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転生したと思ったらロボットの戦闘支援AIになっていました 〜量産機だけど美少女パイロットとこの先生き残るためにエースを狙います!〜  作者: 夕暮れタコス
第5話 ならず者と秘密

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5-3

 IFF(敵味方識別装置)を解除しようとシステムに潜り込んでいたら、なんとIFFを通じて相手の機体の登録情報が見られる事に気づいた。つまり敵パイロットの情報だ。


「メイリア、これを」


 通信で聞こえないようにマイクをオフにする。


「認証、ケルビン・トムソー」


 敵性クーリアのパイロットの音声がコックピット内で再生される。


「それがあいつの名前?海賊の名前なんて知っても……。でもおもしろそう、揺さぶりをかけてみよう!」


 メイリアがマイクをオンにして話しかける。


「ねえ、腕を吹き飛ばされてどんな気持ち?ケルビン・トムソーさん」


「あ?お前、なんでその名前を……。ちっ、戦闘しながら機体情報漁ったって言うのか?」


 その名前を、と言う事は偽名なのかもしれない。だけど名前なんてどうでもいい、大事なのは認証声紋だ。機体といい、動きといい、奴は脱走兵だと思われれる。

 認証声紋は軍のデータベースに保存されているようだから、そこから人物を特定。そうすれば軍も本腰を入れてこいつの捜索を始めてくれるのではないだろうか。

 脱走兵が海賊だなんて軍の面汚しもいいところだものな。


「チッ、気持ち悪い奴だ。退くとするか。あーあ、お前の母艦が大変だぞ、俺の仲間が向かってるからな、ハハッ」


 アンビーからまた新たな敵襲の知らせが入り、シシハナさんが出撃した。


「言っとくけど、私は隊の中で一番弱いよ。あなたの仲間、何秒持つかな?」


「イラつく奴だなぁ!覚えてろ、後で地獄を見せてやる」


 そう言ってこっちに向かって来ながら残った腕で腰から小さな袋を取り、投げつけてきた。それを固定機銃で撃ち抜き中身をバラまく。

 粉状の物が周辺に散乱した。


「なんだ?距離を取ろう」


 粉末から距離を置いた直後に粉末がバチバチと火花を放ち、眩い光を放つ。目眩ましだ。攻撃が来てもいいように盾とダガーを構える。

 だが、敵のクーリアは巡航形態へ移行して高速船の方へと逃げていった。


「捨て台詞言って逃げていったね」


「まさに小悪党だな」


 

 ハロンナの上方側ではシシハナさんが戦闘中のようだ。とは言っても心配は無用だろう。


 敵のクーリアも高速船に乗って逃げていったので帰艦しながら様子を見る。

 敵の編成はグレイン1,ホワイテス2、だった。今はもうホワイテス1機だけになっている。

 またしても、まるで敵の動きを予知しているかのような動きをして、ソードで斬りつける。あっという間に片付いたようだ。


「なあ、シシハナさんは未来でも見えるのか?」


「ふふ、おかしな事言うんだね、フィアは。あ、でもそういう特殊能力とはちょっと違うけど何かあるような事を隊長がちらっと言ってたかも」


「ふむ、秘密を探るついでにその強さの秘密も聞いてみるか」

 

 という事で無事に帰艦。ラハラが出迎えてくれた。


「見事だな、こいつ(ハイブースト)を初めてにして完全に使いこなしてたな」


「メイリアの腕が上がったから俺はパーツの制御に集中出来たっていうのが大きいですよ」


「え、えへへ、急に褒めないでよ〜」


「2人ともお疲れ様。いい手際だったよ」


「あ、シシハナさん、フィアが聞きたいことあるって言ってましたよ」


 メイリア、本人を前にして怖じ気づいたな……。いや、実は俺もなんだけど。


「あー、はい、シシハナさんの強さの秘密を知りたいな、と思いまして。何故ああも敵の動きを先読みできるのですか?」


 まずはジャブとしてこちらの話題から。あれ、なんだか深刻な表情に……。


「……。そうだね。獣人の3%は先天性の病気としてワイルドバーサク病というものを患っているの。祖先が注入した生物の遺伝子、それが隔世遺伝的に強く出る。そうすると時折、野生の本能が抑えられなくなり、理性的な行動が取れなくなる。でもその変わり第六感とも言える鋭い感覚が発症時限定で現れるの。まぁ、今は薬で簡単に抑えられる病気ではあるけど」


 シシハナさんが少し間を置く。メイリアがとても深刻な表情で聞いている。その病自体は有名なのかもしれない。


「でも私は珍しい症例。ドミネイトバーサーカーと呼ばれる、ある程度自分の意志で野生の本能を解放し支配できる症状なの。つまり本来はリスクのある第六感をノーリスクである程度自由に使える。でも一歩間違えば私も本能に飲み込まれる」


「隊長は知ってたのですか?」


 メイリアがラハラに聞いた。


「ああ、だが知ってても知らなくても何も変わらないさ。シシが本能に飲み込まれるなんて事は余程の事が無いと起こらないだろうからな」


「そりゃそうかもしれないですけど、疎外感というか……」


「黙っててごめんね、メイリア。隠してたわけじゃないんだけど、こういう事って言い出し辛くってね。せっかくですから、隊長も能力の話しをしたらどうですか?」


「俺のはいいんだよ。俺自身もよくわかってないんだ」


「え、隊長も何かあるんですか!いいな〜、私も欲しい〜」


「おいおい、リスクのある力なんて欲しがるもんじゃないぞ。それにメイにはフィーがいるだろ?」


 うん、まあ確かに、とメイリアがごにょごにょもじもじとする。なんだか照れてしまった。


「で、メイ。シシに他にも聞きたい事があるじゃないか?」


「わ、わたし!?」

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