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転生したと思ったらロボットの戦闘支援AIになっていました 〜量産機だけど美少女パイロットとこの先生き残るためにエースを狙います!〜  作者: 夕暮れタコス
第12話 仲間と意志

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12-3

 2人に引っ張られ、ハロンナへと無事に帰って来ることができた。


「おかえり〜っ!」

「お疲れ様!このヨルカ様はあなた達を誇りに思うわ!」


 アンビーを始め、大勢の乗員達に褒め称えられながら迎えられる3人のパイロット。その姿を見て俺も誇らしくなる。


 格納庫の奥の方にルナン機が横たわっているのが見える。左脚と左手が損傷している。その状態で殲滅できたのだから大したものだ。機体の傍らにたたずみ、輪に入れないでいるルナンをメイリアが見つけたようで、駆け寄って行く。


「ルナン!本当にありがとっ!ルナンのおかげでシシハナさんを助けられた!」 


 メイリアは怪我が無いか確かめたかったのか、ポンポンとルナンの体を一通り触った後、ガバッと力強くハグした。

 一連の行動にどうしたらいいか分からずに、ルナンは顔を赤くして手を空中で泳がせながらモゾモゾ動いている。

 そんな姿を微笑み、見守りながらヨルカ代表が優しい声で言った。


「さぁ、ドミトリアに帰りましょ」


 帰りは通常航路で3日かかった。艦のジェネレーターを酷使しすぎたので、労って速度は出さず、ゆっくり帰ったのだ。

 1日目はパイロット、乗員含めてほとんどの人が泥のように眠り、とても静かな1日だった。

 2日目はニクトゲンの乗員と共に、カルコゲンの人達、そしてワト隊の人達を弔い、1日目とは違った意味で静かで、厳かな日となった。

 そして、3日目。ドミトリアが近づいた事で様々な情報が入ってくるようになり、艦内に急に活気が戻った。


「やっぱり4部の被害は大きいわね……。こういう事態を想定して対応策を練っておくべきだった。代表として不甲斐なく思うわ」


 ブリーフィングルームで集まった情報から現在の全体の戦況説明会が開かれた。そこでの悔しさを滲ませたヨルカ代表の一言である。確かに被害は大きい。だけど、半数以上の宙域で勝利を収めてもいる。

 ちなみに、俺達の相手した艦隊に合流した敵艦は両隣の宙域から来たみたいだ。つまり、両隣の宙域を守る409と411艦隊は……やられてしまった。

 

 それと、無人機のボス的存在、マゼンタヘッド。あいつが確認されたのは俺達の所だけみたいだ。


「なんか俺達の宙域周りに敵戦力が集中してねぇか?」


「今ある情報だけでもそう見えますねぇ」


「409と411を襲った奴らも何故か両方とも私達の所に来てますしね」


「アッシュレッグの確認数も圧倒的に多い……。目の敵にされてた?私達なんかしたっけ?」


 みんなが戦況マップを見ながら疑問を口にする。


「恐らく実際、なんかしたのよ。直近であいつらの資源衛星基地を破壊したのはあんた達だけ。さらにその時戦った角付きのレッドアイ。赤い角付きは以前にも報告があった。けど金の角は初めて聞いたわ」


「俺の初陣の相手。もしかして……敵の重要人物だった?」


「そうじゃないかと睨んでる。実力的にも普通じゃ無かったみたいだしね」


 そんな相手を倒したシシハナさんをニヤリと笑いながら見る代表。シシハナさんが珍しく照れて、視線をテーブルに落とした。


「俺達の活躍が侵攻のトリガーとなったかもしれないのか……」


「ラハラ、あんた達は自分の仕事をしただけよ。侵攻のタイミング的にフィアちゃんにまた疑いがかかるんじゃないかと心配だったけど、ちゃんと侵攻の理由も想定できるし、何よりあの戦いっぷり!ラブラに映像送って広報活動してもらうから!」


「きゃー!私達エースパイロットとして有名人になっちゃうんじゃないかな!?」


「悪い意味でさらに有名にならないといいけどな……」


「そこはラブラ率いる情報部が上手いことやるわよ」


「そのラブラリイさんからドミトリアで会ってほしいとメールが来てますよ〜」


「ああ、ほんとだ。ちょっと返信するから会議はこれで終わり。おつかれ〜」

 

 そんな軽い感じで会議が終わり、ブリーフィングルームから出ると廊下の窓を模したディスプレイに外の様子が映し出されていた。そこに人が集まっている。そう、ドミトリアが間近に見えてきたのである。


「無事、帰ってきたね、フィア」


「ああ、そうだな」



 到着そうそう、ヨルカ代表とルナン、アンビー、俺を含めたラハラ隊でドミトリア基地部分の会議室へと向かった。

 

「みなさん、お疲れの所お集まり頂きありがとうございます。フィアさん、映像見ましたよ!!私ファンになっちゃいました!!」


「えっ、えへへ、ありがとうございます」

 

 ラブラリイ代表がテンション高めに会議の始まりの挨拶をした。少し気圧されてしまった。


「ちょっと〜フィア、デレデレしてない?」

「してる」


「断じてしてないっ!」


「フィーはモテるんだなぁ」


「あー、話しを初めていいかい?」


 同席しているテクノラ代表がローテンションで仕切り直した。


「報告はいくつかあるんだけど、まずはラシュメール家のリスト入りの件」


 シシハナさんの実家の話しだ……。


「リストに入れたのはツヴァイスさんだった。理由については全部の報告が終わってから触れる。あ、あとメールの返信来てるからあとで確認して」


 ツヴァイス代表、シシハナさんの出身惑星ビーストルを守る2部のトップだ。テクノラ代表と目があったシシハナさんが小さく頷く。


「次、フィアの事について。ラシュメール家の話とも繋がるんだけど、ラシュメール家当主から直々に君に会いたいと打診があった。行けば君が何者なのか、分かると思うよ」


「俺が何者か……」


 テクノラ代表の言い方からして、恐らく彼はもう知っているのだろう。だが、自分で確かめて来い、そう言っているように聞こえた。


「という事はハロンナの次の目的地はビーストルね。私はここで指揮をしなきゃいけないから、一旦お別れね」


 ヨルカ代表が少し寂しそうに言う。その横で思いっきり寂しそうな顔をしてメイリアと目を合わせるルナン。それを見てヨルカ代表が続ける。


「ルナン、ハロンナについて行ってもいいわよ?」


「ううん、私はヨルを守る」


 決意の籠もった力強い目だ。


「ありがと」


 そう言ってルナンの肩を抱き寄せるヨルカ代表。この2人の間には確かな絆がある。そう感じさせるやりとりであった。

 

「感動的な所悪いけどもう1つあるんだ。マゼンタヘッド?でいいのかな?そいつが去り際に残していったノイズ。解析してみたよ。たぶんあいつ等の音声言語だ。とりあえず聞いてみてよ」

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