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繋がる未来

 圧倒的な数の旗を掲げるものたちが猛り迫り、押し返そうとドラゴンたちも地上から空から押し寄せる波向かって攻撃をするも、その勢いは止まるものではなかった。


 土煙をあげながら猪突猛進するドラゴンを、背にアンを乗せたゴーレムが正面から顔を抑えて地面に足をめり込ませながら受け止めた。

ゴーレムの背にはすでにアンのバフ絵画が描かれている。筋力を増強したゴーレムはドラゴンの顔をそのまま持ち上げると、上空目掛けて力いっぱい放り投げた。

放り投げられたドラゴンが空を舞うドラゴンにぶつかり、二体のドラゴンが地上へと落ちる。


「ヒャッハー!最高だぜ、ゴーレム!お前アタイと組もう!この戦いが終わったらアタイの旅についてこい!拒否なんかしねぇだろ、なァ!」


 振り落ちないようにゴーレムの背に捕まりながら、アンは興奮収まらぬ笑顔で背を殴るように叩いた。

人の言葉を話せないゴーレムは返事をする代わりに親指を立てて返答する。


 二人のやりとりの横を複数の黒い犬型のモンスターが駆け抜けた。

バトルウルフという群れで狩りをする中型モンスターだ。背には武装した住民たちが手に弓矢を持っている。

そこらじゅうで繰り広げられる戦闘への援護射撃。高速で駆けるバトルウルフの安定しない背に乗りながら弓を構えると、隙間を縫って矢を放つ。

戦闘中のドラゴンの顔や足に命中すると、次々と体勢を崩し、そこに他の住民や魔族が追い打ちをかけた。


「バトルウルフがこんなに頼れる存在になるとは思わなかったぜ!」


 背に居る住民がバトルウルフの大きな頭を撫でると、まんざらでもないように低いが喜んでいるように短く吠えた。


 旗を手にしたエミルが戦場を駆ける。

魔王と勇者の対峙する城を目指す足は戦場だろうと、それに見合わぬ背丈容姿だろうが構わずに足を想いのままに前に出した。

城へとまっすぐに伸びる町の中央道を駆けると、建物間からドラゴンが姿を見せた。

目の前で唸り声をあげ、エミルに向かって牙をむき出しにしている。それでもエミルは止まることがない。

駆けるエミルの背後に二つの影が舞い上がった。

ゴブリンと都の大工の男が手にした斧を思い切り振り回すと斬撃が放たれ、目前に迫るドラゴンを切り刻んだ。

斬撃に消し飛ぶドラゴン、障害物がなくなりエミルはさらに駆ける。


「ゴブリンよぉ!俺らいい相棒になれそうだな!」


「ちげぇねぇ!」


 着地しながら豪快に笑う大工がゴブリンに言い放った。ゴブリンも同じようなことを感じ、エミルの後を二人で追いながら返事をする。



「お前、これが終わったらうちに来な!都で俺と一緒に大工やろうぜ!」


「願ってもねぇ!」


 再びエミルに牙を向くドラゴンが空から急降下するが、飛び上がった両者の斧が翼と胴体を切り裂いた。



 玉座に一番にたどり着いたのはファージだった。

ラミエルの光魔法を受けた体は閃光のように町を駆けて、城へと即座にたどり着いた。

玉座の扉を乱暴に叩き開けると目に魔王と勇者たちが映った。


「魔王!」


「邪魔じゃぁ!」


 声をかけ駆けつけようとするファージに上空から斧が振りかざされた。

大剣を即座に引き抜いて斧を受け止めると、両腕を前に突き出して斧を突き放した。


「何故魔王に味方してんだ!これは勇者たちの戦いだぞ!」


 斧を手に襲い掛かったのはホーキンスだった。

他人の介入を拒む口調。ファージは鼻で笑って受け流すと、オレンジ色に光りを放つ剣を構えた。


「これは勇者と魔王の御伽噺じゃねぇ!新時代への革命だ!」


「戯言を!」


 ホーキンスの二の腕の筋肉が誇張し、斧を振りかざした。

太い二の腕がこれ以上ないほどに膨れ上がっている。ファージも負けじと劣らぬ筋肉を誇張させると、お互い力いっぱいの刃が交わった。


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