第48話 ホークヒル巡回中
俺はルーカスとヒルズ・レストランで落ち合った。
俺の思いついたアイディアを説明する。そして最近ダンジョンに起きた現象についても。
「なるほど。本格的な冬を前にして、街に出稼ぎにやってきた農民、夜が長くなって仕事時間の減った職人がホークヒルに押し寄せているというわけですね。新たな娯楽のひとつとして認知されてきたということですか」
「そのとおり。それで俺は、大々的にこのホークヒルを冬の娯楽として打ち出したいんだ。時にルーカス——可処分時間と可処分所得については知っているか?」
「いえ……それはどのようなものでしょうか?」
きらん、とルーカスの目が輝いた。
可処分時間は、人間が1日の中での「ヒマ」な時間。なにに割いてもいい時間だ。たとえば遊ぶヤツもいる、飲みに行くヤツもいる、試験勉強するヤツもいる、趣味にかまけるヤツもいる、寝るヤツもいるだろう。
可処分所得は、その金バージョンだ。自由になる金のこと。
「——先生がおっしゃりたいのは、冬は夏よりも労働時間が短いため、可処分時間が増え、それをホークヒルにつぎ込む人間が増えたということでしょうか?」
「話が早くて助かるわ。俺がお前に聞きたいのは、ホークヒルがなかった今まで、どんなことをしてみんな時間をつぶしていたんだ?」
「そうですね……。カードゲーム、玉打ち、金がない者は談話室、最近の流行は何時間いても一定金額しか取らない居酒屋でしょうか」
最後のヤツはすげーな。飲み放題食い放題ってことだろ? 絶対赤字になると思うんだが。……興味あるな、今度視察してみよう。
「娯楽の幅はそこまで広くないな」
「金を稼ぎに来ている農民は特に、金を使えませんからね。そう考えると彼らにとって、金を使わないどころか稼げる可能性もある初級第3ダンジョンは魅力的でしょう」
銀貨1枚で1日宝探しができる。いいものを見つければ余裕で銀貨1枚以上のバックがある。
稼働率を見ても圧倒的に初級第3が人気だった。おかげで、補充や修繕をしなければいけないリオネル配下の骨たちは忙しいみたいだが。
うーん、初級第3がそこまで人気なら、中級ダンジョンの実装を焦らなくていいかな? いや、準備はしておくべきだな。いつでも出せるように……構想はいくつかあるんだけどな。俺の能力だと足りないことが多いんだよな。
「今のところホークヒルを脅かす存在はないと思います。さすが先生」
ルーカスは手放しで褒めてくるが、
「安心できない」
「えっ」
「さっきお前が言っていた、何時間いても定額の居酒屋とかな、そういう発想だよ、怖いのは。可処分時間の取り合いではホークヒルが圧勝してるけど、可処分所得では全然だ。特に冬は稼ぎが落ちるワケだろ? 財布のひもが固くなることは容易に想像がつく。工夫を重ねて常にライバルを突き放すことを考えないと」
「先生……」
なんかルーカスの目がうるうるしている。素直に怖い。
「そ、それでだなルーカス。どうして急に人がホークヒルに雪崩れ込んできたか、そのきっかけはわかるか?」
「え? 先ほど先生のおっしゃった、季節の変化ではないのですか?」
「季節が変化しただけでは潜在来場者の母数が増えるだけだからな。彼らに情報が行き渡ったなんらかのきっかけがあるはずなんだ」
「ああ、それでしたら——」
ルーカスは部屋にあったヒモを引く。スタッフルームのベルが鳴り、ディタールを呼び出す仕組みだ。
「お呼びですか?」
「ああ、ディタール。悪いけど、この間話していた——」
「リューンフォートタイムズ紙ですね? お持ちしました」
「ありがとう」
一礼して去って行く。
ルーカスがなにを望んでいるのかわかっていたのか。相変わらず気の利く男だ。
……いや、ここまで行くと気が利くっていうかエスパーじゃね?
