第6話 誰も知らない
それは、光だったという
誰にも知られていない場所
その深層に辿り着いた男が言っていた
男はそのまま倒れ、昏睡状態が続いたそうな
誰にも知られていない場所
男は何故かその場所を知っていた
神のいたずら
人々は男の言うことを信じなかった
だが、ある男の研究結果が
男の言葉が嘘ではないことを証明した
人々はその男の言葉を信じた
二人の男
誰も知らない場所を知っていた男
誰も知らない深層の真相
それは
誰もが知っていることかもしれない
僕「誰も知らない場所を知ってた二人……ね」
猫「なにか分かったのかな?」
僕「それって、実は誰もが知ってるが誰も言ったことのない場所に行った1人。そうだろ」
猫「そうだよ。昏睡状態が続いていた=死んだではないからね」
僕「誰も信じないような言葉を言ったやつの看病なんて、誰もしないしな。実は起きてた。名前変えて研究者として自分の証言が正しいと言う」
猫「それがあの男の狙いで、復讐だったんだね」
僕「そして、その場所っていうのが、『心』なんだろ」
猫「大正解。その様子じゃ、もうわかりきってるんだね」
僕「そうだな。その男は心理学者。とだけ言えば全て繋がる」
猫「今日は少し時間あるけど、まだ話す?」
僕「いや、いい。というか、今日は休みだぜ。学校」
猫「そう言えばそうだったね。うっかりしてたよ。でも、来てくれてありがとう」
僕「これは自分の好きでやってる事だ。別に感謝される意味合いはねぇ」