04.クズ勇者のDNAを引きついだ双子たち。国を潰し民を殺して復讐する。
【あらすじ】
異世界より召喚された勇者アキヒロ、彼はクズ中のクズであった。
国王はアキヒロに魔王討伐を頼んだが、アキヒロはその報酬として〈国民に対しての生殺与奪の権利〉を欲した。
国王は自分の懐が痛まないのであればそれも良しと思い、アキヒロに〈王都以外の国民に対しての生殺与奪の権利〉を与えてしまった。
アキヒロは国中の村や街を片っ端から襲い、男を殺し、女を奪っていった。
そして奪った女は勇者の秘術〈魅了〉で虜にしていく。
虜にされた女は勇者以外を愛せなくなり、想い人がいる女は想い人を憎むようになる。
辺境の村に住むエリナもそんな〈魅了〉の被害者の1人だ。
〈魅了〉され勇者の性奴に堕ちたエリナは他の〈魅了〉された女と共にアキヒロのハーレム要員になった。
やがてアキヒロは魔王討伐に向かったが、行く途中で落石に遭いあえなく命を落とした。
その瞬間ハーレムの女性達は我に返り故郷へと帰って行ったが、彼女達を待っていたのは〈忌むべき勇者の女〉とレッテルを張られたうえの、虐待と村八分だった。
と、ここまでは割とよくある話。
エリナはなんとか村の隅に家を借り、一人細々と暮らし始めたが、彼女のお腹には勇者アキヒロの子供が宿っていた。
「あんなクズが親でもお腹の子供に罪は無い」そう思いエリナは独りで双子を出産した。
双子は忌子と揶揄されながらもスクスクと育ち成人を迎える。
そして15歳になると眩しいばかりの好青年と美少女に成長していた。
双子の名前はエリムとエリス。二人は教会にて祝福を受けたのだが、何の因果か二人には勇者のジョブが備わっていた。
この事実を知った村人たちは手の平を返したようにエリムとエリスを勇者として称え、散々罵って来たエリナを聖母と称えるようになった。
もちろん双子の報復を恐れたからだ。
「なあエリス、おまえはこれからどうするんだ?」
「私はお母さんを苦しめる元になった国を内部から壊すわ。まずは王子を〈魅了〉で堕として悪政を敷くの。エリムはどうするの?」
「俺はこの国の国民を殺して回るよ。母さん達を虐待した奴らは一族郎党皆殺しだ」
勇者として覚醒した双子の復讐劇が静かに始まろうとしていた。
【登場人物】
エリム
15歳男
勇者
虐待され続けて来た母の姿を見て育ち復讐の鬼と化した。
エリスと共に国と女神を崩壊させる事を誓う。
幼少時に村人から性的虐待を受けた経験あり。
エリス
15歳女
勇者
虐待され続けて来た母の姿を見て育ち、また自身も村人から何度か性的な虐待を受けた。
エリムと共に国と女神を崩壊させる事を誓う。
エリナ
32歳女
エリムとエリスの母親。
勇者アキヒロの犠牲者。
〈魅了〉の開放後、まもなく双子を出産。
生きる為に何度も村人の性的な捌け口として利用された。
精神的に何度も追い詰められ、その都度に双子に助けられる。
アキヒロ
異世界から召喚された勇者。残虐な性格の上、召喚された世界をゲームの盤面のようにしか思っていない。〈魅了〉を駆使し全世界ハーレム化を目指したが、心半ばにして落石が後頭部にクリティカルヒットし。アッサリご逝去された。
国王
さして脅威の無い魔王を討伐するために勇者召喚を行った張本人。
王子
女にだらしない無能の王子。
エリナに唆され国王暗殺を企み王位につく。
村長
エリナの虐待を率先して指示した男。
双子が勇者になった事により日々逆襲を恐れ怯えて暮らす。
村民の男達
エリムに内緒でエリナとエリスを何度も凌辱した。
最終的に女王となったエリスに拷問の上殺される。
村の女達
幼少の頃のエリムを性的に虐待しトラウマを植え付けた。
最終的にエリムが誘導したゴブリンによって全員苗床にされ死ぬまで孕まされ続けた。
徹底的に潰し、殺し、最後には魔王を誑かし国を破壊する!?
救いが存在しない復讐劇。