「先生、この記事です」
質の悪い植物紙に印刷された新聞を見せてもらう。8ページ程度の新聞は、リューンフォート内にある3大紙のひとつらしい。
その一角には「今週のダンジョン攻略」というコーナーがある。
文字だけじゃなく、イラストや図が入っていてわかりやすくダンジョンについて解説があり、また初級第3で入手されたアイテムが掲載されていた。
「ほう?」
「この攻略情報が掲載されてからリューンフォートタイムズは発行部数が伸びているそうです。簡単な言葉を使っているので学のほとんどない農民も読めますしね。まあ、これは記者の手腕にもよります。他紙も追随しているようですが、なかなかどうして、攻略情報がよくできていて……」
「この記者——マルコってヤツか。こいつに会ってみたい」
「会う……ですか?」
俺が想定していたのは、この攻略情報と組んで、ホークヒルをアピールするキャンペーンを組めないかということだ。
「うん。できないかな?」
「できると思いますが、ほんとうに会われますか?」
「ああ。記者対応について一通りレクチャーを受けたこともある。大丈夫だ」
日本にいたころの知識だけどな。
親会社で不祥事があったときに、親会社の広報担当者がすっ飛んできてお詫びのページを作ってくれと言ってきた。その不祥事が社会問題化しつつあってテレビニュースでもバンバン取り上げられていた。親会社のWebサイトも頻繁に落ちたんだ。
軽量化しつつ、真摯であるデザインを——というわけで、俺が担当したんだよな。
ついでに、不祥事対策チームのタスクフォースにも入れられて2日に1度は呼び出されて会議に参加させられた。
なーに、記者の対応くらい日本のマスコミに比べれば楽勝だろう。フラグじゃないぞ!
「わ、わかりました……ではマルコくんとの面会を申し込んでおきます」
マルコくん、か。ルーカスにしてはだいぶ親しい感じだな。
どんなヤツか楽しみだ。
リューンフォートに戻るルーカスと別れて、俺はディタールとともにレストランを出た。……ここから表側に出るのはすっごく久々だ。実を言うと、大失敗だった合コンのときにヤッコに殴られて以来、なんか怖くなって冒険者の前に出ないようにしていたんだ。特に酔っ払いがいるような場所には。
でもいつまでもそうしていられるわけではないし、いい加減、トラウマを克服しなければならない。
「あ、オーナー。私は仕事がありますので別の人間に任せてもいいですか?」
「ふぇっ!?」
なにかあったらディタールの陰に隠れる気満々だった俺、挙動不審になる。
「え、で、でもだね、君ほど信頼できる人間はね……」
「こいつならなにかあったときにいくらでも盾にして構いませんから。それでは」
俺が肉壁を募集していることすらすっかり見抜かれていた。
どんなマッチョなタンクが出てくるのかと思っていると——ヒルズ・レストランの制服を着て現れたのは、俺のアゴくらいまでしか背のない少女だった。白のブラウスに黒のチョッキ。大人びた制服と少女という組み合わせはなかなかアンバランスではある。
鮮やかな黄緑色の髪をポニーテールにして、眠たげな目は美しい金色。
「やあ、オナー」
「や、やあ……えっと君は?」
「ソフィだよ、オナー」
オーナー、と言いたいのだろうか。
「今日は仕事、うまくいっていたのに、ディタールに外に行けって言われちゃった」
「そ、そうなんだ」
「うん。まだ5枚しか割ってない」
なにを? と聞きたいのをぐっとこらえた。レストランはルーカスの管理管轄だしな。けして聞くのが怖いワケではないぞ。
「案外簡単に割れるんだよね、扉って」
皿じゃねーのかよ! 扉かよ! 扉割るってどういうことだよ!
