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転生したと思ったらロボットの戦闘支援AIになっていました 〜量産機だけど美少女パイロットとこの先生き残るためにエースを狙います!〜  作者: 夕暮れタコス
第11話 独りと機械

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 向かう先の戦域では、現在ワト隊長とアッシュレッグ2機が複雑な機動をしながら戦っている。周りのドロンズやイエロノーズをアンペアユが牽制して邪魔が入らないようにしている。


「磁力を使ってるかも、だっけ?くそっ、このジャンプといい射撃といい、全てが鬱陶しい!!」


「隊長、もう少し頑張って下さい。2人が向かって来てますので」


「お嬢ちゃん達に頼ってたら情けっ!ないだろうっ!」


 明らかに翻弄されている。通信からも苦戦している様子が伝わる。けど負けん気で食らいついている感じだ。


「そういえば、お前等っ、いつも、2機セットだな。ラハラ達の時もあんまり数が多くなかった。もしかしてそういう事っ!?」


 1機が跳躍した地点へ入り込む。そのまま後を追うように跳躍した地点を辿っていく。もう1機が跳躍ではなく、スラスターを使ってワト隊長に接近してくる。

 

「アッハハッ、やっぱり磁界の干渉を避けたいんだ!跳躍がなきゃただの近接機体ね!」


 跳躍のための足場として作り出した磁界。それが跳躍直後の地点に残留している。そこに入り込めば磁力を使った兵装に対して安全を確保できる、という事か。


 爪を振りかぶり接近するアッシュレッグを撃ち落としたワト隊長。


「やったよ、ボルツ。仇は討った!」


「やりましたね、満足しましたか、隊長。それじゃ、2人ともあとは頼みます」


 そう言ってまだ戦いたそうなワト隊長の前をアンペアユが蜂のように円を描いて飛んでいる。そんな態度を見てワト隊長が諦め、敵の攻撃をかいくぐりながら後退を始める。

 2人を援護するように連続して火線が走る。


「今のうち」


「ありがとうっ!2人とも、いや、3人とも、くれぐれも気をつけてね」


「はい!任せて下さい!ふーっ、よしっ!やるよ、フィア!」


 ドロンズ28機、イエロノーズ12機、アッシュレッグ1機。これでも最初に出てきた数の半分くらいにはなっているのだ。


「フラッシュオーブを使うまでもないか。メイリア、操縦を頼む」


「オーケー、フィア!」


 メイリアがオルタバレルをドロンズの群れに向かって連射、機能停止多数。ルナンは嵐のような狙撃でドロンズ、イエロノーズ共に撃墜していく。俺はフェザーユニットの制御と回避行動に集中。オルタバレルへのエネルギー供給も管理しなくちゃいけない。

 

 瞬く間に敵機の数が減っていく。だが、それを補うように敵艦から更に出てくる。


「アッシュレッグもいるね。今後のためにこいつでワトさんが見つけた攻略法、試してみよう!」


 増援がたどり着く前に、残っていたアッシュレッグを追いかけ回してみる。


「ああ、やはり磁力センサーが強く反応している。原理はわからないが種は完全に割れたな。それじゃ、こうするとどうなる!?」


 跳躍の素振りを見せたその時にフェザーユニットからプラズマを相手の足元に向けて噴射した。何かを蹴るような素振りをしたが、空振り、そのまま棒立ちとなるアッシュレッグ。その隙を突いてメイリアがプラズマブレイドで斬り刻む。


「なんだろう、跳躍を封じると途端に単純な動きになるね。もしかして無人機?」


 確かに言われてみると跳躍の動きはランダム性があって厄介だが、攻撃やスラスターの動きは無人機っぽい癖の無さすぎる動きが見られる。


「お嬢さん方、敵の密集を確認した。主砲で一網打尽にしてやろう。射線から離れろよ」


 デスト艦長からだ。2機揃って退避を完了すると、出力をかなり絞った加速荷電粒子砲が飛んでくる。だが、機動兵器達相手には十分過ぎる威力だ。光に包まれ消し炭になっていく。


「どう!?もう懲りたでしょ!」


 メイリアの言葉を否定するかのように、また増援が出てくる。向こうも持久戦の構えのようだ。相手は無人機な分、こちらの方が分が悪いか……。


「お前達、いつでも交代するぞ」


 ハロンナからラハラの通信が届く。


「まだまだ!行くよ、フィア、泥棒猫!」


「たぬきちゃん、生意気」





「と、1回目の出撃では意気込んだものの、流石に戦いっぱなしは疲れるね」


 2()()()の出撃からハロンナに帰還し、カフェスペースでひと息ついてメイリアが言った。向かいの席にはアンビーとルナンがいる。

 1チーム約4時間、戦いっぱなしだ。幸い、フェザーユニットが集団戦とアッシュレッグに対して相性が良いため、苦戦はしないが、無限に出てくるんじゃないかと思える増援の量はメイリア達の体力、精神共に疲弊させた。


「一番いいのは戦艦を狙う事なんだけどねぇ。あのシールドを突破する威力で主砲を撃ち続けるのはちょっと無理そう……。悟らせないためにちょいちょい撃つけどね〜」


 アンビーにも疲労の色が見える。カフェスペースにいてもタブレット端末から目を離さない。常に誰かが戦っているから、常に戦況が変化する。その変化を把握して判断を下さなければいけないのだから疲労するのも当然だ。


「それにしても、泥棒猫がここにいるなんて珍しいね」


 ルナンはマイペースにアンビーが作り置きしておいたお菓子をもぐもぐと食べている。歴戦の勇士と言った感じで疲労はそこまで感じさせない。


「ヨルは?」


「ちょっ、無視!?うぅ……」


「ヨルカ様は今ニクトゲンに行ってるよぉ。デスト艦長が休んでるからその代わり。あっちの方がより疲弊してるからねぇ。何か手伝える事はないかって行っちゃったよ〜」

 

「そっか……」


 急にしゅんとしてしまった。


「さあ、そろそろみんな1度眠ったらどうだ?戦況は俺が見ておくから休んでくるといい」


 いつもの元気が無いみんな。今は休むのが一番な気がした。


「ありがとう、フィアさん。ヨルカ様もそう言ってるし、そうさせてもらおうかなぁ」


「そうだね、私も寝てくるよ」


「ん、私も」


 口々にそう言って、部屋へと戻っていった。

 そんな彼女達を起こしたのはさらに気の重くなる辛い報告であった。ワトチームが3度目の出撃から戻る事は無かったのである。

誤字報告ありがとうございました!適応させていただきました!

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