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0.はじまり
よろしくおねがいします。
ピコンッ
メールを受信した音が鳴る。通知画面をみて、ナオは眉をひそめた。
『助けて…』
二ヶ月ぶりにきた知人からのメールは短文ながら切実なものを感じさせた。
知人の名前は琥珀といい、彼女はオンラインゲームで同じギルドに所属していた仲間である。つまり、助けてというのは現実世界の話ではなく、ゲームの中、おそらくギルド運営に関係することだろうと予想される。
ナオは 私もう辞めたのに、と思いつつ、絶望的にコミュニケーションが下手な知人との思い出が蘇った。離れてから半年も経っているため、無視してもいいのに本来のおせっかいな部分がひょっこり顔を出す。気づいたら返信し、助ける約束をしてしまっていた。