠:75(王国)・70(ストラトス家)
備考
オールダー王国の元女王。打倒帝国を宣言した時に切った髪が、段々と伸びてきた。
ストラトス家を支えた頭脳担当にして、名砲手。軍事に政治、ツッコミとボケと可愛いまで担当するオールマイティな超人。
自称『冷酷で残忍な貴人』。実際、敵対者は嬉々として殺すので間違ってはいない。ただ、一度懐に入れた相手には非常に甘いだけで。そういう所は、兄そっくりである。
彼女の功績は枚挙に暇がなく、その為帝都にいる兄嫁や甥達の立場もしっかりと守られた。ただ、帝都での暮らしが案外居心地良かったのか、はたまた元老院の策略か。そのまま彼らが帝都に永住してしまったのは予想外であった。
アナスタシアの活躍と黒歴史を事細かに紹介する『アナスタシア歴史館』が旧オールダー城の地下にあり、後世では有名な観光地となっている。
また、何故か後世のゲームでは『中二病ロリ』として出演することが多い。
享年は108歳。気合でシャルロット嬢よりは長生きした。
『ドロテア・フォン・スターク』
所属:帝国 身分:アナスタシア専属メイド 年齢:18歳
武勇:20
魔法:30
統率:25
知略:55
政治:40
忠誠:80(オールダー)・99(アナスタシア)・60(ストラトス家)
備考
アナスタシアの乳兄弟ならぬ乳姉妹。一見すればクールビューティーな出来るメイド。実際はトンチキな駄メイド。通称『駄メ』。
アナスタシアに絶対の忠誠を誓っている一方、彼女を揶揄うことを生きがいとしている。
その執念は生涯尽きることはなく、クロノと共謀し『アナスタシア歴史館』を本人には秘密で作り上げた。
同時に旧オールダー城の上部分はノリス国王やガルデン将軍の資料が多数展示されており、オールダー王国への忠誠も忘れていない。ノリス国王が愛人の少年に送った手紙をでかでかと展示したり、ガルデン将軍のうっかりエピソードを目立つ所に置いておいたりしているだけで。
そんな彼女だが、夜の方はかなり弱かったとグリンダはホクホク顔で他のメイドで語っていた。産んだ子供の数は、アナスタシアと同じく18人。
生涯アナスタシアの専属メイドであり続け、享年は97歳。今わの際となった彼女にアナスタシアは涙を流すも、自分の歴史観を極秘で作られていたことを打ち明けられ真顔になった。しかも遺言だから潰すわけにもいかず、クロノの尻にタイキックしたのである。
その光景に、ドロテアは笑いながら眠りについた。
『リーゼロッテ・フォン・シルベスタ』
所属:帝国 身分:親衛隊隊長・男爵(エピローグ中段階) 年齢:16歳
武勇:80
魔法:70
統率:50
知略:50
政治:45
忠誠:75(帝国)・99(クリス)
備考
銀髪に鋼色の瞳をした麗人。シャルロット嬢に負けず劣らずの身長とボンキュッボンなスタイルの持ち主。
無表情ながらその言動は結構なトンチキ。一応親衛隊隊長としての責任感は人並み以上に持っているので、職務には非常に忠実。
表向きにはクリスの愛人の1人であり、7人の子供をもうけている。その子供達は全員、次代の皇帝の剣となった。
剣と銃を組み合わせた独自の戦い方を生み出し、これは後世の近衛騎士にも残されることとなった。
犬好きかつ猫好き。そしてラーメン信者として有名。大陸中にラーメンブームが起きたのは、間違いなく彼女の影響である。
享年は111歳。最期の言葉は『ぞろ目です。どやぁ……』であった。
『アリシアと愉快な仲間達』
所属:帝国 身分:親衛隊・準男爵(エピローグ中段階) 年齢:15~18歳
武勇:60~70
魔法:60~70
統率:40~65
知略:30~60
政治:40~50
忠誠:75(帝国)・99(クリス)
備考
シルベスタ卿を除いた10人の親衛隊。似非ギャル無自覚露出狂副隊長のアリシア。オギャリのオリビア。Mに目覚めたレジーナ等のネームドがいる。
