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第九十六話 令嬢達の反復横跳び

第九十六話 令嬢達の反復横跳び





 会議室に、自分、クリス様、シャルロット嬢、シルベスタ卿の4人が残る。


 何とも言えない緊張感が支配する中、口火を切ったのは赤毛の令嬢であった。


「まずは、改めてお祝いさせていただきます。クロノ様」


 ゆったりと、侯爵令嬢らしい優雅な動作で一礼するシャルロット嬢。


「血を次代に繋げるは貴族の責務。それを果たされたこと、同じ帝国貴族として誇りに思います」


「はっ。ありがとうございます」


「本来、正妻を娶る前に庶子を作ることは褒められたことではございませんが、今は戦時中。それも武門であるストラトス家となれば、仕方のないことだと考えます」


「それは……はい」


 頭を上げたシャルロット嬢が、クリス様へと視線を向ける。


「むしろ、このことで責められるべきはクリス陛下。御身であるかと」


「……うん」


 気まずそうに、クリス様が頷く。


「クロノ様……クロノ男爵は、数々の武功を打ち立ててきた帝国の剣。それに報いる為にも、何より戦場に出ている間お家を任せられる存在を作る為にも、主君であるクリス様がきちんとした縁談を用意しなくてどうするのですか」


「いや、主君と言っても、本来皇帝と各貴族は対等で……」


「そんなものは建前でございましょう」


 キッパリと、シャルロット嬢が否定する。


「勿論、貴族として建前は大切です。しかし、それでも縁談を用意するのが上役の務め。何より、ストラトス家はここまで『手柄を立て過ぎました』」


 シャルロット嬢が、チラリとこちらを見た。


「彼らのお働きには、同じ帝国貴族として脱帽するばかりです。だからこそ、嫉妬と警戒を集めることにもなっています。そういった感情を抱く薄情者達が出てくるのは、当然として。彼らにストラトス家は帝国の身内であると、皇帝が示す必要があるのです」


「……うん。はい……」


 ぐうの音も出ないと、クリス様が頷く。


「あの、シャルロット様。お言葉ながら、自分が正妻を娶っていないのは、我が父の妨害もありまして……」


「臣下1人説き伏せられず、その顔色を窺うのが皇帝の姿ですか」


「……いえ、それは……」


 いかん、正論だ。


「カール伯爵が少々子煩悩すぎるという話は、聞き及んでおります。しかし、彼は既に家督をクロノ男爵に引き継ぐ旨を元老院にて認めました」


 シャルロット嬢が、姿勢を正しこちらに向き直る。


「近日中に、家督の継承を認める元老院からの書類が届くはずです。後はクリス陛下の印を押すのみ。事情が事情ですのでお祝いは申し上げられませんが、今後はクロノ男爵が伯爵となり、領地を差配することとなるでしょう」


 そして、彼女は再びクリス様へと身体を向けた。


「クリス陛下が帝都奪還作戦の際、カール伯爵に大きな借りを作ってしまったことは、ワタクシも知っております。それでも、きちんと彼を説得し、クロノ男爵の正妻を用意するべきでした。今からでも、男爵の縁談について真剣に考えるべきかと」


 そこまで言い切って、シャルロット嬢は小さく深呼吸をして。


「……クリス()の婚約者として、言うべきことは言いました。皇帝陛下に対し、無礼な発言の数々。謝罪いたします」


 深々と頭を下げた彼女に、クリス様が慌てて立ち上がった。


「い、いや!シャルロット殿の言う通りだ!この件は、ボクが全面的に悪い……」


「いえ。確かにシャルロット様の発言は正しいのですが、それでも我が父上は道理や損得で説得しようとしても、頷きませんでした。クリス様だけのせいではなく、ストラトス家にも問題があったとしか……」


 わたわたと手を動かしながら喋る自分達に、顔を上げたシャルロット嬢が小さく微笑む。


「ありがとうございます。ですがそれとは別に、ワタクシには謝罪しなければならないことがありますの」


「は、はあ……」


「ごめんなさい、クロノ様。ワタクシ……貴方が子を作ったと聞いた時、嫉妬してしまったのです」


「それ、は……」


「貴方への想いは断ち切った。そのはずだったのですが、やはりワタクシはまだまだ小娘。これでは、皇帝の妻になるのに相応しくありませんわね」


 続けて、彼女はクリス様に向き直る。


「クリス様。御身にも、謝罪せねばなりません。ワタクシは貴方様を愛しております。しかし、どこか異性としての愛情ではなく……家族のそれに近い愛情なのかも、しれません」


 クリス様の顔が、一瞬強張る。


 こちらも、心臓がドキリと跳ねた。もしや、シャルロット嬢はクリス様が実は女性だと気づいている可能性が……?


