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ブルースター  作者: antanm
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今日は帰るの遅くなる。雨さっきよりもひどくなるし雷も鳴っててて危ないから今日はそのまま泊まっていって。由良のお母さんには俺からも一応連絡しておく。戸締りちゃんとしてね。”


送られてきたメッセージに返信しながら溜息をつく。

最近忙しくてちゃんとご飯を食べていなそうだったから学校帰りにスーパーによって食材を買ってからそのまま来た彼のマンションは脱衣所にあった服の山以外はまるで生活感がなくて。

それでもシンクにこの前作ったおかずが入れてあったタッパーが置かれてあるのをみてどこか嬉しく感じながら洗濯物をまわして新しくおかずを作りなおして。

何品か作ったところで家に行くとあらかじめ連絡していた彼から帰って来れるかもしれないと連絡をもらったので母に遅くなると連絡を入れて、家に帰らずに洗濯ものを畳んだり、おかずとは別に彼の好物を作ったりして待っていたらこれだ。

ちょっと悲しくなりながら時計をみるともう10時を過ぎていた。

二時間前に降り出した雨はその強さを増していて時おり雷も聞こえる。

なんとか帰れないこともないけど一人で帰ったら後が怖いので母に電話してから夕飯を食べてお風呂に入ると前から置いてある部屋着に着替えて布団のなかに入った。

布団からかすかに香る彼の匂いをどこか懐かしくかんじながら目を閉じると疲れていたせいかすぐに眠りに落ちた。









SIDE-REI


”了解、気を付けてね。”

彼女からきた返信はいつもよりも短くてどこかそれを寂しく思いながら携帯をしまうと立ち上がった。

「おい、レイ。あいつそろそろ出るぞ。」

「ああ。」

仲間の声に答えるとかぶっていた帽子を深くかぶり直して先に歩きだした彼らのあとに続く。

この天気だからか夏の終わりだというのにいつもより余計蒸し暑く感じる。それでもここ最近の頑張りを評価してもらえて明るくなる前に今日は彼女がいる家に帰れそうだからよしとしよう。

今はもう眠りについているであろう彼女のことを思い、明日は久しぶりに休みが取れそうだから彼女と一緒にどこかに行こうなんて思いながら足を早めた。






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