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転生したと思ったらロボットの戦闘支援AIになっていました 〜量産機だけど美少女パイロットとこの先生き残るためにエースを狙います!〜  作者: 夕暮れタコス
第8話 海と約束

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8-1

 積み上げたコンテナで迷路を作ったかの様なエリア。隠れるには絶好の場所かもしれない。しかし、さっきの発砲による合図で敵にも大方の位置が知られた可能性が高い。

 コンテナからコンテナへと跳び移りながらメイリアの元へと急ぐ。

 

 武装した集団が、合図があった地点の近くで銃撃を始めたのが見えた。恐らく、いや確実にメイリア達に向かって攻撃している。固定機銃で積み上げられたコンテナを崩して通路を塞ぐ。


 敵が銃撃していた通路を覗き込むとコンテナの陰に隠れている3人を見つけた。メイリアは俺が来たのが分かっていたかのように、見上げて微笑んでいた。


 コックピットハッチを開けながら3人の前にゆっくりと着地。3人を掌に乗せてコックピットまで運ぶ。


「フィア、ごめんなさい!」「メイリア、今朝は悪かった!」


 同時に謝罪の言葉が飛び出して、2人でくすくすと笑ってしまった。


「あはは、もぉ〜、仲良しさんは後にしてよ〜。シーちゃんが嫉妬しちゃうよぉ?でもフィアさん本当にありがとぉ〜」


「アンビー、変な事言わないの。助かったよフィア。危ない所だった。あ、メイリア、その服装じゃ操縦は無理だから私が変わる。後ろで予備のスーツに着替えて」


 メイリアは丈の長いワンピースを着ている。一方、シシハナさんはスキニーパンツである。確かにあれだと操縦に支障をきたしそうだ。


「3人とも無事で良かった。着替の前に安全な所まで移動するのが先かな」


 さっきの武装集団がヤケクソ気味に銃撃してきている。ぞろぞろと他の集団も集まり始めているので移動を開始。歩兵だからって舐めてたら痛い目にあいそうだ。


「さ、さすがに3人乗りは狭いね。あ、痛っ!頭打った!」


「メーちゃん喋ると舌噛むよ〜。私は状況把握のために各所に通信するから補助シート貰うね〜」


 そう言って片手でバッグから小型のヘッドセットを取り出しつつ、もう片方の手で補助シートを引き出してシートベルトを着けた。機体備え付けのメンテナンス用のキーボードを引き出して、直接メインコンピューターを介して通信と情報収集を始めた。


 アンビーが自分の仕事を進めているうちに、シシハナさんがメインシートのシートベルトの一部を器用にメイリアに巻きつけてメインシートの裏側に拘束した。


「これで少しは安全なはず。移動中は口を閉じていてね」


「あれ、おぉ凄い!動けなくなっちゃった。ありがとう、シシハナさん」


 そう言うメイリアを見届け、シシハナさんがメインシートに戻る。シシハナさんが座っているのはなんとも新鮮だ。

 港エリアのそこら中でALOF同士の戦闘が始まりだしていてなかなか立ち止まって準備を進めることが出来ない。


「フィア、私の機体の操縦プロファイルを適用して」


 同じ部隊の機体のプロファイルはストレージ内に保存されているため、簡単に適用できた。トリガー操作の組み合わせでオートマ操作とマニュアル操作を行ったり来たりする、まさに玄人向けな操作だ。


「よし、完了。隊長達の所へ向かう?」


「それはちょっと危なそうですね。隊長達は今敵の精鋭と思われる部隊と戦闘中との事。今の私達が行っても足手まといになるでしょう。防衛隊が各エリアを制圧中。商業エリアは既に押さえたとの事ですので、まずはそちらに向かいましょう」


 アンビーがテキパキと状況説明をする。操作プロファイルを適用したとしてもパイロットスーツを着ていないと一部機能が使えないのだ。それにメイリアとシシハナさんは体の固定が甘いので急制動も危険だ。なるべくなら戦闘は避けたい。


「了解だ。少し飛ばす、しっかり捕まっていてくれ」


 なるべくコックピットの揺れが少なくなるように走る。クーリアとほぼ同じ高さの倉庫が並ぶエリアに入った。この倉庫エリアを抜ければ商業エリアだ。


 はるか上空を轟音が通り過ぎていく。


「港エリアを高速輸送機が通過。ALOF1機を投下したとの事。注意して下さい」


「フィア、操縦権を私に。来る」


 操縦権を譲渡。上空を見るとパラシュートを着けたALOFが1機、進路上に降りてきている。シシハナさんがAR(アサルトライフル)を手に取り、倉庫の陰から射撃を開始。敵も上空から正確な狙いで撃ち返してくる。投下地点の真下近くからも敵に向けての銃撃が行われている。

 シシハナさんの弾がパラシュートに命中。まだ高度があるが、敵がパラシュート切り離す。真下に銃撃をしながらスラスターを吹かし、速度を緩めながら落ちていく。右肩にエンブレムのついたクーリアだ。


「エンブレム付きだ。避けては通れなそうだし、友軍と合流して倒そう」


「そうだね。艦長達の作戦の事もある。生け捕りできるといいんだけど」


 上手いこと倉庫の陰に隠れて敵が着地。前方で戦闘の音が激しくなる。急いで向う。


 戦闘地点に到着すると同時に辺りが静かになる。防衛隊のクーリア3機が地面に倒れていた。

 敵は大太刀のような武器を両手で持っている。俺達を見るや、構えを取る。

 エンブレムには苦しそうな獅子の上に2本の刀のような剣でバツが描かれている。


「しまった、遅かった。でもやるしかない。フィア、彼らの仇を打とう。みんなしっかり捕まっていて」


「攻撃面は任せます。動作が鈍らない程度に機体の揺れを抑えるので思いっきりやって下さい」


「ありがとう。しかし、フザけたエンブレムだ」


 シシハナさんの眼光が鋭くなる。

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