このソフィとやら、眠そうな目をこじ開ければ目も覚めるような美少女に違いないのだが、いかんせん残念、というか、なんか得体が知れない。
「それで、どこに行くの、オナー」
「あ、ああ……そこの露店に」
「トラブルあったらソフィに任せて。何本でも折るよ?」
「折らなくていいから」
「ちぎる?」
「ひっ」
大丈夫なんだろうか、この子……。
ソフィとともにホークヒルの表を歩いて行く。
うん……いつの間に、って感じだ。時間は昼の2時過ぎなんだけど、あちこちに活気が満ちている。
冒険者ばかりだったホークヒルに、市民が大量に押し寄せている。ちょうど、3時のリューンフォートの閉門に合わせて出てきているのかもしれないな。
「くそ、今日は9等級しか見つけられなかった」
「なんか毎日隠される場所が難しくなってないか?」
「そうか? 俺は8等級までならすぐに見つけられるぞ」
「なんだって!」
「ルンゴは7等級見つけたって」
「おおお!」
……今、聞き覚えのある名前が耳に入ってきたような。
俺がそろそろとそちらに視線を向けると……いたわ。木工職人3人組。お前らウチに遊びに来てたのかよ。
「あ」
「あ」
「あ」
向こうもこっちに気がついた。
「やあ、ユウじゃないか。元気だったかい?」
「久しぶりだなー! あれから全然『赤ら顔』にも来ないからさー……あっ、そうか! またヤッコに殴られるかもしれないって思ってた?」
はい。
ふつうな感じのルンゴとモーズとは別に、ヤッコはちょっとばつの悪そうな顔だ。
「あのときは悪かった……俺も、カッとなるとすぐ手が出ちまうから……」
「べ、別にいいよ。たいして痛くなかったし」
強がりを言った。俺も男だからな!
「そうか? ならよかった。……また飲んでくれるか?」
「ああ」
ヤッコが右手を差し出したので俺も握りかえした。
「じゃ、いつ行く〜?」
「今日だろ」
「今日だな」
「じゃ、今からいこうぜ!」
軽い調子でモーズが聞くと、ルンゴとヤッコが「今日」を主張してくる。待て待て。確かに夜はヒマだけども。
「ちょっと用事があるから後で合流する。……それで3人は今日儲かったの?」
「うん」
ルンゴが見せてくれたのは初級第3ダンジョンで手に入る、7級のアイテム——「カエルの置物グレート」だ。9等級のカエルが握り拳大の真鍮製であるのに対し、こちらは外側に銀をコーティングしてある。
で、目だけでなくあちこちにアメジストやその他の鉱石をちりばめている。
「骨マークがついてないから、買い取りも3倍なんだ」
「へー……はい?」
なに? 骨マーク?
「知らないのか? 置物系アイテムは骨マークがついているのがほとんどなんだけど、たまについていないのがあって、これは高値で買い取ってくれるんだよ」
ルンゴが指したのは、ホークヒルに設置されている買い取り所だ。
骨マーク……ってことは、スケルトンたちが作っているものってことだよな? ついてないってことは、俺が最初に作ったやつの在庫か?
とんとん、と腕をつつかれる。ソフィが背伸びして耳元で囁いた。
「……ルーカス店長が、骨マークがないものは高値で買い取れって命令してた」
「そうなの?」
「骨マークがないものを集めて、部屋に飾ってる」
怖!
あいつ、俺が作ったものだってわかってやってるよな!?
「じゃあ、後でな〜」
ルンゴたちと別れ、俺は本来の目的を思い出す。
そう。俺は一度顔を出すべきだと思ったんだ。ベインブのやっているレッペハッカ料理の店に。
「えーっと、確か5番目のテナントエリア……に……」
あ、あれ? おかしいな……30人くらいの行列が見えるな。
「もしかして、オナー、レッペハッカ料理食べようと思った?」
「……はい」
「大人気。1時間くらい並ぶ。特に今は、テイクアウトがすごい。みんな持って帰って家で食べる」
マジかよ! ビア樽みたいなオッサン、やるじゃん!