名前が出ていない面々もそれぞれ変人達であり、クロノ曰く『クリス幼稚園』あるいは『動物園』な集団。これでも全員法衣貴族の出であり、準男爵の爵位持ちでもある。
表向きは全員クリスの愛人であり、それぞれ3人~10人の子供を産んだ。彼女らの子共達は非常に優秀な近衛騎士であり、大陸最強の戦闘集団と謳われるようになった。
なお、10人産んだのはアリシアだったりする。終始ヘタレだったが、逆にそれがエッチだったのかもしれない。
年齢と出産から近衛騎士を引退した後も、クリスを含め親衛隊は深い交流があった。
享年こそバラバラであったが、全員寿命にてこの世を去った。
『カール・フォン・ストラトス』
所属:帝国 身分:伯爵家前当主(エピローグ中段階) 年齢:45歳
武勇:80
魔法:60
統率:70
知略:80
政治:70
忠誠:50(帝国)・80(ストラトス家)・99(家族愛)
備考
優し気な王子様然とした顔に、ムキムキマッチョな2メートル越えの長身。中年とは思えない若々しさであり、偶にクロノの兄ではと間違われる。
表向きは平民相手にも真摯に向き合ってくれる良い貴族であり、敬虔な勇者教の信徒。善良な人間を絵に描いたような人柄として語られ、同時に戦場では勇猛果敢かつ大胆不敵な活躍をするとされている。
また、かなりの子煩悩であることも有名。孫達に対しても子供達と変わらぬ愛情を注いでいた。
なお、彼をよく知る者からすると『クソのつく親バカ』『外道騎兵』『バカを越えた祖父バカ』等々の評価を受けている。
息子の結婚式では発狂して自害しかけて騎士達に取り押さえられ、娘の結婚式ではガトリングガンを持ち込もうとして騎士達に取り押さえられ、孫の婚約者を暗殺しようとして息子にラリアットをくらった。
非常に……非常に優秀かつ、外面が良すぎて処分できないタイプの人材な困った英雄。
カールは当主の座を息子であるクロノに譲った後は、ケネスを含めた数人の騎士達と特殊部隊を結成。教会領や聖都など、勇者教の腐敗した箇所を切除して回った。
敬虔な信徒であることは間違いないので、その道中で多くの人助けを行った逸話が後世にも残っている。
数々の功績から聖人認定された際は、子供達も孫達も『あ、うん……そう、ですか』と非常に複雑な顔をした。
享年は98歳。アナスタシア曰く、『こいつがベッドの上で大往生って何かの間違いだろ』な最期であった。
『ジェラルド卿』
所属:帝国 身分:近衛騎士(エピローグ中段階) 年齢:24歳
武勇:75
魔法:70
統率:50
知略:60
政治:50
忠誠:90(帝国)
備考
近衛騎士団帝都守備隊の騎士。一見すると軽薄そうな容姿と言動をしているが、実際はかなり感情が重い。一歩間違えたらヤンデレになる系男子。
かつては皇族や帝都を守る為に命を懸けることに疑問を抱いていたが、先輩騎士のコープランド卿との交流で近衛騎士の仕事に誇りを抱くようになった。
そのコープランド卿がアダムに殺され、一時は復讐鬼となる。表面上は冷静であったが、その内心はドロドロと燃え上がっていた。
自分の手で復讐を果たせず、自害を考えていた所に帝都守備隊の隊長からコープランド卿の忘れ形見を預けられた。
これは死んでいる暇がないと、両親や職場の同僚達に助けを求めつつ、子育てに奮闘することとなった。
義理の娘は小学生ぐらいまでは『将来はパパと結婚する~!』と言っていたが、中学生ぐらいで反抗期に。高校生ぐらいで普通に仲の良い親子となった。
なお、娘が連れてきたボーイフレンドにショットガンを構えた結果、娘含めこっそり同席していた守備隊の隊長や同僚達から跳び蹴りや拳を食らうこととなる。
本人曰く『弾は込めていなかった』とのことだが、目がちょっとマジだった。