 いや、それならばもっとストレートに伝えるはず。自分の目を気にしているとしても、彼女ならばクリス様と2人きりになるタイミングは幾らでも作れるはずだ。


「ふしだらな女と、お笑いください。クリス様に皇帝の責務を説きながら、ワタクシ自身は侯爵家の女としての責務を心から受け入れることができていなかった証拠ですもの」


「……ううん。絶対に、笑わない。むしろ、ごめん……」


「貴方様が謝る理由など、一切ございません。これは、ワタクシの問題です」


「それは───っ」


 思わず、という様子で、何かを言いかけたクリス様。


 しかしいつの間にかシャルロット嬢の背後に回っていたシルベスタ卿が、鋭い視線を主君である彼女にぶつける。


 絶対に言うなと、告げているのだ。あるいはあの親衛隊隊長であれば、グランドフリート侯爵家に弱みを握らせない為、シャルロット嬢の暗殺に動くかもしれない。


 そう思わせるだけの『覚悟』を、銀髪の麗人は瞳に乗せている。


「そしてクリス様も、クロノ様に特別な感情を抱いていることを、ワタクシも存じておりますわ」


「……え?」


 背後の様子には気づいていないらしく、シャルロット嬢が苦笑交じりにそう告げた。


 それに対し、クリス様が間の抜けた声を上げる。


「なにを、言って……?」



「隠す必要はありません。クリス様は、クロノ様に『恋』をしていらっしゃるのでしょう?」



「──────」


 クリス様の口が半開きのまま固まり、目が限界まで見開かれる。


 それを見て、逆にシャルロット嬢は驚いたように目をパチクリとさせた。


「……まさか、自覚がなかったのですか?」


「いや、その、ボク達は『戦友』で……」


「誰がどう見ても、恋する乙女の顔をしておりましたわよ?アレに気づかないのは、恋愛方面で拗らせた非常に残念なお人だけですわ!」


 あれ、なんだろう。突然なにかで刺された気がする。


 とっても胸が痛い。


「クロノ様も、クリス様に対する視線が偶に野獣のソレになっていますもの!」


「野獣!?」


「クリス様のお尻から太腿にかけてを、時折ですが目で追っていましたわ!」


「クロノ殿!?」


「ご、誤解です!たぶん!」


「たぶん!?」


「絶対この2人裏でドッキングしていると、周囲の者達が確信する顔をお互いしていましたわぁ!エッチなことしたにちげぇねぇですわぁああ!!」


「それは本当に誤解だよシャルロット殿!?」


「侯爵令嬢として今の発言はどうかと!?」


「うるせぇですわ!その辺の話は本題じゃなくってよ!静かになさい、2人とも!」


「はい」


「すみませんでした」


 くわっ、と目を見開いたシャルロット嬢の圧に負けて、クリス様と揃って背筋を伸ばし直立不動となる。


 小さく咳払いをした後、レッドドリル令嬢が話を続けた。


「兎に角!ワタクシも、クリス様も!クロノ様のことを素敵な殿方だと思っていますわ!ですがそれはそれ、これはこれ!公私混同は避け、彼の縁談を真剣に考えねばなりませんの!」


「はい」


「今からオールダー・スネイル連合との大戦ですので、すぐにお見合い会場を用意しろとは申しません!ですが、どこの家の、どんな令嬢が良いか!それぐらいは、考えておくべきでしてよ!」


「はい」


「クロノ様も!子孫を遺すのは大事ですが、結婚前に庶子を作り過ぎないように!後々お家問題になりますわよ!実際それで骨肉の争いが起きた家は、1つや2つではないのですからね!」


