世界の始まり
かつて、世界を形創った七柱の神々がいた。
炎、水、風、雷、土、光、闇。
それぞれの属性を司る七柱の神々は世界を創り、生命を創った。
長い年月を経て、生まれた生命達は力を合わせ、社会を作り、共に生きる術を身につけていった。
そして、それを見届けた神々は世界の各地で深い眠りに就いた。
そんな話が神話と語り継がれる程に年月が経ち、ヒトと呼ばれる生物が世界の多くを支配するようになった。
ヒトは時に協力し、時に争い、発展していった。
その中で大きな戦争が二度起きた。
ヒトの中で最も数の多い人間達を中心とする世界と、その人間達から魔に染まり、別たれた魔族を中心とする世界の戦争ーー後に人魔戦役と呼ばれるーーそれらの戦争は苛烈を極めたが、いずれも神に選ばれし英雄達が諫めたのだった。
彼らは世界を生み出した七柱の神々から力を与えられた者達であり、神々の名「七星の神」から、『七星の騎士』と呼ばれた。
これは七星の神とその騎士達、彼らを取り巻く世界の物語である。
これから起きる三度目の人魔戦役、その英雄と祀られる7人の物語である。
故に、後にこう呼ばれるであろう。
『七星物語』と…。