娘の結婚式では顔から出すもん全部出し、二次会では隊長や同僚達に凄まじい絡み酒をしたものである。
それでも何だかんだ娘夫婦とは良好な関係を築き、最期は娘夫婦と孫達に囲まれて安らかに眠った。享年86歳。
なお、例の薬物の影響は某人竜が治しきった上で、1時間程のお説教があった。
『ギルバート・フォン・グランドフリート』
所属:帝国(アダム派) 身分:元侯爵(エピローグ中段階) 年齢:
武勇:85
魔法:60
統率:90
知略:75
政治:80
忠誠:70(帝国)・70(侯爵家)
備考
グランドフリート家の元当主。『鉄血のギルバート』、あるいは『無敵のギルバート』と呼ばれていた。
しかし、アダムの反乱に加担して以降は『狂乱のギルバート』と呼ばれるようになる。
後世においては、アダムの反乱は1~2カ月で終焉を迎えたことから彼らの評価は散々なものとなっていた。
それでも、彼は間違いなく英雄と呼べる能力を持っている。それは、シャルロット嬢を始め多くの者達が証言を遺していた。
彼がアダムに、コーネリアスについた理由は『妻と子供の蘇生』。
しかし、ギルバートの妻子は死後数十年経過している上に、防腐処理をしているとは言え脳を始めとした内臓はもう原形をとどめていない。
教会領による転生の儀式は不可能であることは明白であったが、彼は立ち止まることができなかった。口論の末、弟をその手で殺してしまったその時から。
更には、自身の手で愛していた義理の息子までをも殺め、別の誰かの『妻子』であるウィリアムズ親子を見殺しにしたことで、狂気は加速した。
貴族として非の打ち所がないと思われていた彼の、唯一にして最大の欠点。家族への情が深すぎた故の、発狂であった。
『アダム・フォン・ウィリアムズ──コーネリアス入り』
所属:帝国(アダム派) 身分:伯爵家長男・皇帝候補 年齢:不明
武勇:170
魔法:200
統率:65
知略:65
政治:60
忠誠:0
備考
教会領により、コーネリアスに乗っ取られたアダム。長かった髪が短くなっていたのは、脳を弄る時に切った為。
本来の彼は、優しい人物であった。言うことの効かない肉体を悔しく思いつつも、腐ることなく治療に専念し、将来は自分を支えてくれた全ての人に恩返ししつつ、皇族の責務を果たすつもりでいた。
だが、彼がベッドの上での生活を余儀なくされていたのは、治療を担当していた教会領。そしてそこに金を出していた祖父……実際は父親である、コーネリアスのせいであった。
容姿は20歳前後の青年であるのだが、幼少期からの肉体改造で実際の年齢とは食い違いがあるかもしれない。
彼の魂からアダムの記憶は消し飛ばされ、代わりにコーネリアスが動かすようになる。
教会領による『疑似転生』が完了した後は、研磨された魂により凄まじい身体能力と魔力量を発揮。その圧倒的な強さで、クロノ達の前に立ちふさがった。
後世に『アダムの乱』と語られるこの謀反は、日本における『三日天下』のように認識されている。
ただ、アダムの武勇に関してはクロノを始めとした多くの人間が確かなものであると証言しており、『殺戮剣豪』や『堕ちた剣聖』として語られることもしばしば。
その悪名が消えることはないが、悪名だけが残ったわけではない。
……なお。
彼がこうなってしまうのは、実はこの世界線のみである。それ以外の世界線においては、『疑似転生』は成功しない。コーネリアスの遺体が返却されないか、脳が完全に破壊されている為である。
『疑似転生』が出来ない場合、現世利益最優先のアンジェロ枢機卿は研究を進めつつアダムを正常な状態に治療。マッチポンプで恩を売った後、ウィリアムズ伯爵家の取り込みに動き出す。
その場合、教会領を正すことは非常に難しくなったかもしれない。
『ウィリアムズ女伯』
所属:帝国(アダム派) 身分:伯爵 年齢:不明
武勇:45
