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転生したと思ったらロボットの戦闘支援AIになっていました 〜量産機だけど美少女パイロットとこの先生き残るためにエースを狙います!〜  作者: 夕暮れタコス
第7話 地上と重力

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番外編 メイリアの息抜き 2 おしえてクェルツ星団

読まなくても本編には影響ないはず、な番外編。

今回はクェルツ星団にある惑星と星人のお話です。

 いよいよ明日にはドミトリアに到着!

 ドミトリアに到着という事は!ビーチェ星が目の前!!

 うきうきで部屋の掃除と荷造りをしていたらフィアがこんな事を言い出した。


「なあ、クェルツ星団にはどれくらいの居住可能惑星があるんだ?」


「えー、フィアちゃ〜ん、お勉強用電子書籍渡したでしょ〜」


「全部目を通したがそういう本はなかったぞ。というか半分くらいファッションやらグルメやらメイリアの趣味全開の本だったな。文化がわかって面白かったけど」


「は、はははー、堅苦しい本ばかりじゃ疲れるかと思ってね!」


 実は真面目に選んでいたのは最初の方だけで、大半は私がブックマークしておいた本をダウンロードしただけなのだ。


「よし、知りたいのならこの私が教えてさしあげましょう!」


 休憩も兼ねてカフェスペースへ。基地到着間近にもなると艦内での仕事も少なくなり、食堂で暇を潰す人が多くなってくる。なのでいつもより賑わっている。それでもカフェスペースは空いている。私達のお気に入りスペースだとみんな知っているので気を使ってくれているみたい。

 ドライハーブを入れたポットにお湯を注ぎ、抽出を待つ間に壁のディスプレイを操作して4つの惑星の写真を映す。


 コポコポとカップにハーブティーを注ぎ、広がる香りと一緒にカップを口に運ぶ。今日はミント系。頭が冴えわたる、気がする。


「さて、このクェルツ星団には4つの居住可能惑星とそれらの原住民である4種の人類種があります。それじゃあまずは1つ目、ビーチェ星から。プラズマ雲海に一番近い惑星で、実は現在までに発見された惑星の中で一番新しかったりするの。星間戦争末期にアマナ軍によって発見。当時すでに文明はあったものの、まだまだ未成熟。そんな時にアマナ軍に見つかって、文明レベルを無理やり引き上げられたものだから文明が歪められた星、だなんて言われる事もあるの。ビーチェ星の人達の扱いも……その……あんまり良くなかったみたい」


 今は明るく陽気なイメージのある星だけど過去の出来事を考えるとアマナ人としては心が痛む。


「連合軍が結成されてからは真っ先に待遇改善がされて、安定した気候を生かした開発が進められたの。その結果、今では宇宙一のリゾート地。急激な気候変動もないし狂暴生物による命の危険もない、食料も美味しくて安全安心な品質が保ててる。安住の地とはまさにここの事!ちなみにビーチェ人は見た目はアマナ人と似てるけど老化が遅くて身体能力が高いのが特徴だよ」


「なるほど、星全体を指してリゾートってどういう事なのかと思ってたけど、安全に暮らせるってだけでもはやリゾートなのか。ビーチェ人の特徴もなかなか理想的だな」


「そうだね、この宇宙で宇宙開発が押し進められているのは安定した生活を求めてって所が大きいと思う。だから他の星の人たちにとってビーチェ星は理想の星なの」


 ふ〜、いっぱい喋ったら喉が乾いちゃった。カップに口をつけた所で観葉植物の陰で隊長が隠れて見ているのを見つけた。

 ハーブティーを吹き出しそうになる。


「な、何してるんですか?隊長」


「あ、いや悪い。邪魔するつもりはなかったんだ。珍しく真面目な話しをしているな、と思ってな。どれ、俺もメイリア先生の講義をを受けさせてもらおうか」


 緊張しちゃうよ!変な事言わないように気をつけなきゃ。

   

「えー、では次はアマナ星だね。陸地の6割が起伏の激しい居住困難な山岳地帯。気候も時々大荒れして過去に何度も惑星規模の大災害が起こってるの。だから生き抜くために豊富な鉄鉱資源と化石燃料を活用した工業的技術開発が盛んで、その結果、どの星よりも早く宇宙に進出できたの」