「はい」


「あの、シャルロット殿。やっぱり、ボクらはあくまで戦友……」


「お黙り!ですわぁ!」


「はい」


「まったく……!」


 レッドドリルをぶんぶんと振って、シャルロット嬢は自分達を睨みつけた。


「2人とも大好きですわ!ですが、未来の皇妃として申し上げます!『真実の愛』は程々に!良いですね!」


「はい」


「もっと大きな声で!」


「はい!」


「復唱!」


「『真実の愛』は程々に!」


「よろしい!」


 大きく、息を吐きだして。


「……スッキリしましたわ!」


 とても凛々しい顔で、侯爵令嬢はそう言うのだった。


「まるでそう、新年の朝を新しいおパンティで迎えたような清々しさ……」


「いや、ですから侯爵令嬢としてその発言はどうかと……」


「ごめんあそばせ。ちょっとテンションがぶち上がっていましたわ」


 いや優雅に髪を『ふぁさぁ……』されましても。


 言動と気品がちぐはぐすぎるのよ、このお嬢様。


「ワタクシが言いたかったことは以上でしてよ。それでは、用意してくださった部屋にて休みますわね。失礼いたしましたわ~!」


『気分爽快ですわ~!まるでずっと詰まっていたお通じが解消されたようですわ~!おーっほっほっほっほっほ!』と、言いながら去っていくシャルロット嬢。


 ……どうしよう。正論とトンチキを同時にぶつけられたせいで、リアクションにとても困る。


 彼女が出て行ってから、約10秒後。


「あのっ」


「クロノ殿」


 ほぼ同時に、口を開く。


「あ、申し訳ございません」


「いや、こちらこそ……」


「……お先に、どうぞ」


「クロノ殿からの方が……」


「では……」


 改めて、クリス様へと向き直る。


 彼女の顔は、耳まで真っ赤に染まっていた。


 まさか、クリス様が自分に恋をしていたとは……いや、その可能性はあったのだ。


 ただ『はしかのようなもの』『すぐに本人も忘れる』と考えていた。


 あるいは───自分が、そう思いたかっただけかもしれない。


「……これは、シャルロット嬢のお言葉が正しかった上での発言です」


「うん……」


 もしかしたら、あの戦場で出会った時に。あの戦場で、彼女に笑いかけられた時に。


 自分は───。


「貴女に好かれるのは、とても嬉しいことです。光栄だと、心の底から思っております」


 だからこそ。


 真剣に、本気で、全霊で、答えねばならない。


 偽らざる本音を、本心を。ぶつけねばならない。否、ぶつけたいのだ。


「ですが、自分はストラトス家を継ぐ者であり、既に子供もいます。何より、貴女とお家が天秤にかけられた時、この身はお家を選ぶでしょう。義務感だけではない。『愛情』でもって」


「っ……!」


 一瞬だけ、クリス様の顔が歪む。


 しかし、これが本心なのだ。


 確かに自分は、彼女を好ましく思っている。だが、それ以上にこの世界の故郷が大切なのだ。


 恋よりも、愛が勝った。ただ、それだけのことなのである。


 何より、自分は中々に最低な男のようで。


 クリス様を好ましく思う一方、グリンダのことも同じぐらい好いている。これからは、ルーナ達とその子供達にも、同じだけ愛を抱くかもしれない。


 前世の価値観から見ても、今生の価値観から見ても、およそ誠実とは言えない人間だ。騎士道物語の主人公に、説教をされそうなゲスである。


 コーネリアス前皇帝のことを、一方的にクソ野郎とは言えないかもしれない。


 彼女から目を逸らさずに、言葉を続ける。


 キッパリと、振る為に。お互いの想いに、決着をつける為に。


「だから───」



「はいストップ」



 しかし、その言葉は割って入ってきた銀髪の麗人に遮られてしまった。


「双方離れて。ブレイクブレイク。構え直しです」


「え、いや……」


「り、リゼ……?」


「この試合、審判権限で引き分けとさせていただきます」


「いや試合でもないし審判でもないでしょう」


「は?審判に逆らうのなら、この場でクロノ殿に襲われたと叫びますが?」


「理不尽」


 いつもの無表情で告げてくるシルベスタ卿に、思わずチベスナ顔になる。


「では審判兼解説として、まず一言」


「なんですかその兼業」


「真面目か」


「聞いて?」


「2人とも、真面目か」


 どうしよう。帝国の御令嬢って、シリアスとトンチキで反復横跳びしないと死ぬ病気にかかっていたりするのだろうか。


 ……やばい。姉上を思い出すと、あながち外れていない気がする。


「あの、リゼ?真面目って……そりゃあ、真面目に考えるべき話だし……」


 少しだけ涙目のクリス様に、シルベスタ卿がやれやれと首を横に振る。


「お言葉ながら、貴族の婚姻とは義務でするもの。恋愛は別でするというのは、珍しい話ではありません」


「いや、それは不道徳で……」


「年がら年中殺し合いやっているクロステルマン帝国に、道徳なんて存在しません!」


「この近衛騎士、皇帝の前で国家批判しましたよ」


「好きならば好きと、ドッキングすればよろしい!」


「ドッキング言うな。シャルロット嬢もだけど、未婚の女性がはしたない」


「下半身事情がはしたない人竜が言わないでいただきたい」


「それは本当に、本当にすみません」


「い、いや、クロノ殿は貴族として正しいから……」


 それでも、前世の価値観をまだ持っている身としては、反論のしようがないわけで……。


「釣った魚に餌もやらず、一本釣りして。この破廉恥人竜め」


「リゼ!こ、これは、ボクが悪くって……」


「はい。クリス様も悪いです」


「あ、うん……」


 こいつ、全方位に言葉の拳を……!