魔法:70
統率:20
知略:50
政治:40
忠誠:30(帝国)・20(ウィリアムズ伯爵家)
備考
アダムの母親にして、異母姉。
幼少期から優秀な兄や妹に囲まれ、気弱な性格をしている。しかし、兄妹仲は非常に良好であった。
ただ、頼りない姉だったこともありサーシャ王妃は妹ながら彼女をよく守ろうとしていた。
王妃がコーネリアス死亡後に帝国へと進軍した理由である、『あの子を守る』のあの子とはウィリアムズ女伯のことである。あのままでは、モルステッド王国の部隊が帝都占領後皇領……それに半ば取り込まれていたウィリアムズ家にも攻撃を仕掛ける可能性が高かった。
サーシャ王妃より先にコーネリアスから性的な虐待を受けており、アダムを出産。他にも、3人の子供を産み全て実験で失っている。
ウィリアムズ伯爵とは心が通じ合いかけていたが、伯爵はコーネリアスに四肢を潰された上で夫婦そろってコーネリアスと教会領の神官達に弄ばれた。その後、伯爵は『事故死』として処理される。
日々改造手術で未来を奪われていく息子であり異母弟に心を痛めていたが、ギルバート侯爵が送り込んだメイドに監視され逆らうことはできなかった。
アダムがコーネリアスに乗っ取られた後、最初に襲われた。それにより、元々限界近かった精神が完全に壊れてしまう。
以降教会領の神父達に玩具とされていたが、アダムが……コーネリアスが負けて死んだと知り、僅かに理性を取り戻した。
無駄な血が流れないよう、伯爵家の女主人として最期の役目を果たし、その後自決。
魔力量以外で特段優秀な能力を持たない彼女であったが、もしもコーネリアスがまともな父親なら。あるいは、もっと早くに死んでいれば、あの大陸で最初に『人権』という言葉を作り広めたのは彼女だったかもしれない。
●Q&A
Q.クロノの子供達って、どれぐらいの強さ?
A.騎士との子供でも近衛騎士上位クラス。親衛隊との子共はガルデン将軍クラス。クリス様やアナスタシア殿との子供は15歳頃のクロノクラス。
そして転生者同士の子供であるグリンダとの子供は鍛えれば全盛期クロノクラスにまでいけます。
Q.全盛期クロノ(20代から50代)って、もしかして滅茶苦茶強い?
A.はい。コーネリアス入りアダムをワンパンできるぐらいには強いです。それこそ、現代の艦隊と生身で戦えるぐらいには人間やめてます。
Q.後世で何故クロノはゲームで女体化されまくっているの?
A.その方が売れたから。あと『男女逆転パーティーはもしや普段男装していたクロノが女性の服を着たかったからでは?』という謎の説も専門家達の中で出てきたので。
Q.女体化クロノってどんな感じ?
A.黒髪ロング巨乳美少女(普段はバレバレの男装)。性格は真面目だけどムッツリスケベ。某T●LOVEるの破廉恥風紀委員LV:100みたいなもん。
Q.未来で女体化されてゲームでヒロインしている自分の姿にクロノのコメントは。
A.
クロノ
「滅んじまえそんな未来」
グリンダ
「なんてこと言うの若様」
Q.ゲーマウス伯爵家きちんと残ったんだ……。
A.はい。クリス様はきっちり約束を守りました。まあ、ゲーマウス伯爵の子孫が頑張ったのも勿論あるのですが。
ちなみに、クロノの孫があの家に婿入りもしていたりします。
Q.大陸統一の10年間は書かないの?
A.だって、その間『クロステルマン帝国の技術力は世界1ぃぃいいいい!』しつつ、黒のが各ヒロインといちゃつくだけなので……苦戦が無さ過ぎて、描きようがないのです。
Q.苦戦、ないの?10年かかっているのに?
A.その10年、武器弾薬の補充と兵士達の休暇調整。あと征服した地域の統治が時間のかかった理由なので……実際は半分ぐらいの時間で終わった戦いだったりします。
Q.そう言えば、今作の舞台になった大陸以外の大陸ってどんな感じ?