「オナー、並ぶ?」
「いや、止めとく……」
だって列がホークヒルの軒下から外に出てるんだもんよ。俺、そこまで行けないから。迷宮主だから。
でも顔くらい出しておこう。
販売の窓口がある。横幅3メートル程度の広さで、売り子が2名。奥が厨房だ。
すんげーニオイが漂ってくる。
鼻がくすぐられるような、胡椒と山椒のニオイ。これは辛いですわ。舌と肛門がやばくなるヤツですわ。
「いらっしゃいませ! 何人前ご希望ですか?」
絶賛接客中である。
「2人前、テイクアウトでな」
「当店ご利用は初めてでしょうか?」
「……そうだけど?」
「当店の料理はほんとうに辛いです。ほんとうに大丈夫ですか?」
「ハッ、大丈夫だよ。俺は辛いのに強いんだ」
「ほんとうのほんとうに大丈夫ですか? 自己責任ですよ?」
「……だ、大丈夫」
売り子の女の子が念を押すが、買おうとしている男——おそらく冒険者は、不安をにじませながらも強がりを通した。
ふーん……真鍮の箱みたいなのに入れて売ってるんだな。ここ、っていうか、その辺のテーブルで食べる場合は木皿に入れる、と。
メニューは1種類。「スペシャル(レッペハッカ特盛り)」。
麻婆豆腐の豆腐抜きみたいな見た目だ。ただし黒い。すげー胡椒入れてるな。
テイクアウトは銀貨1枚、ここで食べる場合は銅貨50枚。真鍮の箱を戻せば銅貨50枚が戻ってくる、と。
「あと50人前で打ち止めだ! 俺は裏で休む——あれ? オーナー?」
厨房から出てきたベインブが俺に気がついた。
「順調そうだな」
「へっへ、おかげさまで」
俺は店舗に併設されているスタッフルームにやってきた。ロッカーがあるけどあまり使われていないようだ。ソフィがそわそわとあちこちを見回している。
「デポジット方式は考えたね」
「でぽじっと……?」
「容器代金を先にもらっておいて、返却時に金額を返すこと。容器回収はうまくできてる?」
「いやー、それがなかなかイマイチでさ。容器の生産が間に合わなくて。さっきの打ち止めってのも、容器が足りなくなったからなんだわ」
なるほど……売り時を逃すのはもったいないな。
売りまくって飽きられることもあるけど、冒険者なんかはリューンフォートにずっと留まらない人間も多い。機会を逃さず売上を出しておくべきだ。
「それなら、容器持ち込みを推奨したら?」
「どういうことですかね」
「容器を持ってきてくれた人には、1人前銅貨45枚にするとか、大盛り無料にするとか」
「ほう! そいつはいいですね。常連さんもついてきたんで、喜ばれましょう」
「常連がいるのか? それなら容器の販売をしてもいいな。専用容器を使ってくれたら、さらに割安で銅貨40枚にする」
「それは……儲けが減るでしょう?」
「客数が増えることでレッペハッカや材料の買い付け量が増える。そうなれば交渉で材料費を安くできる。さらに、専用容器の販売で多少は回収できる。あとな、専用容器って言っても、この店でだけ使うわけじゃないだろう? あちこちでいろんな人の目に触れる。それだけで広告効果もあるんだ」
「はあ……そういうもんなんですかね? 俺にはよくわからねえや」
「それと、ここの料理なんだけど、そんなに辛いの?」
俺はさっきの売り子が念を押しまくっていたことが気になっていた。
辛さは特徴だ。だけど、あまりに辛いと客を選んでしまう。限られた客しか喜ばない料理となると事業の継続性が危うい。物珍しさだけで売れるのは最初の数か月だけだからな。
「辛いぜ!」
いやだから得意げな顔すんな。
すると、ベインブは「ちょっと待ってな」と言って厨房へ引っ込んだ。すぐに戻ってくると、木皿に「スペシャル」を盛ってきてくれた。
くんくん、と鼻を利かす。
……ううむ、鼻の奥を刺すようなニオイ。すげーな。
スプーンを渡されて、一瞬ためらったけどソフィが興味津々という顔でこっちを見ているので、俺はスペシャルを口に運んだ。美少女の前ではカッコつけたいんである。
「へー、なかなか味わいがあるゴブフォアッ」
「うおっ、汚ねーな、オーナー!」
辛い! メチャクチャ辛いよ!