「住みやすい星に憧れた先祖達の執念だな。だが、結果的にそれが星間戦争への第一歩でもあった」


「そうですね。最も近くの惑星、ビーストル星に武装した宇宙船で着陸した事がいけなかった。ビーストル人は大きな被害を出しながらも最終的に宇宙船を鹵獲。その技術を解析して宇宙進出へ。こうして長い戦いの歴史が始まったの。その辺の詳しい話はまた機会があったらね」


 フィアはうーん、と唸った後こう言った。


「アマナ人の2人の前でこんな事言うのは悪いんだが、アマナ人は攻撃的な人達なのか?」


「アマナ人の気性が攻撃的というわけではないんだけどね。でも宇宙進出前から国同士での資源の奪い合いが当たり前の様に行われてたから生きていく為には戦って相手をねじ伏せる、って思想があったのは確かね。今の人達はそんな事考えてないけどね」


「一部の奴らを除いて、だけどな」


「アマナ至高派か、どこにでも困った奴らはいるものだな。俺の元いた世界の人間と一番近いのはアマナ人だな。ほぼ同じと言っていい」


「へー、そうなんだ!フィアがどんな姿してたのか気になるなー。ちなみに、アマナ人は他の種族と比べて特徴が無いのが特徴かな」


 なんとなく食堂が静かになってきている。私の話しに聞き耳を立てている気がするぞ。


「ごほん、えー、次はビーストル星だね。前にも話したように環境がかなり過酷で純ビーストル人が生存できる環境は星全体の4%しかなかったらしいよ。とは言っても星自体がかなり大きいから4%でもそこそこの人口と発達した文明があったの。でも急激な環境の変化がじわじわとビーストル人の生存圏を減らしていった。絶滅の危機を感じた遺伝子学者、フェザー博士が環境の変化に順応できている野生生物を研究してその因子を人間に混ぜて獣人を誕生させた」


「なるほど、獣人の誕生には思ってた以上に深刻な事情があったみたいだ。獣人になった事でどんな身体的にはどんな変化があったんだ?」


「見た目が遺伝子元の生物に似る、局地的な環境に適応できる、くらいで身体能力の向上とかはほとんど無いみたいだよ。あとは遺伝子混合のデメリットとしてシシハナさんが言ってたバーサク病を始めとしたいくつかの遺伝子病が発生したり、宇宙環境が苦手って種族があったりするらしいよ」


「惑星毎の人口比で見れば一番でかいビーストル星で生息域を星全域に広げられたビーストル人が圧倒的に多い。だけど、宇宙に出たがらない種族がいるから連合軍内の比率を見るとアマナ人とビーストル人は同じくらいになる」


「技術力に圧倒的な差があった星間戦争初期にアマナ軍に喰らいつけたのも人口と惑星資源の2つの物量差をフルに活かしたから、ですよね」


 隊長がうむ、と満足げに首を縦にふる。よかった、今の所間違いなく説明できてるみたい。


「さて、最後の惑星、エルフィン星。ここは星間戦争中期にビーストル軍によって発見された惑星。ビーストル人が自分たちがやられた蛮行を反面教師にして友好的に接触したおかげでいい協力関係が築けたらしいよ。エルフィン星は緑豊かな星で、今は宇宙の食料庫とも言われる程あちこちに食料を輸出して経済的には安定した生活を手にしているの。ただ、そんな星にも問題があって、凶獣と呼ばれる大型の狂暴な動物が多数生息してるの。ALOFでも油断すればやられる相手だよ」


「エルフィン人はよくそんな環境で生き残れてたな」


「ほんとだよね。エルフィン人の特徴が尖った耳なんだけど、凶獣の気配をいち早く察知するために耳が進化した結果なんだとか。ビーストルが友好関係を築けたのも凶獣に対抗できる技術の提供があったからと言われてる。でもまだ凶獣の問題は解決したわけじゃないから宇宙に出てくるエルフィン人は少ないの。ふー、一通り説明したけど何か質問はある?」


「いや、無いよ。ありがとう、メイリア」


「ふふ、やるじゃないかメイ。さあみんなメイリア先生に盛大な拍手を!」


 食堂中から拍手が上がる。やっぱりみんな聞いてたんだ!急に恥ずかしくなる、けどちょっと誇らしいかも。


 話してて改めて思ったけど私達の宇宙は問題と争いの絶えない宇宙、だけどフィアが私達の宇宙の良いところも知って好きになってくれたら嬉しいな。

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