A.だいたい『アステカ文明状態』『人類の消えた森』『3英傑不在のエンドレス戦国時代』『海の魔物が上陸しちゃいそうな人類滅亡寸前大陸』って感じですね。何気に、舞台となった大陸が元々1番発展していました。
Q.本編後もドラゴンって存在するの?
A.珍しくはありますが、ドラゴン含め魔物はあちこちに存在しますね。アレ、普通の動物が魔力による突然変異起こしているだけなので。
Q.海の魔物ってそんなに強いの?
A.現代の潜水艦でも倒すの大変なぐらいなので……全盛期クロノでも、水中では厳しいです。海上なら大半を圧倒できるとは思いますが。
Q.クロノとグリンダの子供は、転生者だったりした?
A.いいえ。そもそも転生者自体、天文学的な数字の上での存在なので。あの時代に2人も揃ったのは奇跡としか言えません。
Q.転生者ってやたら強いのに、アーサーは意外とアッサリ死んだのはなんで?
A.転生者と言っても、人間ですからね。全盛期を過ぎた所に『精神攻撃』+『毒』+『不意打ち』のトリプルコンボをあの時代のガルデン将軍やノリス国王クラスの人に食らったら死にます。
Q.コーネリアスの飛ぶ斬撃って、ノリス国王達はどうやって対処していたの?
A.タイプ別に言うと
ノリス国王&カール
「魔力の流れを察知して被害を最小限に抑える」
ガルデン将軍
「兎に角間合いを詰めて撃たせない」
ギルバート侯爵&親衛隊
「視線の動きや呼吸からおおよその発射タイミングと位置を推測」
クロノ
「魔力ブッパ」
Q.魔力ブッパで防げるのなら、皆やればいいじゃん。
A.魔力おばけのクロノすら『燃費が悪い』って言う対抗手段なので……。
Q.今回のおまけはスネイル公国ルート?それとも聖都ルート?
A.いいえ。そのどちらでもございません。
●おまけ あるいは、人によっては蛇足
「どうしてこうなった……」
ぼそりと、高校からの帰り道に呟く。
歩道の薄い線だけが引かれた道路は、『前の前の人生』では非常に見慣れた物。逆に、『前世』の記憶ではあまり見慣れぬ物。
それを見下ろしながら、眉間に少しだけ皺を寄せる。
すると、隣を歩いていた彼女がひょいっと顔を覗き込ませてきた。
「うん?それってどういう意味?」
栗色の髪に、黄金の瞳。見惚れる程に整った容姿に、豊かに実った胸元。
前世で見覚えのあり過ぎる姿の愛しき人に、小さく首を横に振る。
「いや、ふと、ね」
出そうになったため息を飲み込んで、ちょっと遠い目をする。
「どうして僕ら、もう1回転生しちゃったんですかね……?」
そう。199歳で揃って亡くなった後。
自分とグリンダは、何の因果かもう1回転生したのである。しかも、前前世にいた日本と、そっくりな世界に。
「それは私にもわからないなぁ。ま、もう一度君と人生を楽しめるのなら、悪くないけどね」
「それは……まあ、僕も同じですが」
ケラケラと笑うグリンダ……今生では、『栗田怜南』。
自分の名前も、今は『黒田蛍』である。蛍と書いて、ケイと読む。
「何より、今回は私の方がお嬢様で、クロ君が従う側ってのも新鮮だし」
「はいはい。お荷物お持ちしましょうか、お嬢様」
「よろしい。持たせてあげよう」
「どーも」
彼女の学生鞄を受け取り、苦笑する。
グリンダの今の父親は、中規模な会社の社長さんだ。そして、自分の親はそこに務めている。
家が近所で、公園でばったり遭遇した時は心底驚いた。2人揃って、口をあんぐりと開けたまま固まったものである。
「いやー、それにしても今生も君がいて良かったよ。おかげで、女の子以外のお尻も味わえそうだ」
「あの……歩きながらセクハラするのやめてくれません?」
突然尻を触られ、ビックリする。
しかも彼女の爆乳まで押し付けられているものだから、耳が熱くなってきた。