口に含むと、豊かな肉汁が広がり、それと同時に餡にちりばめられた黒い星々——レッペハッカが俺の舌に炸裂し、結果、俺の舌が死ぬ。
「オナー、平気?」
「ごほっ、げはっ、す、すまない……」
ハンカチを差し出され、涙目の俺は口元をぬぐった。ベインブが水を持ってきてくれて、そいつをがぶ飲みする。口の中の辛味はまったく去る気配がない。
「オナー、要らないなら食べていい?」
「え……ソフィが?」
「ソフィちゃんはウチの常連だぜ」
マジかよ。ソフィっていろんな意味で鈍感なのか……?
俺が許可すると、喜んでソフィがスペシャルを食べ始めた。あっ、間接キス……。
なんていうふうに動揺するほど俺もウブではない。だてに三十路ではないのである。
「ベインブ。これは辛すぎる」
「はあ。そういう料理ですから」
「でもな、初めてレッペハッカを食べる人にこれはきついんじゃないのか?」
「まー、そうですな。一発で嫌いになる人もいるくらいだ!」
だから得意げな顔すんなよ。
「……この辛さをスタンダードにして、3辛としなさい」
「は?」
「レッペハッカ料理初心者、あるいは辛いのが苦手な客には2辛か1辛を勧めるんだ」
「いや、でもな? この料理は伝統があって……」
「ベインブ。あなたも包丁を初めて持ったときには下手くそだったはずだ。でも、何年も握り続けて上手くなった。客も同じだ。レッペハッカを食べたい。でも辛いのが苦手。そういう人を無視していいのか?」
「…………」
「ここでレッペハッカ料理を出すのなら、リューンフォート中にレッペハッカファンを増やそう。そのために、1辛と2辛が必要なんだ。妥協するんじゃない。未来のために選択肢を用意するんだ」
俺は力説した。けして、死ぬほど辛いから自分のために辛さ控えめが欲しかったわけじゃない。参考にしたのはもちろんココ●チである。カレーは偉大だ。
「……なるほど、な。いいぜ、気に入った。レッペハッカファンを増やす、それも悪くねえな!」
「店と、料理にちゃんとした名前をつけよう。特に店だ。店にはベインブの名前をつけたい」
「え、お、俺!?」
「名物料理と名物料理人。ふたつがあわさって、レッペハッカ料理を広げるんだ。これは絶対だ。あと料理名だけど、ゆくゆくは他のメニューも増やしたい。レッペハッカ料理に限らず、レッペハッカに合うものを出すのもいい。露店だけで終わらせるつもりはないからな」
「お、おう……なんかオメー、すげーな。オメーが言うと実現しちまいそうな気がする」
そうかな? 不安しかないけど。
不安を隠すのもオーナーの務めか。いや、厳密には俺ここのオーナーじゃないんだけど。
「ああ、それと」
「ま、まだなにかあんのかよ」
身構えるベインブに俺は言った。
「4辛以上のものも考えておくといい」
「……は!? これ以上辛くしたら誰も食わねーぞ!?」
「食う。賭けてもいい。冒険者はバカだ。そして見栄っ張りだ。常連もそうだ。辛さに餓えている。一言『これ以上の辛さもあるのですが、ふつうの方にはお勧めしません』と言うだけでいい。ヤツらはこぞって食うだろう」
「…………」
ぽかん、としたベインブは、
「……オメー、根っからの商売人だな」
元Webディレクターの現ダンジョンマスターですよ。
危険(物理)な少女、ソフィちゃん。
次回は久々登場のアルスくんと勇者の話。伏線を回収していきます。