06.木綿のハンカチーフ(仮)
【世界感】
現代日本。東京都文京区周辺と兵庫県西宮市周辺。
【あらすじ】
子供の頃から付き合いのある道夫と真美。
高校卒業後は道夫は東京の大学へ、真美は地元の女子短期大学へと進学することになった。
とある喫茶店にて―
「四年だけ待ってくれ。必ず大学卒業後に君を迎えに行くから。そして結婚しよう!」
「嬉しい…私てっきり別れ話されるのかと…」
感激して涙腺が崩壊する真美だったが、その時喫茶店で流れているUSENの曲が太田裕美の【木綿のハンカチーフ】に切り替わった。
『都会に行った彼氏が日々変わって行き、やがて別の女が出来たのか故郷にはもう帰れなくなる。彼氏は許しを乞いながら彼女に別れを告げる。彼女は泣く泣く了承するが、最後に涙を拭くための木綿のハンカチーフをおねだりする』
そんな感じの歌なのだが、それを聴いたせいで二人の空気は凍り付く。
「このタイミングでなんて曲が…真美、大丈夫だから俺を信じて!」
「わかっているから。でももし向こうで好きな人が出来たら木綿のハンカチーフを送ってね?…なーんちゃって、あはは」
こうしてかなり強烈な破局フラグを構築し、それぞれのキャンパスライフは始まったのだった。
【登場人物】
斎藤真美
18歳
勝気で活発な短大一年生。家が近所という訳ではないが、通学路が被る事もあって道夫とは小学生の頃からの親友。思春期に入ってすぐ道夫に告白され相思相愛彼氏彼女の仲になった。
小西道夫
18歳
少し内向的な所があるが中々のイケメン。東京の4年生大学経済学部に進学した。上記の通り斎藤真美とは相思相愛の仲。
桐生院菫
20歳
真美と道夫の中学・高校時代の先輩。面倒見がよく容姿端麗・文武両道のハイスペック女子。道夫と同じ大学で同じ学部。道夫の良き相談役。在学中に彼氏と破局し、傷心のところを道夫になぐさめられ恋心に火が付いた。
松本朱里
18歳
斎藤真美・小西道夫・西城祐樹とは幼馴染で、祐樹とは彼氏彼女の仲。
何の因果か道夫と同じ大学に進学した。
遠距離恋愛で心細くしている真美に「道夫が浮気しないように見張るから安心してね!」と言って励まし、かなり強烈なフラグを構築した。
西城祐樹
18歳
松本朱里の彼氏。地元の医科大学へ進学した。
「真美に変な虫がつかないように見張ってやるから安心して行ってこい!」と道夫に言い放ち、こいつも強烈なフラグを構築した。
磯崎摩耶
高校時代の同級生(浪人歴有)。真美とは犬猿の仲で、道夫を巡って宣戦布告したのち、1年後、道夫を追って東京の大学に進学した。木綿のハンカチーフの話をどこからか聞きつけ、道夫の名で真美に安っぽい木綿のハンカチを送り破局工作を行う。
オスカー・ブラウン
24歳(登場時)
真美が2年後に就職する会社の同僚。日本語が堪能というだけで新婚早々日本の地方に単身赴任してきた不幸な人。
何かトラブルがあるとすぐ「マイアミに帰りたい…帰ってリサと暮らしたい…」とぼやき、その都度真美になぐさめられる。
長期連載必至の恋愛ヒューマンドラマ。