「ふっ……体が若くなって、性欲まで10代に戻ってしまったからね……しょうがないんだ」
「しょうがなくはないでしょう。せめて、家に帰ってからにしてください……!というか、この世界では10代でそういうのって……その……節度が!大事、ですので……!」
「ちぇー」
ちぇー、じゃない。ちぇーじゃ。
180年以上夫婦していたが、未だにこういうのはドキドキする。本当に、外では勘弁してほしい。
火照った頬を冷やそうと、少し大股で歩こうとして、気づく。
「グリンダ」
「今はグリちゃんって呼んでよ、クロ君」
そうふざけた返事をする彼女だが、その視線は戦闘時のそれに切り替わっていた。
周囲に、人が誰もいない。たしかにここは言う程都会ではないが、全くの無人というのはおかしい。
鳥や虫の声すら聞こえない、夕暮れの道路。よく観察すれば、微弱だが大気中を魔力が規則的に動いている。
……随分、自分も鈍ったものだ。
冷や汗を頬が伝う。平和な国、しかも魔法なんて存在しない世界に転生したと思っていたのだが……。
周囲を警戒する自分達の耳に、足音が2種類聞こえてきた。
片方は、軽い。歩幅から幼児ではなさそうなので、恐らく女性。もう片方は少し重い。大柄な男性か、重装備の女性。
逃げるか隠れるか。しかし、状況が不明過ぎて判断に迷う。
とりあえず鞄をグリンダに預け、両手を空いた状態に。
重心を落とした自分の前に、曲がり角から1人の少女が飛び出してきた。
「ふぇ!?」
彼女は驚いた様子で急停止しようとし、バランスを崩す。
敵意はなさそうなので咄嗟に抱き留めるが、その衝撃で少女が目深に被っていた帽子が地面に落ちた。
ふわりと広がる、金色の髪。そして、こちらを見上げる海を連想させる碧眼。
その顔立ちがあまりにも記憶にある人物そっくりで、自分もグリンダも呆然としてしまった。
「あ、あの……!」
慌てた様子で少女が自分から離れ、真剣な顔をする。
「ど、どなたか存じませんが、2人とも逃げてください!ここにいると、巻き込まれちゃいます!」
「は、えっと……」
「────いいえ。もう巻き込まれましたよ、王女様」
「っ……!」
彼女を追跡していたと思しき、スーツの男が現れる。
サングラスで目元を隠した、恐らく白人と思しき成人男性。口元にはニヤニヤとした笑みが浮かび、右手にはサプレッサーつきの拳銃が握られている。
「こ、この人達は関係ありません……!」
自分達を庇うように、少女が両手を広げる。
だが、男は首を横に振った。
「我々の姿を見てしまった以上、生かして帰すことはできませんな。全て、貴女が逃げ出したのが原因ですよ?」
「そんな……!」
「その哀れな犠牲者達には消えてもらって、貴女は大人しく『神』への生贄となってもらいましょうか。どうせ、その為の人生でしょう?」
男はそう言って、左手を軽くこちらに向ける。
魔力が彼のはめている指輪に流れ込んだかと思えば、半透明な狼が出現した。
「なっ……!?」
驚いて声を上げる自分に、スーツ姿の男は馬鹿にしたような声で話しかけてきた。
「幻霊を見たのは初めてかな?魔術師でもない猿が、最期に良い物を見れただろう。名誉に思って死ぬが良い。コレは、この国だと後処理が面倒なんでね」
拳銃をプラプラとさせて嗤う男と、獰猛な唸り声を上げる半透明な狼。
それらを睨みつけながら、少女は振り返らずに自分達へと話しかけてくる。
「……私が、囮になります。その間に、2人は逃げてください」
「……貴女は?生贄と、あの人は言っていましたが」
こちらに問いに、彼女は一瞬だけ振り返って。
「……大丈夫。なんとか、します」
今にも泣きだしそうな顔で、しかし精一杯の笑みを浮かべた。
……なんとも、まあ。
「グリンダ」
「はい。若様」
こうもそっくりだと、見捨てるなんて選択肢を取れるわけがない。
