5話
水浴びを終えた二人
ドグはサラを焚火のそばに座らせると近場に落ちている枝を集めた
枝をナイフで綺麗に整える
太い腕に似合わず器用なようだ
袋から干し肉を数個取り出し
整えた枝に肉を刺し、それを炙るように地面に突き刺した
「すこし時間がかかるな」
ドグは脱いだ服を持ち泉で洗い出した
そんな行動をサラは眺めてるだけだった
洗濯を終えたドグは服と布を軽く絞ると
そのままパァンとした
「まぁそのうちかわくだぁろ」
肉の様子を見つつ肉汁が出始めたものを2本抜いた
「たべころかぁ?」と豪快にかぶりつく
もう一本をサラに
「たべられるんか?」
と差し出すとサラはコクリと頷いて肉を受け取った
「夜にはむらにつくかのぉ」
食べながらつぶやく
サラはドグの食べ方を真似しながら食べ続ける
「どうしたもんかのぉ」
「あやつにあずけるかぁ」
などとつぶやきながら食べ終えると
服の様子をみて
「んむ、かわいとる」
服を着て、布をサラに着せてやる
アーマーをつけ、1本肉が残っているが火の後始末をすると
「いくかぁ日が傾きだしてきおった」
背中に斧を背負い、荷物を持ち、サラを持ち上げる
森の中とは違いサラを肩に乗せて行く事にした
サラは相変わらず無表情だが、ドグの髪を握っていた
「ねずみがくぅだろ」
そうつぶやきながらその場を後にした。
・・・・・・
「ちっ・・だれがねずみだ」
・・・・・・
赤い空が暗くなら始めた頃、二人は町につく事ができた。
北西の町〔ミラヨム〕
特産物はカボチャで馬車屋、ギルド、宿、や道具屋から食材屋などが数ヶ所あるくらいの
いたって普通の町
町は丁度夕飯時なのだろう人数が少ない
それでもドグの姿は目立ったのか周りはチラチラ見て行く
ドグはそんなのもおかまいなしに
とある店に向かった
表通りから少し離れた場所にある花屋の前で立ち止まった。