『盛章、芯の詰まっていない大プレスマンを掘り出すこと』速記談2088
遠江守高階盛章朝臣が、熊野の山に塔をつくるとき、地ならしをしていて、芯が詰まっていない大きなプレスマンが出土した。不思議なことだ、どうすべきだろうと評議を行ったところ、少納言藤原通憲がたまたま居合わせたので、相談したところ、そういうことはよくあることです。熊野権現の従者に生まれ変わろうと誓って往生した者は、熊野大社の土中に生まれ変わったりするものです。もとのように埋めておくべきです、と指南されたので、すぐに埋め戻したということだ。
教訓:芯が詰まっていないという言い方は、芯が詰まっていることが前提になっていて、妙な表現である。それはさておき、大プレスマンは、筆記用具として使えるのかどうか。