瞬時にグリンダが少女に組み付いて、そのまま抱え込む。彼女が小さく悲鳴を上げるが、無視した。
代わりに、自分が前に出る。
「なんだ?まさか戦うつもりか?猿の分際で」
鼻で笑う男は、未だ拳銃を構える素振りはない。
好都合だ。
思いっきり、息を吸い込む。
自分は兎も角、あの金髪の少女を撃たれては危なかった。
「な、なにを……!」
「耳を閉じて。口を開けてください」
「え、ええ!?」
少女とグリンダのやり取りを背に。
「■■■■■■■────────ッッ!!」
半分ぐらいの出力で、吠えた。
大気が震え、空間を漂っていた魔力の『線』が乱れる。突如響いた爆音に男は拳銃を取り落とし、後退った。
しかし、狼の方は無反応。であればと、相手が何かする前に接近。
一足で間合いを詰めるなり、勢いのまま半透明な狼の頭を蹴りつけた。
幸い、避ける素振りもなく狼の首から上が消し飛ぶ。しっかりと肉を潰した感触が足に伝わり、不快感で眉をひそめた。
続いて、両手で耳を押さえる男の顎を軽く殴る。脳を揺らしたことで、意識を刈り取った。
半分は牽制のつもりだったが、思った程の実力者ではなかったらしい。警戒は続けるが、思わぬ誤算である。
落ちている拳銃を道路わきに蹴り飛ばし、周囲を見回した。他に敵はいなさそうだが……相手は未知の魔法を使う。いや、魔術、と言ったか。
「……念のため、移動しますか」
手早く男の靴と靴下を脱がせながら、背後の彼女らに呼び掛ける。
革靴から抜いた靴紐で両手足の親指を縛り、靴下を彼の口にねじ込んだ。これで、簡単には動けまい。身体能力は常人と大差なさそうだし。
ついでに、指輪も抜き取っておこう。そう思い手を伸ばしたが、いつの間にか割れて地面に落ちていた。
……あの半透明な狼と、連動していたのか?
「大丈夫ですか?立てますか?」
「な、ななな、なんなの、君達……!?」
グリンダに抱えられ、未だに両手で耳を押さえたままの少女へと振り返る。
どうやら、腰が抜けてしまったらしい。彼女らの所まで歩いて近づいて、片膝をついて視線を合わせた。
しかし、何者かと問われても……。
「……強いて言うのなら、通りすがりですかね?」
「一般通過ドラゴンとでも、思ってくださいな」
首を傾げながら答える自分と、ふざけた様子で笑いながら答えるグリンダ。
少女は理解が追い付かない様子で目を白黒させた後。
「きゅぅ……」
「あっ」
目を回して気を失ってしまった。
……これは、困った。
一切事情がわからない。この少女が『前世の主』に見た目も性格もそっくりなのでつい助けてしまったが、こちらは本当にただの通りすがりである。
というか、王女様と呼ばれていたか?この人。こっちでも、高貴な身分なのか……。
しかし、兎にも角にも。
「……逃げますか」
「それしかないね」
あの魔力の『線』を破壊したからか、周囲に人の気配が戻ってくる。そして、自分の雄叫びが少し聞こえてしまったようだ。どうにも騒がしい。
このままでは、人が集まってくる。
グリンダに学生鞄を預け、少女を抱える。
「わー。クロ君浮気だー。パパに言いつけなくちゃー」
「それは勘弁してください……!」
平和な日本に転生したと、思ったんだけどなー……。
どうにも。今生も平々凡々とした人生は送れないようだ。
────この後。
金髪少女のゲスな父親の後頭部に、自分が全力の飛び膝蹴りを叩き込んで首から上を消し飛ばしたのは、また、別のお話である。
これにて、今作は完結でございます。
皆様、ここまで本当にありがとうございました。最終話を無事に迎えられたのも、読者の皆様の感想やブックマークに励まされてきたからこそです。
次の作品、『雑種と未来人の現代ダンジョン』を本日投稿させて頂きました。そちらでも、どうかよろしくお願いいたします。
改めて、ここまで本当にありがとうございました。




