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転生したと思ったらロボットの戦闘支援AIになっていました 〜量産機だけど美少女パイロットとこの先生き残るためにエースを狙います!〜  作者: 夕暮れタコス
第9話 宇宙と解放

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9-2

「リスト入りの理由はわかりませんが、リストに入れるのは代表なら誰でもできます。申告する義務も無いので問題は無いのですが、検閲を通す都合上、理由を知れたらな、と思いましてね」


「僕がリストに入れたかもって?違うよ」


「そうですか。では何か思い当たる理由はありますかね?」


「あー。今、1つ可能性を思いついた。それこそ機密になるからここでは言えないけどね。気になるから僕なりに調べてみるよ」

 

 それじゃ、と行って今度こそ格納庫から出ていった。


「うーん、まあ今回はご家族同士のやり取りですから通しちゃいますね。また何かありましたらご連絡下さい。私はフィアさん達の事、応援してますからね!」

 

 失礼します、と丁寧に挨拶してラブラリイ代表も出て行った。


「……凄いやぁ、内部監査部と外縁宇宙防衛部だけでなく情報統制部と技術開発研究部の代表まで目の前で見ちゃったぁ」


「……一息で噛まずにスラスラ言えるの、流石だね、アンビーちゃん」


 呑気な事を言い合うメイリアとアンビーだが、考え込んでしまっているシシハナさんを案じているのが伝わってくる。


「まったく、貴方達は話題に事欠かないですね。監査部としても少し探ってみましょう。何か分かったらお知らせします。さて、私達はアインズの所へと向かいましょうか。皆さんの出立までにまた顔を合わせられるか分からないのでここで御礼を言わせて頂きます。ご協力ありがとうございました。みなさん、ご武運を」


 そう言って2人の護衛を連れて歩き出した。ランさんはハロンナの面々に向かってお辞儀をした後、小さく手を振ってルーデルさんの後を追いかけていった。


 寂しさを覚えつつ、皆で荷造りを開始する。が、なかなか捗らない。それぞれこの数日の出来事を思い返し、今後の行末に思いを馳せているのかもしれない。

 激化するアウターローバとの戦い。反乱組織の動向。家族の現状。そして俺を巡る問題。


「だぁー!あんた達、ここより先にホテルの荷物を片付けてきなさい!」


「え、ヨルカ代表の家に行く時にほとんど片付けて来ましたが?」


「ラハラ、うっさい、作業が進まないから休んでこいって言ってんの!忘れ物が無いか、1時間くらいゆっくり部屋で過ごして確認してきなさい!」

 

 その物凄い剣幕に文句を言う者は誰もおらず、いそいそとホテルに戻る準備を始めた。ただ1人を除いて。


「アンビーちゃん、私の部屋も見ておいて貰える?ちょっとフィアとやりたい事があるの!」


「えぇ、それはいいけど大丈夫かなぁ。ヨルカ様に怒られない?」


「大丈夫、許可はこれから貰うよ!」


「えぇ〜……」


 そう言ってヨルカ代表の元へ走っていくメイリア。その間にホテル行きの一行を乗せた車は出発した。まるで爆弾が爆発するのを恐れているかのようだった。


 何やら話し込んでいる2人。メイリアが身振り手振りで何かを説明している。携帯が機体の前のメイリアの荷物の中に入っているので会話内容がわからない。


 ふと、機体に近づく不審な人影を検知。メイリア達の方にも作業員を装って近づいてくる者がいる。


「危ない!」

 

 急いで機体を動かす。作業員が銃を取り出したのだ。メイリア達と不審な作業員の間に腕を置き遮蔽を作る。

 ターッン、と乾いた銃声が響く。

 だが作業員の発砲ではなかった。何者かに取り出した銃を撃ち抜かれている。

 突然の出来事に身構える2人。コックピットハッチを開けて2人を中に入れる。

 機体に近づいて来ていた不審者がコックピット目掛けて何かを投げる。

 手榴弾だ!

 コックピットハッチを閉めるのが間に合わない。またしても銃声。手榴弾を弾丸が弾き、離れた空中で爆発した。


「フィアちゃん、ありがと!このヨルカ様もちょっと油断してたわ。ルナンも良くやったわ、機体に乗って待機してて」


 姿見えぬ護衛官に指示を出し、予備のパイロットスーツをメイリアに渡して補助シートに座る。


「この私は操縦できないからメイちゃん頼んだ!2人の戦いを間近で見られるのはわくわくするわね」


「こっちは緊張しちゃいますよ!でもこいつら何なのでしょうか」


 言いながら慣れた手付きで早々と着替える。

 周囲の不審者は逃げたようだ。


「状況を確かめるために格納庫の外に出よう。フィア、装備はナックルガードとダガー、それとなんか銃!」


「自分で使わないからってそんな適当な……」


 ラハラの使ってたライフルにした。他の装備も整え外に出る。

 所々から銃声が聞こえる。

 警報が鳴り出すと共に放送が入る。


「基地内部に武装勢力が出現。警戒せよ。ALOF隊は出撃待……」


 ぶつん、と放送が途切れると共に基地各所で電気が消えていく。


「電源設備がやられた!?こんな短時間で?」


「短時間というか、じっくりと完全に仕込まれてたわね。ハンタース、いえ、アインズの仕業か。でもなんの為に、これじゃ捕まえてくれと言ってるようなもの。意図が見えない……」


「ヨル、防衛隊出れないみたい」


 聞き慣れない通信が入る。


「そっちも仕込まれたわけね。ルナン、あんたは無事?」


「ええ。その機体、援護する」


 別の通信が入る。


「フィア、聞こえる?ランよ!してやられたわ!代表を護りながらシェルターに逃げ込んだものの、シェルターを包囲されて出られないの。護衛も1人負傷した」


「こっちは大丈夫なので、ランさんはルーデルさんを守ってて下さい。片付いたら助けに行きます!」


「ありがとう、気をつけてね!」


 ランさんが言い終わる前に、近くの閉まっていた格納庫が音を立てて開き始めた。自力で扉を開けながら中から姿を現す3機のクーリア。それぞれ左肩にエンブレムがついている。

 

 軌道上で戦った狼のエンブレム機。アサルトライフルに直剣を手に持っている。

 

 血塗れの鷲の上に銃でバツを描いた機体。サブマシンガンにダガーを装備。

 

 血の涙を流すカラスの上に矢でバツを描いた機体。両手にアサルトライフル、両腰に曲刀。

 こちらを見据えて様子を伺っている。間違いなくアインズの護衛官達だろう。


「相手の意図が何にしても、これがアインズ勢力との最後の戦いになりそうだな、やろうメイリア!」


「オーケー、フィア!」

 

 一斉に銃口がこちらを向く。

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