「クリス様の恋愛観が残念なのは存じております。突然現れた『自分の命を颯爽と救い、国の窮地を幾度も解決し、迷いや不安で立ち止まった時は厳しくも優しい言葉をかけてくれる家柄と武力と財力を持った同い年のちょっとイケメンな男性』に、あっさり堕ちてからに」


「ご、ごめん……」


「いや。僕はそこまで言われる存在では……」


「うるさいですね、破廉恥人竜。下半身露出させますよ」


「理不尽過ぎませんか……?」


「兎に角ここまで。この話は一旦区切りましょう。昨日までおぎゃぁ!言っていた男女が、レッドドリルの爆弾発言で誘爆して、お気持ち表明するんじゃありません」


「貴女の方が近衛騎士として爆弾過ぎる発言していますからね?」


「ほう。下半身を露出させるという脅しには屈しない気ですか。良いでしょう。ならば私が下半身露出してやりましょうか」


「お願いだからやめてください。お家の危機になります」


 社会的に殺す気満々じゃねぇか。


「あの、リゼ。ボク達同世代なんだし、昨日までおぎゃぁ!って言っていた扱いは……」


 クリス様、ツッコミ所はたぶんそこじゃない。


「失礼しました。そこは撤回します。昨日おぎゃぁ!と言ってクリス様に甘えていたのは、私の部下達でした」


 何やってんだ親衛隊。チンパンジーとでかい赤ちゃんの集まりか。


「ううん。あの子達にも、苦労をかけているから……」


 そういう所ですよ保母さん。間違えた、クリス様。


「では、クロノ殿。そういうことで」


「あ、はい……」


 ツッコミどころは多々あるが、言えない。


 何故なら、シルベスタ卿は既にベルトのバックルに手をかけている……!


 この人は、『本気』だ……!


「あ、待ってリゼ!その前に、クロノ殿に伝えたいことが……!」


「なんですか、クリス様。貴女も私に下半身露出させたいのですか?」


「ううん。必要なら後でおむつ変えてあげるから、それはやめて」


「失礼な。それは私の趣味ではありません。オリビア卿の趣味です」


 今、とんでもないノイズじみた情報が聞こえた気がする。


 頭痛を覚えている中、クリス様がこちらへ近づいてきた。


 そして、そっと自分の手をとってくる。


「クロノ殿」


 彼女の白く華奢な手と、そこから伝わってくる熱。


 先程中途半端に話が終わったせいで、それが心をかき乱す。


「……はい」


「ボクはまだ、恋とか愛とか、正直よくわからない」


 真剣な面持ちで、クリス様はこちらを見つめてくる。


 海のように碧い瞳には、一切の陰りがない。


「だから、上手く言えないけど……」


 はにかむように、彼女は笑って。



「君のことが大切なのは、自覚しているから。この国と同じぐらい、ボクは()()()()が大好きだ」



 一方的にそう告げて、クリス様は手を離す。


 そのままシルベスタ卿と並んで、部屋の扉に歩いて行った。


「だから、その……返事は、良いから!これが、ボクの気持ち!それだけ!」


「審判として告げましょう。今のはセーフ。ポイントが入ります。では」


 顔を真っ赤にしながら小さく手を振って出ていくクリス様と、どこから出したのか小さい旗を掲げた後に退室するシルベスタ卿。


 バタンと、扉が閉まる音がして。やっと自分の思考が再起動する。


 言いたいこと、思ったことはあるが。絞り出せたのは1つだけだった。


「いや、それは反則でしょう……」


 こっちはキチンと振ろうとしたのに、それを遮られて一方的に告白されてしまった。


 これを反則と言わずして、何と言うのだろう。


 抗議の声を上げたいが、やはりこれ以上言葉が出てこない。


 そっと顔を両手で覆って、天を仰ぐ。


 ……仕事に逃げたい気分って、こういう感情なんだろうな。


 父上が『お土産』と言って領地に残していった、3つの用意。


 1つ目は、先の軍議でも周囲に伝えた『新兵器』。2つ目は、戦争中か戦争後に効果を発揮するもの。3つ目は、戦争後にこそ輝くもの。


 机に広げられたままの地図を見下ろして、ため息まじりに思考を巡らせる。


 アレックスが様子を見に来るまで、ずっと作戦のことを考え続けるのであった。







読んでいただきありがとうございます。

感想、評価、ブックマーク。励みになっております。どうか今後ともよろしくお願いいたします。


申し訳ありませんが、明日はリアルの都合で投稿をお休みさせていただきす。




シャルロット嬢

「おーっほっほっほっほっほ!心スッキリですわ~!スキップしながら帰りたい気分ですわ~!」

アナスタシア女王

「これとキャラ被り扱いは大変遺憾である」

シルベスタ卿

「クリス様のバトルフェイズはまだ終了していないぜ!」

アナスタシア女王

「アレお前だったのか。というかお前が言うのか」


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― 新着の感想 ―
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>主君であるクリス様がきちんとした縁談を用意しなくてどうするのですか 色んな意味でこれはそうなのよねえ。 懐妊したのも自領の関係者で実質身内みたいなもんだし正室は世話しないと対外的な示しがね。 >何…
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